*** 子育ち12章 ***
 

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「第 68-03 章」


『子育ちは ダメ出しよりも 気にせずに』


■子育ち12改善■

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『子育ち第3改善』

【見張りから見守りへ】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第68版では,いわゆる「子育て」から「子育ち」への改善について,お伝えしようと思っています。子どもを育てよう,育てなければと願うあまりに,子どもの育ちに水を差したり邪魔をしていることになっていることに気付いてほしいのです。子育てでのしつけのつもりで叩いてしまうと,子育ちを壊す虐待になるといったことが起こらないようにしたいと願っています。決して子育てがいけないということではなく,子育ちとの上手な連携を保っていただきたいのです。

《見張りから見守りへ?》
 子どもとの関わりが遠く薄くなっているという調査が報告されていました。どのようにどれくらい関わればいいのか,比べる目安を持っていないので気がつきません。乳幼児の時期に手がかかるのは当たり前として受け入れています。しかし,園に通わせる時期になると「やっと手が離れた」と思い,関わりをすっかり引き上げてしまいます。子育てが終わったとなんとなく感じて,子どもを脇に置いて,子どもから求められるまで放っておくようになります。「言いなさい」と。

 子どもは育つ過程が支離滅裂です。あらゆることを体験しなければならないからです。無茶なこともしますし,いけないことや危険なこともします。親は見ているとハラハラするので注意します。そこで子どもをどのように意識するかがとても大事な選択になります。子どもを見張るか,見守るかという親の側の意識で,子どもが受け取る注意の意味が異なってくるからです。敵方と思えば見張り,味方と思えば見守りになります。子どもはどちらなのかを直感します。

 子どもは自分で育とうとします。その環境を整えるのが親の役割ですが,どのようなことが必要なのかは,子どもをよく見ていないと分かりません。先走りして用意をしても子どもの育ちとマッチしないと,かえってじゃまになります。例えば,ためになる教材を早く与えすぎては学びが嫌いになります。育て急がないためにも,じっくりと見守るようにしてください。子どもが好きなこと,関心を持っていること,子どもの現在を知っていますか? 思いこみではなくて。

 うちに帰るとほっとする。そんなうちであって欲しいですね。ママの顔色をうかがわなければならない,ため息をつくようでは困ります。そんな勝手なことは言わないで,いったい誰のためだと思っているの! 力を抜いて楽にしましょう。おおように構えて,多少のことは気にしないようにしませんか。きちっとしようと思うから,それができない子どもを見張るようになります。今はこの程度できたらいい,ボチボチ育てばいい,その余裕が見守りの目になります。

 「疲れたようね」。子どもの様子から見えることを,何気なく伝えてください。「何をしてそんなに疲れているの?」と,問い詰めるのは止めましょう。ちゃんと見ているというメッセージだけを出しておけばいいのです。疲れたということを無理に隠さず表に出していい,ママが黙って受け入れてくれると思えば,気持ちが楽になります。それが子どもに対する気配りであり,子どもに安心感を持たせることになります。ありのままの自分を見せていい,そこが育ちの場,居場所になります。



 情報機器を利用するようになると,知り合いが増えます。そのことを友達が増えたと錯覚すると,新たな不安が産まれます。たくさんの人との付き合いを公平に保つことは無理なので,自分の生活リズムが壊れます。みんなと同じように仲良くするのは不自然と割り切って,ほどほどにつきあうことです。数人の友達と仲良くし,知り合いとは時々触れあう,付き合いの濃淡を持つようにした方が,心穏やかになれるでしょう。情報機器を付き合いの道具にしないことです。
★落書き★

 女の子が大きくなってなりたいもの,今もお嫁さんでしょうか? 6月の花嫁は英語でジューンブライドです。6月のジューン(June) はローマ神話の女神ユノ(Juno)からきており,ユノは主神ジュピターの妃だから最高位の女神です。したがって,結婚と出産を司り家庭や女性,子どもを守るユノに見守られ,「6月の花嫁」は生涯を幸せに過ごすことができるとされています。さらには,ヨーロッパの6月は梅雨の日本と違って,最も気候がよくて,花嫁に相応しいということのようです。


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