*** 子育ち12章 ***
 

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「第 70-01 章」


『子育ちは 自分で決める 力から』


■子育ち12目標■

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『子育ち第1目標』

【自分で考えて決断できる子どもに?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第70版では,「子育ち」が目指すべき目標をシンプルに掲げて,確認していくことにします。毎日子どもたちがどこを目指して育っているのか,その育ちが偏っていないか,人として必要な育ちに欠けている部分がないか,その12の必須の目標を,再確認したいと思っていますので,お付き合いください。

《自分で考えて決断できる子どもに?》
 物心つく頃から自分を見るもう一人の自分が誕生してきます。鏡を見て自分と分かるようになります。もう一人の自分が自分の気持ちを考えて,自分のすることを決めていけば,もう一人の自分である自我の発育につながります。その育ちを促すために,親は子どもが自分でしたいと思うことができるように任せて待ちましょう。親が先走って細かい指図をしたい気持ちを抑えて,もう一人の子どもに考える機会を与えると,自分で決める経験をすることができるようになります。

 言われなければしないという指示待ちに育つのは,もう一人の自分が考えて決めるという経験が少なかったせいもあります。子どものことは年齢が長じるに従ってできるだけ子どもの裁量に任せるようにしつつ,そっと見守るようにしましよう。いきなり勝手にしなさいと突き放すのではなく,初めのうちは選択肢を与えて,どちらかを選ばせるという機会を与えます。選んだのは自分であるという形にすればいいのです。

 考えるのは簡単に入り込めますが,決断するのはかなり躊躇します。それは決断した結果が失敗につながるかもしれないからです。失敗したら叱られるという状況では,決断することに臆病になります。たとえ失敗しても,決断したことを認めてやることが大事です。失敗したらやり直せばいいのです。人が自分らしく生きるというためには,自分のことは自分で決めることができなければなりません。親の言いなりに育っていけば,人のいいなりに生きていくことになり,自分がいなくなります。



 ある高校にネットトラブルをテーマにした講演に出かけました。女子高生がネットトラブルに巻き込まれる話のDVDを視聴した後,まとめの話をしました。ポイントは次の通りです。皆さんはブレーキのない自転車に安心して乗ることができますか?と問いかけ,ネットの世界にはブレーキがないということを知っておいてください,と結びます。ネットに投稿する前に,十分にブレーキを効かせて,一時停止や中止をするように話しておきました。投稿前に決断することが唯一のブレーキなのです。
★落書き★

 枕草子に「七日の若菜」という記述があるので,七草がゆを食べる習慣は平安時代からあったと分かります。七草は6日の晩にまな板の上で叩き,7日の朝に炊いた粥にパッと散らして食べます。セリは鉄分が含まれ,ナズナは便秘によく,ゴギョウは咳を和らげ,ホトケノザは胃腸によく,スズナ,スズシロにはビタミンが豊富です。正月の飲みすぎ,食べ過ぎで疲れた胃腸の調子を整えるという点でも七草がゆはいいといわれています。


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