*** 子育ち12章 ***
 

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「第 60-12 章」


『子育ちは 失敗重ね 先が見え』


■子育ち12明暗■

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『子育ち第12明暗』

【無謀】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第60版では,私の育ちの項では良い選択を,私たちの育ちの項では悪い選択を考えてみます。

《無謀とは?》
 無謀とは,「それをした結果どういうことになるかを考えないで何かをする様子」とあります。ついでに,謀とは,計画,企みとあります。はかりごとと読めば,あまり良いイメージはありませんが,そうとは限らないと思っておくべきです。無謀とは,先の見通しを持たずに事に臨むという,無茶な行動となります。無茶とは,人が訪ねてきたときにお茶も出さないことは普通ではない,あり得ないことという意味合いです。何かを行おうというとき,結果を思い浮かべているのがあり得ること,当たり前なのです。

 授業を受けるとき,どんなことを教わるのかという予測のないままでは,学びはほとんど成り立ちません。予習をすることで,何を学ぶかイメージしておき,さらにその上,何処が分からないか見つけておくと,授業に集中できます。子どもが何処が分からないのか分からないと言うとき,自分で考えていないからです。教科書を先読みして分かる所と分からない所を自覚すること,それが学習に向かう基本的な姿勢です。自分が何を聞き取ればいいのかを知り,ここが聞きたい,それが授業を受けるための謀です。

 子どもは,親の言うようには育たず,親がしているように育つと言われます。兄姉より弟妹の方が積極的な行動をすると言われます。親がしている行動を見て,行動の結果どうなるか先が分かるので,安心して真似をします。弟妹は,兄姉のしていることを見て,先が見えるので,ためらうことなく真似をします。用心深くなるのは,行動の結果が見えないときです。兄姉はどうしても失敗をすることが多くなり叱られ,慎重になります。子どもの場合は,先が見えないのが育ちですから,失敗をたくさんさせてやらなければなりません。



 文部科学省の調査によると,小学生の暴力行為の件数が過去最高になったそうです。担当者は,「感情のコントロールがうまくできない児童が増え,家庭での教育機能も低下しているのではないか」と指摘しています。塾では育てることができない育ちの課題があり,それは親の担当課題であるということが見落とされています。親は養育者であり,養っているだけでは育てを欠いていることになります。かっとなって切れやすいままに育ってしまうと,人生を過つ地雷を抱え込まされることになります。

★落書き★

 チンパンジーやオランウータン,ゴリラというサルは,人間より毛が3本少ないと言われますが,どういうことでしょう。遺伝子は1%しか違っていないそうです。猿に足りない「け」とは毛のことではなく,「色気(いろけ)」,「情け(なさけ)」,「洒落っ気(しゃれっけ)」の三つの「け」が足りないという話もあります。ところで,ゴリラを見た記録に残っている最初の人は,紀元前500年頃のカルタゴの提督です。大きな毛むくじゃらの動物を見て,ギリシャ語でゴリラと名付けました。意味は「毛深い女」でした。


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