*** 子育ち12章 ***
 

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「第 66-11 章」


『子育ちは 弱い自分を さらけ出し』


■子育ち12活動■

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『子育ち第11活動』

【自分の弱みを弁えて認める】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第66版では,子どもの育ち12の活動として独自に選び抜いたものを,子育て羅針盤としてお伝えします。

《自分の弱みを弁えて認める?》
 育ちの原則として,したことがないことはできない,ということがあります。見たこともないものを想像することはできません。もう一人の自分が自分にどのような指令を出せばよいのか分からないのです。どうしようもない0の状態にあることを認めた上で,教えてもらう,見よう見まねでやってみるということに向かいます。できないと思われたくない,そこでやればできるんだと虚勢を張ったら,育ちは停止してしまいます。今はできなくていいんだと,弱みを自分で認めることが必要です。

 人は失敗をします。どんなことでも完全にこなせ続けることはできません。もちろん,し始めの頃にたくさんの失敗をして,失敗の原因を見つけてやり直し,徐々にこなせるように能力を高めていくのが育ちです。それでも,失敗をしてしまうことがあります。そこで,失敗に向き合うか,逃げ出すか,選択を誤らないことが大切です。失敗した間違いを認めて,決して逃げないことです。自分の行動に責任を持つことが,自分を信じるということであり,自分を大事にするということです。

 うぬぼれとか,高慢とか,自信過剰とか,あるいは,萎縮とか,卑屈とか,臆病とか,もう一人の自分が自分をありのままに認めていないことがあります。ありのままとは,自分の弱みをきちんと弁え,弱い自分を認めることです。そうすれば,人に弱い自分と思われてもどうということはありません。これから育っていけるという先に向かう気持ちの態勢にあるからです。弱い自分だからこそ,明日に向かって育っていく可能性があるという喜びがあふれてくるのです。楽しい育ちが始まります。



 子どもは年長者や大人を見ていて,自分にはできないことを思い知ります。どうして自分にはできないのかわかりません。それでも同じようにしたいと思い,繰り返し真似をします。その訓練の期間は楽しくなくて辛いものです。しかし,その育ちの廊下を通り抜けなければ,能力が身につくことはありません。しばらくの無駄な努力,それをやり通す頑張りが必要です。もう一人の自分が自分に向かって頑張ろうというエールを送る,それを支えるのが周りからの頑張れという声援です。

★落書き★

 中国を流れる川として揚子江が知られていますが,中国ではあくまでも長江と呼びます。なぜ中国以外の人が揚子江というようになったのでしょう。19世紀の初め,西洋人が長江を下っていました。そのとき船頭に「この川の名前は何という?」と尋ねました。聞かれた船頭は,川の名前を聞かれたとは思わず,たまたま近くに架かっていた橋の名前を答えてしまいました。その橋の名前が「揚子橋」だったのです。西洋人の方は川の名前を聞いたので揚子江の聞き違いだろうと解釈してしまいました。


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