*** 子育ち12章 ***
 

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「第 69-13 章」


『子育ちは 小さな段差 ただ登る』


■子育ち12姿勢■

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『子育ち第13姿勢』

【素直に?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第69版では,「子育ち」が見せてくる姿勢を手がかりにお伝えしようと思っています。目に見える振る舞いや姿はそのシナリオがあるはずです。子どもがどのような事情を受け止めて育とうとしているか,考えてみましょう。正解はなくてそれぞれにあると思いますので,皆さん方も思い巡らしてみてください。

《素直に?》
 素直さとは誰でも知っていながら,どういうものか説明するのが難しいものです。それでいて,就職の面接では,素直さが重要な選考項目になっています。仕事をする上でというよりも,人として共に生きていく上で必須のものと思われているからでしょう。子どもの育ちにおいても,素直さを身につける目標を掲げておいた方がいいということになります。素直さはいろいろ語ることができますが,とりあえず,刺激を受け入れることができる心の広さとしておきましょう。

 子どもには,入学・卒業やクラス替えなどの環境の変化が訪れます。友達関係でも,ある日突然に仲良しから無視されるといったこともあるでしょう。自分の思い通りにならない状況に直面したとき,そういうものと受け入れてみることです。そこがただの曲がり角であると見なして,新しい道に向かえばいいのです。柔軟性とも言える対応をすることになります。変えようのないことと状況を見極める諦めでもあります。自分の方を変えるときには変えるということも生きる力です。

 情報社会の中では,意見の違いがあります。気に入った情報だけに寄り添うのではなく,異質な情報をも傾聴することが必要です。違った考え方を受け入れて,改善をすれば止揚することができます。対立するのではなく,ひとまず異見を受け入れて,よりよいものに変えていく強かさです。柔よく剛を制すということです。新しい経験を重ねて成長していくのは,今日の自分のままでいるのではなく,明日の自分に向けて変わっていく素直さにより可能になります。ピンチはチャンスです。



 何の番組か忘れてしまいましたが,一つの台詞をメモしています。「神様は,お利口になる試練しか与えない」。アンパンマンの番組には,ドキンちゃんとバイキンマンが居なくてはならない出演者です。いつも懲りずに悪さを仕掛けて,アンパンマンを困らせてばかりですが,お陰でアンパンマンのヒーローぶりが発揮されます。バイキンマンを好きな子どもが多いということは,必ずしも理解不能で意外なことではないのです。こざかしい悪さは必ず制圧されるという信頼があるからです。

 子育て羅針盤第69版は,今号で完結します。次号900号からは第70版です。なんとなくきりのいい状況ですが,特別に重ねることのできる意味はありません。いつものように,版を重ねていきます。羅針盤の存在価値は,子育ちには多様な側面があるためにこれで十分なのか,何か手落ちをしていないか,という迷いが生まれがちな中で,この12の指標が欠けていなければ大丈夫ですという確認にあります。どの指標が抜けているか,その判定をできたら,子育ちを完全調整できるはずです。
★落書き★

 お正月には,普段使いの箸とは違って,両端が細く真ん中が太い柳箸を使います。これは「晴れの箸」といって祝いの席で出されるものです。両端が細くなっているのは,一方を自分が使い,もう片方は神様が使うためです。めでたい席で神様と一緒に食事をするのは,日本人の伝統的な思想です。柳箸を使うのは,柳が霊木だからですが,同時に腰が強く折れにくいという利点もあります。神様の使う方の箸を取り箸として使っては,罰が当たりますのでご用心を。


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