*** 子育ち12章 ***
 

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「第 70-05 章」


『子育ちは 伝わる言葉 身につけて』


■子育ち12目標■

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『子育ち第5目標』

【思いを正しく表現できる子どもに?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第70版では,「子育ち」が目指すべき目標をシンプルに掲げて,確認していくことにします。毎日子どもたちがどこを目指して育っているのか,その育ちが偏っていないか,人として必要な育ちに欠けている部分がないか,その12の必須の目標を,再確認したいと思っていますので,お付き合いください。

《思いを正しく表現できる子どもに?》
 子どもの安心できる居場所は信頼関係であり,それを組み上げているのが言語です。人としてのあらゆる知恵が言語によって伝達可能になっています。もう一人の自分は言葉を覚え共有することで知恵を獲得しつつ,「私の名前は○○である」と表現することによって自分をきちんと自認し,一方で自分とは違う他者や自分に影響を及ぼす環境を理解していくようになります。例えば,赤いという言葉を知らない子どもは,たくさんの花の中から赤い花を選び出すことはできません。

 子どもは周りに飛び交う母の言葉である母国語を聞き取り,意味を推し量り,まねをして,どう伝わるかを確認しながら覚えていきます。手当たり次第に言葉を覚えていくので,悪口雑言も覚えてしまいます。それが親や周りの人に嫌われていると思い知れば,使ってはいけない言葉があると学習していきます。家族との暮らしの中で聞き慣れる言葉を覚えるので,子どもは親に似てきます。言葉と立ち居振る舞いがつながっているからです。言葉遣いの悪い子どもの素行が推察できるのです。

 喜怒哀楽の自己中心的な感情表現を言語化しようとする過程で,周りの親や大人,仲間としての子どもたちによる受け止めようの違いによって,もう一人の自分による選別が可能になり,共感を基盤とした社会生活に必要な言語群を整えることができるようになります。覚えた言葉がどういうものであるかによって,人となりが決まってきます。着飾ることで身を装うことができますが,人としての装いは話す言葉と内容に表れてしまうことは,自明のことです。



 WHOでは,オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎにより日常生活が困難になる症状を新たな疾病として定義し,「国際疾病分類」に加える見通しを明らかにしています。新たな疾病は「ゲーム障害」。ゲームをしたい衝動が抑えられなくなり,日常生活など他のことより優先,健康を損なうなど問題が起きてもゲームを続けてしまう特徴があるとしています。こうした症状が少なくとも12か月続き,家族や学習に重大な支障が起きている場合に,ゲーム障害として診断できるということです。
★落書き★

 変形した状態をいびつと言いますが,「いびつ」とは? いびつとは元は飯櫃のことです。昔,釜で炊いたご飯を竹で編んだ飯櫃に移していました。その飯櫃の形が楕円の小判形だったことから,円形の歪んだものを「いびつ」と言うようになりました。そこから,形が整わず,歪んだもの全般をいびつというようになったということです。歪んだという風に使われているとは,飯櫃も憤慨しているのではと思います。決して歪んだりしていないのですから。


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