*** 子育ち12章 ***
 

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「第 80-08 章」


『子育ちは 心通じる 人がいて』


■子育ち12進路■

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『子育ち第8進路』

【素直だから,心豊かになります!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第80版では,子どもたちが育ちに向っていく上でより望ましい向きに育ちの歩みを踏み出す契機について考えてみます。ただ闇雲に育てばいいのではなく,育つべき道に沿って育っていくことができるように,親が子どもを12の指標に向かう出発点に導いてやることができるはずです。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけています。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他にしておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《素直になる!》
 世間には私腹を肥やすという不義があります。人づきあいにも,人を利用しようとする嫌らしい謀が紛れ込みます。正直者が馬鹿を見るという教えもあり,渡る世間は鬼ばかりといわれます。でも,そういうことが言われるのは,元々は社会はそうではないからです。正直者が報われる世の中が当たり前だから,馬鹿を見る場合が際立って意識されているのです。言葉があるのは,そういうこともあるという例外を教えるためであり,意識すれば例外しか見えなくなります。

 私心があるのはどうしようもありませんが,その私を「私たち」と広げることができるとき,社会性が育まれていきます。迷惑を掛けないようにするという心根は,人にとやかく言われないための用心ではなく,私たちという共同世界を意識できることに発しています。私たちという気持ちが湧いてくると,人に対して素直に接することができます。親近感が作用する範囲は,私たちという意識の範囲と重なっています。私意識しか持てないと,温もりを発することはできません。

《心豊かになる!》
 子どもとママの関係はとても強いものがあります。それは人間関係の温もりを教えてくれる大切な基本です。そこから,父親やきょうだい,隣のおじさんやおばさん,おばあちゃんや知り合いの人など,いろんな人との間にも程度の違う温もりがあることを経験させておくべきです。熱いか冷たいかというディジタル感覚ではなく,いろんな温もりを心で感じるアナログ感覚が育っていないと,キレルという反動に気持ちが振り切れることになります。

 大事なことは,仲良しであるためには,いつも一緒にいて同じ気持ちを共有していなければならないという厳しい条件を自他に突きつけないことです。しばらく離れていても,仲良しであり続けることができますし,多少の違った価値観を持っていても認め合うこともできます。お互いを尊重し合うという心豊かさは,違いを認める余裕が前提になります。ママと意見が違うことがあっても,大の仲良しであることに変わりはないはずです。


 コロナ渦の中で子どもたちもそれなりに不安な状況に追い込まれています。WHOから親が心掛ける6か条が公表されています。○子どもと1対1の時間を作る。○親が前向きに物事をきちんと伝える。○新しいルーティンをつくる。○子どもが「悪い子」になったときには一呼吸置く。○落ち着いてストレスと向き合う。○新型コロナウイルス感染症について正確な情報を話す。子どもの不安な気持ちに先ずはしっかりと寄り添ってやることです。

★落書き★

 今までにない初めてのことである意味で,アタラシイを使います。語源は「アラタ(新)+シ」です。後に,アタラシイと音韻が入れ替わった言葉です。中国語の「新」は「辛(刃物の象形)+木+斤(斧)」。薪の原字で,切り口の鮮やかなところから転じて,アタラシイ意となった言葉です。斧で薪をスパッと割ったときの裂け目の出現,それがアタラシイということでした。字を最初につくった人の体験を追体験できると,親しみ深くなります。


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