*** 子育ち12章 ***
 

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「第 77-09 章」


『子育ちは 自分に適う 期待持ち』


■子育ち12心算■

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『子育ち第9心算』

【大きいつもりで小さいのが期待 小さいつもりで大きいのが夢想!】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から考察しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視です。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると12の論点が生じ,これが羅針盤の針路構成となります。
 この第77版では,「子育ち」をしている子どもたちが育ちに向けているはずの心づもりに寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという切なる積もりを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちの育ちの現実に寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いも子どもにきちんと重なっていくことでしょう。子どもがなんとかして向かっていこうとする心づもりを理解する新たな12の指標盤を楽しんでください。

《大きいつもりで小さいのが期待!》
 友だち100人できるかな。漠然とした期待は,現実の中で実現していく過程で,小さくなっていきます。期待の目では見えていなかった部分が期待外れに逆転していくからです。どのような期待でも,自分ひとりだけで実現することはできません。友だちつくりも,相手があることです。友だちになって欲しければ,自分も相手の友だちになることが求められます。自分の思い通りに期待した友だちではなくなります。しかし,期待が凝縮して,本当の友だちができていきます。実現可能な期待はスモールステップです。

《小さいつもりで大きいのが夢想!》
 最近SNSを利用した児童の連れだしやネットゲーム依存といった不安な社会現象が現れています。SNSで同じ趣味の者と出会うことが日常になっています。しかし,情報器機でつながる世界は夢の世界,虚世界であることを弁えておくことが必要です。子どもたちに,無防備で小さい自分が巨大な夢想の世界に入りこむ危険を自覚させなければなりません。子どもに夢想を理解することは,あまりに大きい規模なので無理かもしれません。自分の小ささを自覚させることです。

 子どもが「期待を目指し夢想に引き込まれない」という心算を実現できるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。子どもには居場所が必要ですが,ではその居場所で何を体得すればいいのかが,分からなくなっています。家庭という居場所では,ささやかな現実の暮らしの中で,自分のありのままの姿を,もう一人の子どもがきっちりと自覚することができます。足で立っている世界を信じて,視聴だけの世界は自分を御し得ない暗闇であると疑って用心するようにします。



 12歳の女子小学生が,新聞に投稿しています。宿題の意味がないという記事に対する反論です。宿題は必要であり,第1の理由は学んだことを定着できること,復習で学力が上がること,第2の理由は自分で勉強する力がつくことだ,というのです。インターネットで調べると,人間はその日に学んだ知識の74%を忘れてしまうとわかったと添えてあります。自分なりに納得して宿題に取り組むことは大事なことです。意味があるかないか,それは自分が決めてしているか,人に言われてしているかに依ります。そうですよね。

★落書き★

 表向きを取り繕うと言ったりします。反対は裏向きでしょうか? 江戸城の構造を,表向き,中奥,大奥と分けていました。将軍と大名が会う場所が表向きであったことから,転じて「表面上」「世間に対する名目」「うわべの」という意味になりました。江戸城という中心の建物には,表はあっても,裏という陰のイメージは相応しくないということでしょう。大奥という別称で気を遣った形になっています。庶民の家では裏向き,裏口があっても構いませんが,裏口が無い家もありますね。


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