*** 子育ち12章 ***
 

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「第 70-06 章」


『子育ちは 思いをつなぐ 言葉知り』


■子育ち12目標■

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『子育ち第6目標』

【美しい言葉を理解できる子どもに?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第70版では,「子育ち」が目指すべき目標をシンプルに掲げて,確認していくことにします。毎日子どもたちがどこを目指して育っているのか,その育ちが偏っていないか,人として必要な育ちに欠けている部分がないか,その12の必須の目標を,再確認したいと思っていますので,お付き合いください。

《美しい言葉を理解できる子どもに?》
 人間関係では,言葉遣いに気配りすることが必要になります。子どもたちは,覚えた言葉をただ伝えようとするだけで,そう簡単に伝わるようには使い切れていません。例えば,子どもが接することの多いテレビから出てくる言葉は,一方的に伝える言葉です。言葉は相手を意識した上でその人に伝わるように選んで組み上げる必要があります。言葉遣いを注意するときに言われる「誰に向かって言っているんだ」という言葉が,そのことを示しています。

 食材そのままでは食べられなかったり食べにくさがあります。煮たり焼いたり調理して,味付けをして,おいしい食事になります。言葉も同じで,つなぎ方に気をつけ,適切な修飾を施して,まとまった文章としてお届けすると,美しい会話をすることができます。ネットでの言葉の世界は実用的ではあるのでしょうが,美しいものではありません。本の世界にある言葉のように,心に響くものを沢山味わっていないと,言葉の美しさを知らないままに育ってしまいます。

 美しい言葉は,生きることへの共感に支えられている言葉です。赤ちゃんに優しい言葉をかけたくなるのも,赤ちゃんの健気に生きようとしている命に共感できるからです。言葉を掛ける相手をないがしろに思っていると,乱暴な言葉遣いをするようになり,結果として相手に向ける振る舞いも乱暴になります。共に生きているとさえ思っていれば,美しい言葉遣いが美しい品格を作り上げます。普段の言葉遣いをそれなりに鍛えておかないと,いざというときに間に合いません。



 「262の法則」というものがあります。世の中での人間関係について言われている割合です。自分と気が合う人が2割,合わない人が2割,どっちでもない人が6割であるということです。けんかしたり文句を言われたりしても,それは2割の人と思えば,気持ちは楽です。子どもが友達に何か言われたりしたとき,みんながと敵になったと思うから苦しくなります。仲違いは2割,味方である人も2割はいると信じて,落ち込まないことです。
★落書き★

 やられたらやり返すという「しっぺ返し」という言葉があります。しっぺ? 禅宗で使う「竹篦」(しっぺい)という法具のことです。竹で作った弓状の棒で,師匠が座禅の姿勢を崩した弟子を打つために使われます。修行を積めば,今度は竹篦を打ち返す立場になることができることから,この言葉が生まれました。やり返すためには,修行をして偉くならなければならないので,簡単に返すことはできません。しっぺ返しができるように,頑張りましょう?!


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