*** 子育ち12章 ***
 

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「第 71-05 章」


『子育ちは 豊かな言葉 栄養に』


■子育ち12標準■

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『子育ち第5標準』

【言語を獲得しよう?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第71版では,「子育ち」が獲得しなければならない必須の項目を,確認していきます。日々健やかに育っている子どもたちは,人間として豊かな能力と感性を備えていくことが期待されています。育ちのエネルギーは絶え間なく吹き出しているので,導きを誤ると不都合な育ちに向かう恐れがあります。友だちをいじめて喜ぶような子どもに育ってほしくはないはずです。親も本人も後悔しないように,12の必須の標準を再確認していきましょう。

《言語を獲得しよう?》
 犬が歩いているを見ていた子どもが,指さしてワンワンと言っています。家族にしか通じない言葉を生み出すこともあります。それでも通じていると,言葉数は増えていきます。電車に乗って窓から外を見ながら,何やらブツブツ話しています。見たものの名前を言っています。言葉と見えるものとの対応を繰り返しなぞって覚えていきます。知らないものがあると,あれなに?という問いかけをするようになってきます。テレビから聞こえてくる言葉も刺激的なので,覚えさせられます。

 子どもは言葉を知ることで,世界が見えてくることを楽しんでいます。例えば色の名前を知ることで,赤い花という認識ができます。しかし,色を知らなければ,赤い花ではなくただの花でしかありません。それだけ知る世界が狭くなります。学校で学年が上がっていくにつれて,使える言葉が増えていきます。それだけ賢くなっていくことになります。言葉の種類も,ものの名前などの名詞から行動の名詞,飾りとなる形容詞のほか,感情表現もできるようになると,情緒も安定していきます。

 親として,子どもが言葉を獲得することにどのように関わっていけばいいのでしょう。もう一人の子どもが自分や他人と言葉が通じ合えるように,親が子どもと正しい言葉で会話をすることです。赤ちゃん言葉を親は使わないことから始めます。夕焼けを見て,子どもがワーッと言ったら,夕焼けがきれいね,と感じていることを言葉にしてやります。言葉はもう一人の子どもの母乳です。なんでもヤバいとだけの表現しかできないと,言葉という栄養不足で幼稚さから抜けられません。



 いじめを学校や先生が認めて,相手の児童生徒に注意をしたり反省文を書かせて,分かったねと確認することがあるでしょう。それでいじめは解消したとする先生がまだいるようです。文部科学省によるいじめの解消の定義は「いじめが止まっている状態が3か月間継続しており,被害者が心身の苦痛を感じていないこと」です。先生が解消を決めるのではなく,被害者がいじめはなくなったと思わなければならないのです。忙しくてそこまで見ていられないという先生もいるようですが,・・・。
★落書き★

 いじめにつまはじきするということがあります。爪弾きとは,もとは弾指(だんし)と言って,仏教の世界の風習でした。人差し指や中指を親指の腹に当てて,強く弾くことで,警告や忌避の意を表していました。それがやがて嫌悪や軽蔑の意を表すものに変わっていって,ある人を忌み嫌って排斥するという意味になりました。仲良しになれないときはあからさまに避けることまで一気に進まず,少しの距離を取るという程度にすればいいのでしょう。1か0という付き合いは辛くなります。


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