「第　44-04　章」 『子育ちは　今できること　し続けて』 ■子育ち１２表裏■ ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 『子育て第４表裏』 【表の育ち：自己投資を続ける】 ●三姉妹がいます。真ん中の娘はとてものんびり屋です。３人でおやつを食べていて，上と下の子はさっさと自分の分を食べてしまったのに，真ん中の子は，最後の一口を残したままテレビに目を奪われています。すると，その隙に上の子が最後の一口を食べてしまいました。テレビから自分の皿に目を落として最後の一口を食べようとした真ん中の娘は，姉に食べられたことに気づかずにひとこと。「あ〜おいしかった。全部食べちゃった♪」。現実を良いように受け止めて，大らかな気持ちの自分を育てていきます。 ○同じようなことをしたことがある，その経験が自己投資です。したことがないというのと，したことがあるというのでは，大きな差があります。知らない道と，一度通ったことがある道では，歩きぶりが異なります。注意することは，聞いたことがあることよりも見たことがあるということの方が有益ですが，したことがあるということの方がより有効であるということです。第三者として環境を眺めているよりも，当事者として環境と直接に関わっていると，自分の経験という投資を増やすことになります。 ○若いときの苦労は買ってでもしろ，と言われてきました。苦労と見えても，実は自分への投資になるということが後年実感として分かるということです。履歴書も，要は苦労の足跡です。どのような苦労をしてきたか，それがその人の投資の高を表しているというのが，世間の了解事項です。練習をどれだけ頑張ってきたか，その量だけではなく質も含めて，力をため込む努力が望まれます。今いる場所でできることに真っ直ぐ向き合うようにすれば，自己投資はできます。掃除でも，お手伝いでも，手を抜かないですることです。 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 【裏の育ち：途中で投げ出す】 ●健康によいこと，知能によいことは，一般的にはあまり楽しくうれしいものではありません。できることなら，したくありません。４月から幼稚園年少組になった娘と父親がいます。偏食が出てきて野菜はあまり食べてくれません。父親：「ねぇ，野菜もちゃんと食べないと大きくなれないよ」　娘：「でも，大きくなったら，お父さん抱っこできないでしょ！」。父親の無言の声・・・頑張って抱っこするから大きくなって下さい。っていうか，肉はいっぱい食べてるやん！　悪知恵が付いてきて，言い訳上手になってきました。 ○継続は力なり。この言葉の確かさはかなりのものと誰しも思うことでしょう。根気よく且つ真面目に取り組まなければ，何事も成し遂げられません。成し遂げる経験を積まないと，実力は備わりません。同じことをしても，経験の量によって，出来映えは違います。すればいいという気構えでは，熟練の域はほど遠くなります。掃除をいい加減に済ませているといった癖が付くと，一事が万事で，どんな経験をしたとしても中途半端な出来にしかならず，仕上がりの向上は望めません。継続とは，ただ単純に，し続けるだけではありません。 ○立場が人を育てるといわれます。環境によって育ちが影響を受けます。学習であれば，小学１年生，２年生，・・・とステップアップし続ける必要があります。１年生という自覚があれば，１年生らしくなろうとするでしょう。次は，２年生になれば，２年生らしくなります。卒業したとたんに，○○らしくという自己イメージを失って，育ちを途中で投げ出すことになります。例えば，資格を取るといった専門職のイメージを持てば，それらしくなっていきます。ピッチャーらしく，お兄ちゃんらしく，○○レンジャーらしく・・・。 　大人になって，若いときからもう一度やり直したいと思うことがありませんか？　時間を無駄に過ごしてきたという後悔を生かすために，我が子には時間を大事にするようにガミガミ言ってしまうのかもしれません。時間を大事にするためには，今できることを後回しにしないことです。やるべきことを先に済ますだけで，充実した時間を過ごすことができます。場合によっては，時間制限をすることです。締切があれば，フル稼働して仕上げるはずです。時間を無駄にしなくて済みます。 ★落書き★ 　人は２４時間のリズムで生活しているので，体内の時計遺伝子がこのリズムを学習して，体内時計として定着させます。このリズムに対応して脳から分泌される脳内物質が，睡眠と関連を持つメラトニンです。これは起床時間から１４時間後につくられ始めて，２時間したら分泌されます。例えば，朝の６時に起きた人は，午後１０時に強い眠気に襲われるようになります。睡眠時間を夜の１０時から朝の６時までの８時間にすると，規則正しい起床と睡眠時間になります。