*** 子育ち12章 ***
 

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「第 69-05 章」


『子育ちは 自分見る目を 落ち着かせ』


■子育ち12姿勢■

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『子育ち第5姿勢』

【朗らかに?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第69版では,「子育ち」が見せてくる姿勢を手がかりにお伝えしようと思っています。目に見える振る舞いや姿はそのシナリオがあるはずです。子どもがどのような事情を受け止めて育とうとしているか,考えてみましょう。正解はなくてそれぞれにあると思いますので,皆さん方も思い巡らしてみてください。

《朗らかに?》
 親は明るい子に育って欲しいと願っています。特別に目立って朗らかでなくても,いいのです。沈んでいれば,どうしたのと声をかけて,明るい表情にしてやればいいでしょう。何かのわだかまりがあると,朗らかにはなれません。そのわだかまりは,もう一人の自分が自分に向けたダメ出しです。自分は,A男のようにサッカーが上手でない,B恵のように絵が上手でない,C郎のようにたくさんの友達がいない,・・・と他者に比べて駄目な自分を見つけています。

 他者はそれぞれ違っていいところを持っています。いいところを持っている他者とばかりを自分と比較すれば,自分は駄目となります。まずは全てに秀でた人はいないということに気づくことです。人はそれぞれそこそこにできる人であればいいのです。人のことはよく見えるのに,自分のことは悪く見えてしまうものです。そこで,親が子どものよいところを見つけて教えてやることです。本当は親ではなく,身近な大人が教えてやれば効果は大きいでしょう。褒めて育てるということです。

 育ちは,今の自分から始まります。もし今の自分を駄目としたら,育ちは滞るだけです。今の自分をありのままに認めることが大事です。もちろん育ちの途中であることを納得した上でのことです。今日を学びや経験で過ごせば必ず育ち,明日の自分は育っています。例えば,かけ算を分かるためには足し算を分かっていなければなりません。引き算が分かっているから,割り算が分かるのです。育ちは順を追って進んでいくものともう一人の自分が弁えていれば,朗らかになれるはずです。



 まきたしんじさんという方が書いた「教室はまちがうところだ」という詩があります。学校通信などで校長先生が紹介されることがあります。ネット検索すればすぐに見つかります。絵本にもなっていますので図書館にあるかもしれません。間違うことから考えることが始まるという,間違う勧めです。この子育て羅針盤の第11番目の趣旨とも一致していますので,ご紹介しておきます。

★落書き★

 タツノオトシゴの子どもはオスから生まれます。この魚は他の魚と違って,卵から生まれてくるのではなく,同じ姿形の小さな子どもが親のお腹から出てきます。そのお腹はオスのお腹です。オスのお腹というのは保育袋で,メスがその中に産卵し,オスが育てるのです。袋の中の稚魚が大きくなると,オスは一匹ずつ送り出すということです。どうしてメスの腹ではないのか,という疑問が出てきますね?


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