*** 子育ち12章 ***
 

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「第 52-13 章」


『子育ちは 育つ気力が あればこそ』


■子育ち12疑問■

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『子育ち第13疑問』

【親が育成するが,子どもは作成されるとは?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが版の構成となります。
 第1の誰が育つのかという問には,鏡に映っている自分を見ているもう一人の自分が育つと考えます。しっかりしろと自分を励ましているもう一人の自分が育たなければならないのです。これまでの子育て羅針盤の形式に添って,奇数章では,もう一人の自分の育ちを考えていきます。偶数章では,人は社会生活が必至なので,自分は他者と対等な関係を持つことができるように育つと考えていきます。他の5つの視点についても,同様とします。
 この版では,大人と子どものすれ違いを題材にして,「子育て」と「子育ち」という対照について考えてみようと思っています。

《育成》
 親は子どもがちゃんと育つように,あれやこれやとお膳立てをします。子ども部屋を確保して勉強机などの環境を整えてやります。でも,子どもはすんなりと勉強に励んではくれません。「折角ちゃんと準備してやっているのに」と,思い通りになってくれない子どもが恨めしくなります。何かのきっかけがあると,「どうしてきちんとできないの?」と,子どもを責めてしまいます。子どもはああすればこうなるというモノ作りではありません。親の思う通りにならない,それは子どもが育っているからです。
 環境が整うことは必要ではあるのですが,それだけでは物事は進みません。する気が発揮されなければ,動きません。バスの中でお年寄りがそばで立ったからといって,思いやり行動にはなりません。席を譲る気になって,行動が実現します。テスト前になると勉強をしますが,一夜漬けはその場限りでしかなく,ちゃんと残りません。番号のメモを見て電話を掛けますが,掛けた後で番号を覚えていることはありません。でも,何度も掛けると,覚えます。宿題などのせざるを得ない状況に日々応じていく,それが育ちです。

《作成》
 ゲームなどの機器ではリセット機能が備わっています。子どもは人が死んでもリセットすれば生き返ると思っている,ということが言われます。大げさですが,全く的外れでもありません。しなければならないことを,後ですればいいと先送りにします。後でリセットすれば済むと,時間を自由に移動させることができると錯覚しているからです。今日の時間を明日取り返すことなどできません。今の時間はリセット不可能です。3歳は今しか,3年生は今しかないのです。自分を機械扱いしないように,時間の流れを感じさせましょう。
 大人が与えた豊かな物的環境の中で,子どもは自分が周りをコントロールできるような錯覚を持ちます。暑ければクーラーのスイッチを,寒ければヒーターのスイッチを,のどが渇けば冷蔵庫からジュースを,まるで王様暮らしです。周りすべてを自分の気に入るようにできると思っています。その思い込みが「してくれない」という他のせいにする甘えを引き出します。人は周りとの関わりの中で決して主役ではありません。周りに適合するように自分を変えていく,それが生きているということ,育っていくということです。



 いじめを受けている子どもが決まって言うことは,親には打ち明けないということです。親が嫌いだからではなく,大好きだから,心配を掛けたくないから,弱い自分を知られたくないから,といいます。ある意味で,親を見くびっています。親との関係が揺れ動くという心配をさせています。親に対する絶対的な信頼が構築されていないようです。子どもは弱くていい,ありのままでいいという,親の懐の深さを子どもに信じさせることが,子どもを守る父親のやらなければならない役目なのですが?

★落書き★

 長い時間お湯につかっていると,体全体が少し膨らんできます。触ると柔らかくなって,ポニョポニョしているはずです。全体が膨らむのですが,指先だけは爪があるので膨らんだ皮膚の行き場がなくて,しわができます。指先の皮膚は表皮が他の部位よりも厚いので,膨張の程度が大きくなります。指先がシワになるのはどうしてだろう。そういう疑問を持つと分からないときに苛つくので,疑問は持たないようにした方がいいのかも。でも,「そうなんだ」と分かるとすっきりします。そのすっきり感が学びの意欲になります。


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