*** 子育ち12章 ***
 

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「第 41-13 章」


『子育ちは 私たち皆 幸せに』


【公式 41-13:子育ち第13式】

 ■子育ち12公式■
『子育ち第13式』
〜幸福=笑顔×喜び〜

《解説》
 子どもの笑顔が見たくて,大人は子どもを喜ばせようとしています。幸せな家庭の団らん,そこには家族の笑顔があります。もちろん,この笑顔は,可笑しくて笑っている顔とは少し違います。得意げで嫌みな笑いとも違います。欲しいものを手に入れたときのほくそ笑みとも違います。プレゼントを使って喜ばせるといったような,喜ばせ方を間違えると,幸せとはつながらない笑顔を引き出すだけです。照れ笑いや苦笑いとは違った,無心な笑顔,温かな笑顔,明るい笑顔,魅せられる笑顔,いい笑顔の子どもにしたいですね。

《事例:受容》
 ふっと後ろを振り向くと,そこに母の笑顔があります。その優しい笑顔に誘われて,顔がほころんでしまいます。心が温かくなります。夫婦でも親子でも恋人でも親友でも,そのような笑顔があります。優しい笑顔が伝えるメッセージは,丸ごと受け止めようとする愛情です。求めるのではなく,求められるものを与えようとする開かれた心を意味します。笑顔を向けられると安心するのは,笑顔の前では自分を偽らず取り繕わず素直になれるからです。笑顔には笑顔で応える,その経験が笑顔のしつけです。

《事例:独立権》
 幸福を見失う心の迷いは,嫉み,妬みといった他者との比較の劣情です。私だけが持っていない,私だけが損している,私だけが恵まれていない,私だけが無視されている,私だけが遅れている,私だけが苦労している,私だけが愛されていない,私だけが疑われている,私だけが聞かされていない,私だけが責められる,私だけが言いつけられる,自分を他と比べてマイナスと見てしまうと,笑顔は消えます。人は人,自分は自分という独立できる気概を持たないと,嫉妬の渦に飲み込まれていきます。

《事例:役割?》
 そばにいる人のために何かしてあげられることが見付かったとき,自分を喜ばすことができます。妹ができて喜んでいる1才10か月の長女。お母さんのおっぱいを久しぶりに見て、自分もほしくなってしまった様子。「しーちゃん(長女)もおっぱいほしー!」とうるさいので、「あーちゃん(あかちゃん)に、おっぱいあげてみる?」と無理なことを言ってみたら、本当に服を脱ぎだし、満面の笑顔でおっぱいを出していた…。(おんたん)。子どもに助けて貰うようにすれば,喜びを与えることができます。

《事例:庇護?》
 健気な子どもの姿は,大人の気持ちを優しくしてくれます。そろそろ夕方のラッシュが始まる時間帯、やや込み始めた電車に乗っていると、ドアの辺りから小さな子どもの声で「ケーキが潰れちゃうっ!」という悲鳴に近い声が・・・。見ると大事そうに箱(ケーキ)を抱えた小学生くらいの姉弟がドアの前でその箱をかばうように立っていた。周囲の乗客はその悲鳴の気迫(?)におされ、「ケーキ」の周りに若干の空間ができていた。子どもの幸せなひとときを守っているという喜びが,一期一会の幸せな御縁です。

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※ 慾ハナク決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル
    アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ
     ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ
      ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ
        クニモサレズ サウイフモノニ
          ワタシハナリタイ
                        《宮沢賢治》




 子育て羅針盤の第41版は完結します。等式仕立てにしてみましたが,唐突な感じで違和感があったかもしれません。思考の論理を構築する手続きとして,足し算と掛け算の法則を援用する試みをしてみました。新しい気付きを得ることができましたが,お付き合いいただいた皆様には,馴染めない部分があったことと思います。
 新年からの第42版は,初心に返って,基本的なことについて,確認をしておこうと思っています。2011年もよろしくご購読をお願いいたします。

★落書き★

 子どもが騒いだりせずに静かに落ち着いている様子を,おとなしいといいます。洋服の柄などで落ち着きのある色柄をおとなしいと言ったりします。おとなしいとは「大人+し」であり,聞き分けのない子どもが大人のように温順なときに大人らしい,大人しと使っていました。お子様限定の言葉で,大人には使えなかったのです。もっとも,大人らしくない大人がいることを考えると,大人に使ってもいいのかなと思ったりします。

   皆様がよき新年をお迎えになりますようにお祈りいたします。


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