*** 子育ち12章 ***
 

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「第 49-10 章」


『子育ちは みんなの明日に 向かい行く』


■子育ち12笑顔■

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『子育ち第10笑顔』

【明るい笑顔】

 目的と目標は遠います。その違いは大切な意味を持っています。

 例えば,目的とは的に矢が当たることであり,あくまでも将来の結果です。一方で,目標とは矢を弓から離すときの狙いであり,現在の可能な行為です。ですから,努力目的とは言えませんが,努力目標とは言います。目標から目的の間には,弓を離れた矢のように成り行きという不確定さがあります。もちろん経験や道理の助けで,矢の動きを推定することはできますが,それでも運を天に任せる部分は残ります。
 自分の手が届かない不確定さこそが,可能性の源です。分からないから可能性を求めることができます。子どもの現在と将来とのつながりを、大人であっても見切ることはできません。でも,そこに希望というものを補えば,明日に向かって子どもは育っていくことができます。

 『夜,寝るとき,明日の朝起きるのが楽しみですか』。もし答えがイエスなら,きっと幸せな人です。一方で,寝るだけが楽しみというのでは,幸せは遠いでしょう。明日を楽しみに生きるためには,明日にしたいことがあるということです。することがないという状況は,不幸の素です。しなければならないことしかないのも,幸せには届きません。
 今日は未完成,つまり弱いからこそ,明日にしたいことが残ります。弱さを認知し,今日できるだけを頑張って,明日につないでいくとき,毎日が希望に溢れてくるはずです。期待を「あるべき」と考えると,今日の弱さがマイナスに見えてきます。期待を「ありたい」と考えれば,明日の可能性を楽しめるようになります。

 この節で述べたことは。将来への準備としてのあるべき期待像にとらわれないで,今日を精一杯生きていこうとする幸せを子どもに与えようということです。将来のために今日を犠牲にしていくと,死ぬまで幸せにはなれないでしょう。幸せは寂しがり屋ですから,一人だけの幸せはありません。親と子どもが一緒に,今日を幸せに過ごして下さい。

 何事かに一心不乱に取り組んでいる姿は,傍からは輝いて見えます。顔には明るさが漂っています。仕事の充実感,達成感,満足感が明るい笑顔を生み出します。明るさが曇るときがあります。それは,自分だけの明日を目指しているときです。自分を含めて周りの人たちの明日に向かっているとき,笑顔が輝きを失うことはないでしょう。なぜなら,笑顔は人を結びつける力を持っているからです。一人陰でほくそ笑む笑顔,そのいやらしさはご免です。



 最近は,我慢するということが敬遠されているようです。我慢する必要はないといわんばかりです。その結果として,暮らしのあらゆる局面で逃げていくという姿勢が常態化しています。ちょっとしたつまずきがあると,すぐに助けを呼んだり,パニックに陥ったり,冷静さの出番が失われています。とりあえずは我慢するという態勢になってこそ,冷静さや適切な対処に向かう判断が可能になります。人が生きていくためには,思惑外れになることを恐れずにいる,そういう想定外を受け止める大らかさが必要なのです。

★落書き★

 お魚の絵を書くとき,どちら向きに描きますか? ほとんどの人が頭を左にして描くそうです。お魚をお皿に盛りつけるときも,頭を左向きにします。料理だけではなく,魚屋さんでも左向きです。昔からの習慣なのです。左上位という考え方があって,舞台は向かって左が上手で,右が下手になっています。魚も頭を上手の左にする方が落ち着くということで,さらには,食べる際に左手で頭を抑えて右手の箸で身を取るという,都合のよさもあるようです。


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