*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 80-13 章」


『子育ちは 信じる自分 信じられ』


■子育ち12進路■

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第13進路』

【信じれば,応える子どもに育ちます!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第80版では,子どもたちが育ちに向っていく上でより望ましい向きに育ちの歩みを踏み出す契機について考えてみます。ただ闇雲に育てばいいのではなく,育つべき道に沿って育っていくことができるように,親が子どもを12の指標に向かう出発点に導いてやることができるはずです。心豊かな子に育ってという親の願いに対して,子どもは自分はどうすればいいのと問いかけています。それなりに指導や助言をすることになりますが,それだけで十分か,他にしておくことはなかったかと迷うことがあります。全体を見渡す指標として参考にしてください。

《信じる!》
 幸せな人生とは,信頼できる人に囲まれて暮らすことです。それは,一人一人が信頼されるに足るという自負を持ち合わせていなければ,できない相談です。人のことはさておいて,先ず自分自身が信頼に応える覚悟を持っていることが要件になります。今の自分を自分は友だちになりたいと思うでしょうか? 自分自身が友だちになりたいと思う自分でなければ,信頼という絆を結んでくれる人は現れないでしょう。

 子どもにとって,信頼できる人は親であり家族です。胎児が紐帯で親とつながって育つように,子どもは絆という信頼関係を通して親から育ちのエネルギーを受け取っています。親が持っているご近所や知人との信頼ネットワークは,子どもにとって大切な育ちのネットワークになります。もしも核家族という閉じた世界しかなければ,子どもは信頼の保証がない世界にはみ出していきます。子どもたちの世界をすっぽりと包む規模の世界を,親たちは作っておかなければなりません。

《応えようと育ちます!》
 子育ての場では,「自分のことは自分で」という自立を促すしつけが行われます。自分のこと? それは自分の始末です。始末のできることが自立となります。子どもは一つずつ始末ができるように育っていきます。手を洗ってタオルで拭きます。「手をちゃんと洗った?」。「ハ〜イ」。そこで終わっていませんか? 手を拭いたタオルが放り出されてはいないでしょうか? おとなしく遊んでいてくれても,部屋中散らかってはいませんか?

 信頼関係をベースとする社会では,信じてくれることへのお返しはきちんとケリを付けていくことです。いい加減にしておくと,信頼を失っていきます。ここまではきちんとし終えたということが,信頼の証になります。子どもであっても,暮らしの場できちんと後始末ができるように意識させるしつけが求められます。やりっ放しにして平気な子どもは,基本的なしつけができていないということです。信じているメッセージを明らかにして絶やさないことです。


 新型コロナウイルスへの感染防止のために,子どもたちの環境は3密を避ける形に直され,教育の機会も減少を余儀なくされました。遅れを取り戻すために,学習の進行が各駅停車から快速運行になっています。子どもたちは,早すぎてついて行けないと感じています。教育は工場生産で組み立てるものに似るのではなく,大地に寄り添い自ら発芽し育つものに似ていて,子どもの育ちのペースが必然です。地域や家庭という育ちの場所が果たさなければならないことの出番なのです。頑張ってください。

 今号で,第80版,「子育ち12進路」は完結します。次号からは,「子育て12心戒」というテーマで,親による子育てでよくやりがちですが戒めるべきことについて,お伝えしたいと思っています。落ち着いて考えれば誰でも思いつくことですが,日常の流れの中でついしてしまいがちなことを反省するつもりでお付き合いください。

★落書き★

 几帳面なことは良いことか悪いことか,決めかねるものです。ほどほどであればいいということでしょうか。ところで,紙を綴じたもので記録できるようにしたものを帳面といいます。その帳面にきっちりと隙間なく文字を丁寧に書くような人を几帳面というのだ思っているとしたら,それは誤りです。几帳面は几帳の面です。几帳の柱の「面取り」をごく丁寧にしているというのが語源です。几帳は室内の仕切りに使われた家具です。


「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第80-12章に戻ります
「子育ち12章」:第81-01章に進みます