*** 子育ち12章 ***
 

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「第 79-10 章」


『子育ちは 人と励んで 仕合わせに』


■子育ち12覚悟■

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『子育ち第10覚悟』

【幸せを知って期待しよう!】

《まえがき》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な針路構成となります。
 この第79版では,子どもたちが育ちに向っていく上で持ってほしい覚悟について考えてみます。育ちたいという心積もりをどのような形で実践していけばいいのか,12の指標に整理をすることで,子どもたちの育ちの全体像を描いていきます。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけてきます。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他に言っておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《幸せを知る!》
 幸せってどんなものでしょうか? 毎日が忙しくて,そんなこと考えたことな〜い!? 子どもたちにはおとぎ話が指導書になります。シンデレラは魔法の力で王子様に見初められて結婚して幸せになります。結婚すれば幸せですか? 若い次世代には結婚願望が薄れているといわれたりします。昔話の終わりはめでたしめでたしとなり,幸せに暮らしましたとさと結ばれています。幸せというゴールがあるように導いていますが,本当にそうでしょうか? 幸せの青い鳥はすぐ側にいるということの続きは何でしょう?

《幸せを期待する!》
 桃太郎のお話の大事なところはどこでしょう? 鬼から宝物を奪い返して幸せになることでしょうか? 鬼退治という目標に向かう桃太郎が,犬ときび団子を通して仲間となり,猿ときび団子で仲間になり,雉ときび団子による仲間になり,目的を果たしました。きび団子が大事なポイントです。桃太郎は犬と仲間契約を,猿と仲間契約を,雉とも仲間契約を結びました。皆一緒ではなく個々につながったのです。幸せは人と人の結びつきにある,一緒にするようにすれば,仕合わせ=幸せを期待できるということです。

《親としての関わりは?》
 子どもが「幸せを知って期待しよう」という覚悟を持ち続けられるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。幸せをゴールと思っていると,掴み損ないます。王子様は国に一人しかいませんし,いつまでも同じように続くこともありません。また幸せは掴むものではなく,心の状態です。暮らしの中でふっと見合わせてニコッと仕合うとき,幸せな時を過ごすことができます。幸せはいろんな形で周りの人との豊かな間合いに埋め込まれています。それを感じ取ろうと期待して見せることが幸せ教育です。


 全体把握感という言葉に出会いました。先を見通し,段取りを取る感覚です。行き当たりばったりの行動をしないためには,行動の先を読まなければなりません。いきなり飛び出したら危ない,立ち止まって左右を見て安全を確認してから動き出すということです。SNSでの誹謗中傷が命を奪うことにつながるという先読みができない輩がそこここにいるようです。人としての分別を持つということは,自分の周りのとの関係性を見通すということです。それができて初めて,思いやりを発揮することができます。

★落書き★

 いじめるという嫌な言葉があります。嫌な言葉であると子どもにも思わせなくてはなりません。いじめるはイジルとメルの合成語です。弱い者を指でもてあそぶように苦しめるという意味です。ところで,メルは次第にそのようにさせるという造語成分です。ほかには,アタタム+メルで温める,ナグサム+メル,ススム+メル,タシカム+メル,ユガム+メル,キヨム+メル,ウスイ+メル,タカイ+メル,など,たくさんの例があります。ほかにも探してみましょう。


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