*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 64-04 章」


『子育ちは 人のぬくもり 感謝して』


■子育ち12教則■

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第4教則』

【感謝をしよう】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第64版では,あるお店のスタッフに向けた注意すべき心の持ち方25箇条の中から,子どもの育ち12の教則として選び抜いたものを,子育て羅針盤風にお伝えするつもりです。

《感謝をしよう?》
 母親が入院することになって,父親と子どもたちが家事全般を分担した経験を書いた作文があります。自分たちがどれほど母親に支えられていたかを思い知った上で,これまで手伝いをしていなかったことを反省しています。大切なことは,失ったときに分かるものです。この子どもが分かったことは,母親のありがたさですが,さらに理解しなければならないことがあります。それは,自分は家族を含めて周りの人に生かされているという温かなつながりです。

 年配の方が「おかげさまで」とあいさつをすることがあります。具体的などなたかにお世話になったということではなく,誰とは限らず周りにいる方々に陰に陽にお世話になっているはずだという気持ちです。若い人は誰の世話にもなっていないと思っていますが,見えていない関わりを信じようとしないからです。自分の子どもが登下校の時に地域の大人に見守られていると思ったこともない親では,生かされているというぬくもりを子どもに理解させることはできません。

 ごはんをいただく前に「いただきます」,食べ終えると「ごちそうさま」と言います。食べるだけの人は何もしていません。食事は多くの方がそれぞれに誰かのためにと世話をしてくれた連携のお陰なのです。その多くの見えていないお世話に感謝をするのは,人を思いやる基本です。謙虚でいようと前回お話ししましたが,自分の力で生きているという思い上がりをしない,自分を謙虚に受け止めることで,周りの人に感謝しお互いを尊重する優しさが育っていくのです。



 幼くかわいい我が子が育っていったあげく,ある日突然に「人を刺してみたかった」と凶行に及んだとしたら,たまらないでしょうね。どこで間違えたのかと後悔しても,追いつきません。子育ての怖さは,結果が現れるのが極端に遅いということです。幼いときに人のつながりのぬくもりをきちんと自覚できていれば,人にいきなり危害を加えるという気持ちにはならなかったことでしょう。人を人と思わない,そういう子どもに育っていかないように,感謝のできる子どもに育てましょう。

★落書き★

 仮名は仮の名? それでは仮でないのは? 仮名は万葉仮名から生まれました。例えば,海は「宇美」と書きます。「宇」と「美」の草書体から「う」「み」という平仮名ができました。万葉仮名の一部(片)から片仮名になりました。「宇」の漢字の一部(上片)から「ウ」が生まれました。基になっている漢字,それが正式の字であるとして漢字を「真名」と呼び,作られた文字を仮り名と呼び,「かりな」が転じて「かんな」,さらに「かな」となったのです。


「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第64-03章に戻ります
「子育ち12章」:第64-05章に進みます