*** 子育ち12章 ***
 

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「第 69-03 章」


『子育ちは 悔い無きように 溌剌と』


■子育ち12姿勢■

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『子育ち第3姿勢』

【溌剌と?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第69版では,「子育ち」が見せてくる姿勢を手がかりにお伝えしようと思っています。目に見える振る舞いや姿はそのシナリオがあるはずです。子どもがどのような事情を受け止めて育とうとしているか,考えてみましょう。正解はなくてそれぞれにあると思いますので,皆さん方も思い巡らしてみてください。

《溌剌と?》
 元気溌剌。それが子どものトレードマークです。何の屈託もなく,ひたすら前向きに突き進んでいこうとしています。沈んでいると,大人はおかしいと思い,どこか具合が悪いのではと心配して声をかけます。つまり,子どもが溌剌とするためには,何かの不安や不調があってはいけないのです。最も大事な安心が家庭にあること,友人関係が順調であること,そういう判断をもう一人の子どもができるとき,子どもは溌剌と育っていきます。居場所が確保できているということです。

 ぐっすり寝た後の目覚めでは,目もぱっちりとして溌剌としています。日々生きていく上で為すべきことをきっちりし終えていけば,次への行動は溌剌となります。何かし残している,中途半端であるという状況では,気がかりがあるので,前向きに全力を傾けられなくなります。今泣いた子どもがもう笑っている,そういう変わり身が子どもは得意です。それは,前の不快を次にまで尾を引かないように,切り替えているのです。育ちに足踏みしてはいられないからです。

 励ます際の言葉かけは,頑張れです。もう一人の自分が自分を励ましていれば,溌剌と振る舞わせることができます。その際に,今のままでは駄目だから頑張れというのは,励ましにはなりません。駄目な自分という気持ちがあれば,溌剌とした気持ちにはなれないからです。今のままでいい,それにもう少しプラスしてみよう,そういう頑張りが心地よい努力を引き出します。それは,今までの頑張りが十分であったという安心を与えてくれるからです。肯定が溌剌を誘発します。



 いじめを受けて,学校に相談しても3年間も放置されて,不登校になってしまった女児がいます。先生に助けを求めたら,「大げさにしないで」と怒られたということです。仲間外しにされたら,居場所を奪われることになり,溌剌となることはできません。育ちが滞ることになり,その足踏みの焦りから不登校という一時避難をせざるを得なくなっていきます。居場所を奪うことが育ちの大切な時間を奪うことになる,そういう大事さを弁えてくれる学校であってほしいものです。

★落書き★

 干しシイタケにはカルシウムの吸収を促すビタミンDが大量に含まれています。でも,生シイタケには含まれていません。生シイタケに大量に含まれているエルゴステロールという成分に太陽の紫外線が当たるとビタミンDに変わります。3時間くらい天日干ししただけで人が一日に必要な量と同じビタミンDができるということです。昔の人は保存のために干していたのでしょうが,想定外の効用が生まれていたようです。それとも経験の導きがあったのでしょうか。


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