*** 子育ち12章 ***
 

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「第 53-10 章」


『子育ちは 望む姿を 追いかけて』


■子育ち12幸福■

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『子育ち第10幸福』

【人は望まない限り幸福にはなれない】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の方位構成となります。
 この版では,子どもたちが幸せに向かって育っていくことを願って,タイトルとして「アランの幸福論」に語られている言葉を選択し,子育て羅針盤の視点で考えてみることにします。

《幸福であるために》
 今の自分が幸福であるかどうか,判断したり自覚したりすることは難しいことです。上を見ればきりがない豊かな暮らしでなくても,そこそこに間に合っている暮らしであれば,幸せであると思う人もいることでしょう。「夜,寝るときに,明日の朝起きるのが楽しみですか?」と自問して,「楽しみである」ならば,幸せだそうです。「寝ることだけが楽しみ」というのでは,幸せではないということになります。明日が楽しいと生きていることが喜びであり,生きていることが幸せと感じることになるのです。
 自分が明日につながっているという実感,明日に向けて一歩を踏み出すことがあるから,現状から新天地に近づいていくことができます。その一歩を踏み出すためには,気力によるゴーサインが出なければなりません。望むという気力の指示があるから,行動が始まります。簡単に言えば,する気がなければ何も始まらないのです。さらに,目標を決めて励んで達成した瞬間には幸せ感がありますが,いつまでも続きません。達成という終点に停止しているからです。お終いというのは幸せではないのです。幸せは動きの中にあります。

《幸福になるために》
 ピノキオというディズニーの映画で歌われた「星に願いを」という曲があります。「輝く星に心の夢を 祈ればいつか叶うでしょう キラキラ星は不思議な力 あなたの夢を満たすでしょう」。流れ星が消える前に願い事を3回言えたら叶うということもいわれます。流れ星に遭遇して,あわてて自分の願いを思い出そうとしても間に合いません。願いを記憶の底に沈ませておいて思い出そうとするようでは,願いに向けて自分を歩ませているとは言えません。願いはいつも口に出せるように意識しておくものです。
 子どもに,大きくなったら何になりたい?と尋ねることがあります。ほほえましい答や思いも付かない答が返ってくるでしょう。なりたい自分を思い描くことができることが大切です。スポーツ選手がよりよい自分になるためにイメージトレーニングをすることと同じです。子どもはなりたいものがコロコロと変わります。それを移り気だと咎めないでください。あれこれ変わることで,いろんなトレーニングを取り入れているのです。ヒーローの真似をすることでヒーローに数歩近づいているのです。



 倍返し,おもてなし,じぇじぇじぇ,今でしょ。子どもたちも知っている今年の流行語です。数年後に残っているのはどれでしょうか? そんなことは分かりません。ところで昨年の流行語は何だったでしょう。テレビから流れてくる言葉はドラマなどの特別なイメージと結びついて流行語として一時記憶の形で残りますが,流行という宿命として,流れ去っていきます。言葉の背景にあるイメージが薄れてしまうからです。ごく普通のイメージと結びついた言葉を,子どもに与えるようにしてください。

★落書き★

 相棒。テレビの人気シリーズです。相棒というのはパートナーの意味を持ちますが,棒とは何のことでしょう? 相棒とは,駕籠を担ぐとき,前後に分かれて棒を担ぐ相手のことです。棒を支え合うコンビのことです。駕籠を担ぐときは,エッサホイサと呼吸を合わせなければ,駕籠が揺れて,ときにはひっくり返ってしまいます。友達とは違って,何かを共にする息の合った間柄の二人です。大人も子どもも,あれやこれやのやることに相棒がいてくれたらいいですね。


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