*** 子育ち12章 ***
 

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「第 82-07 章」


『子育ちは 自分律して 真っ直ぐに』


■子育て12心育■

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『子育て第7心育』

【子どもが規律を守る心を育てましょう!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第82版では,子どもたちの心の育ちがどのようなものかを,総括しておきます。つい日常の子育てに向き合っていると見逃しがちな目標を,再確認していただければと思っています。子育てという山道を歩んでいくとき,目の前だけを見ていないで,たまには目を転じて向かっている頂を確かめておくことが迷わないために必要なことです。何となく成るように育てればいいというのではなく,あるべき育ちに沿っていくことができるように,親は子どもの育ちを見守りつつ支えてやらなければなりません。心豊かな子に育ってほしいという親の熱い願いが時として過剰に子どもに向けられることがあります。子どもは今の自分ではどうすればいいのと問いかけています。子どもの育ちのペースに寄り添った親の支援になるために,親は自分の子育てを検証することが必要です。今すべきことか,相応しい程度か,順序に沿っているか,子どもの育ちを見極めて,それなりに指導や助言をすることになります。子育ての全体を見渡したポイントになる12の指標を参考にしてください。

 《規律を守らせる》
 子どもが最も身近に意識する規律は,両親との約束事でしょう。家庭で決められた事柄をきちんと守ることが,育ちにメリハリを与えます。次は,学校での規律です。学校生活をする上で守るべきことがあります。廊下を走らないとか,時間を守るとか,整理整頓をするといった,身の処し方が規律という形で与えられています。ずるをして守らないでいると,わがままが増長するばかりではなく,仲間というつながりにひびが入ります。そこで問題は,自分だけ真面目にしていると仲間はずれにされるという負の環境です。周りの大人が気をつけてやらねばなりません。

 《約束させる》
 立ち入り禁止区域や赤信号など,子どもの周りにはしてはいけない規律があります。子どもは制約を嫌がるものですが,守るべきことはきちんと守ると約束させます。規律は誰も見ていないと守る力が薄れるものです。約束を交わした人がいるという後ろ盾によって,守る力を持ち上げてやることが大事です。親や先生の目があるという気持ちを持てば,守らなければと思うことができます。しつけ糸と同じで,やがて自分の意志で守る力を引き出せるようになれば,人の目から解放されていきます。それが育ちです。

 《従わせる》
 規律を守らない理由の1つは,ちょっとぐらいという油断です。ほんの冗談,そう言い聞かせて規律をないがしろにします。やがて,冗談にも程があるという一線を越えていきます。小さなことを守れないようでは,規律を守る力は育ちません。きちんと従わせる厳しさが不可欠です。場合によっては,問答無用ということも必要になります。規律をないがしろにするとひどく叱られる,その嫌な経験を避けるには規律を守るしかないと気付かせることです。あれもこれもと細かく規律を設ける必要はありませんが,規律のない生活には育ちはあり得ません。

 《信頼感が育つ》
 守るべき規律をきちんと守ることができれば,自分の生活全般に自信が持てるだけではなく,信頼を得ることができます。しっかりした子どもとは,任せられる子どもです。何が大事かを弁えて,あるべきことを守ることのできる子どもです。規律を守れないと,信頼してもらえません。いい加減であると思われるからです。例えば,約束しても守れなければ,誰からも相手にされなくなります。自分を律する力,その現れとして常識的な規律を守っているという日頃の態度があります。大人社会でも,スピード違反常習者はかっこわるくて迷惑なだけです。



 面白い話を拾いました。大人たちは,「良い子の皆さん」と呼びかけて,何か注意すべきことを促すことがあります。幼稚園児のささやかな抗議です。良い子は注意すべきことはちゃんとしている。ちゃんとしていないのは悪い子だから,「悪い子の皆さん」と呼びかけるべきだというのです。良い子と自負しているのに,いわれのない訴えは間違っていると感じたようです。たくさんの大人が共感しています。子どもたちにどう言い訳できますか?

★落書き★

 真面目で陰日向なく誠実な人をマメな人といいます。健康に丈夫で健やかに日々を過ごすことをマメに暮らすと表します。マメの語源は,「旨き+実」の意のuma+miがma+meマメ(豆)となったものです。豆の特徴は,強健・丈夫です。期待にそむかず,植えておけば実を結びます。人間の壮健・根気良さ・真面目の意にも使われるようになったのです。形の小ささを表すマメもあります。豆電球,豆本などがあります。


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