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「第 71-04 章」 |
『子育ちは 共にいたいと お互いに』
■子育ち12標準■
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『子育ち第4標準』
【共存を確認しよう?】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第71版では,「子育ち」が獲得しなければならない必須の項目を,確認していきます。日々健やかに育っている子どもたちは,人間として豊かな能力と感性を備えていくことが期待されています。育ちのエネルギーは絶え間なく吹き出しているので,導きを誤ると不都合な育ちに向かう恐れがあります。友だちをいじめて喜ぶような子どもに育ってほしくはないはずです。親も本人も後悔しないように,12の必須の標準を再確認していきましょう。
《共存を確認しよう?》
いつもの下校時間です。友だちと一緒に帰ろうと待っていますが,姿が見えません。やってきたクラスメイトに友達はまだ教室にいるのか尋ねると,○○さんと連れだって先に帰っていったという返事です。私は待っていたのに,置いて行かれたようです。そういえば,この頃友だちは私と会わないようにしているようでした。何か悪いことをしたのだろうか? 振り返って考えても思いつきません。どうしたらいいですか? そういった相談が小学生から寄せられます。
住まいが近くということで行き帰りを一緒にしてきた友だちが,ある日を境に疎遠になっていくようになります。当たり前な状態が壊れると,どうしてとわけを探して,できるなら関係を元に戻そうとします。どちらかに理由があるかもしれませんし,ないかもしれません。ただ,離れた関係を知ることで,人の関係は相思で成り立っていることに気がつきます。一緒にいたい人は,その時々の関心や雰囲気で代わっていきます。時が過ぎれば戻ってもきます。間合いの濃淡を身につけることが必要です。
親として,子どもが共存を確認することにどのように関わっていけばいいのでしょう。もう一人の子どもが自分以外の人と一緒にいたいと思うように,親が子どもと一緒にいることを喜ぶ気持ちを伝えることです。ただ一緒にいるということをいつもベタベタとくっついていることではなく,ついたり離れたりしても気にかけていることと教えましょう。共存は相手を縛ることではなく,相手を思いやる気持ちの通い合いですよね。別れと出会いの経験が試練となって辿り着くことでしょう。
女の人がおしゃべりなのは,母親になって子どもに言葉を教える先生になるためだということです。フランスのお母さんは,娘を嫁がせるときに,あなたには何も持たしてやれないけれど,美しいフランス語だけはしっかり持たせているからと言っているとか。いくら着飾っていても,話す言葉を聞いたら怖いということにならないように育てやりましょう。何があっても「ヤバい」の一語で済ませたり,SNSの単語的会話しかできない言葉の貧困は,知能の貧しさにつながっていくそうです。
★落書き★
いびきは鼾という漢字で書きますが,いびきとは? 息が響くところから「息響き(いひびき)」と言い,これが「いびき」に代わったということです。あるいは,息を吹くところから「息吹(いぶき)」と言い,これが変化したとも言われています。「鼾」は「鼻から出る干声」の意味で「干声(かんせい)」とは「大きな音」という意味だそうです。それぞれ元の意味合いがあって,交わされている中で一つにまとまっていったのでしょう。語源の登録制等はないのですから。
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