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「第 62-10 章」 |
『子育ちは 幸せ見つけ つかまえる』
■子育ち12教示■
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『子育ち第10教示』
【幸福の確保】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第62版では,仕合わせを目指す人生の目標として掲げられていることを,子育て羅針盤風にお伝えする予定です。
《幸福の確保について考える?》
球児のあこがれであった元プロ野球選手清原和博選手が,麻薬に取り憑かれていたそうです。手に入れていた栄光を汚してしまったと,誰しも感じていることでしょう。もちろん,償いをきっちりとして,身を清めることはできますが,同じ幸せは戻りません。人はなんとか幸せになろうという努力はしますが,それなりに得られた幸せを確保する努力は忘れがちです。例えば,大学合格に向けた努力はしますが,合格した後の大学生活の充実は疎かになります。釣った魚にえさはやらないでは,幸せは霧散するはずです。
世界の中で眺めると,日本の子どもたちは生活から切り離されて自由な時間を手に入れるという幸せな状況にいます。その幸せを確保する努力をしているかというと,無駄に浪費しているようです。幸せは享受するものではなく,創出するものです。幸せを確保することを他人任せというのは,身勝手でしかありません。マララさんが求めている女子にも教育をという幸せを,子どもたちは懸命に学びに勤しんで確かなものにしようとしているでしょうか。学べる幸せを確保するには,真面目に学ぶことです。
最近の殺人事件は,半数以上が親族内で起こっているということです。夫婦や親子が加害者と被害者になっています。誰しも幸福になろうとしているのですが,それぞれの幸福にとって親族が殺すほど邪魔になっているという現実があるということです。その先にどんな幸福が待っているのでしょう。過った幸福を手に入れるために,真の幸福を失うという軽率さは,早急に脱しなければなりません。少なくとも,幸福とは奪い合うものではなく,分かち合うものという本質を,家庭で子どもにきちんと教えておいてください。
昨年10月,沖縄県の小学4年生の男児(当時9歳)が首を吊って自殺しました。自殺の2週間ほど前に,学校が行った定期アンケートで「いじめられている」という趣旨の記入をしていました。担任が記述に気付き,無記名であることから,筆跡で男児のものと判明したのは,自殺を図った翌日のことでした。9歳の男児が自殺を実行するということに驚かされます。女児は早めに助けを求めますが,男児はぎりぎりまで我慢しすぎる傾向があります。早く気付いてやるように見守りをしてください。
★落書き★
マカロニと海老や鶏肉をホワイトソースで和え,オーブンで焼いたものはグラタンですね。それだけではもう少し意味に届いていません。グラタンとは,イタリア語のグラッテ,掻き削るという言葉に由来します。鍋などにこびりついた部分をグラッテしているうちに,その部分の方がおいしいことに気がつき,それなら全体をこがしたものを作ってみようということになりました。材料は肉,野菜,魚介類,いずれでも構わない。とにかく浅い耐熱皿に材料を入れパン粉や粉チーズをまぶし,焦げやすくして焼いたものです。
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