*** 子育ち12章 ***
 

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「第 87-07 章」


『子育ちは 見えない努力 できるから』


■子育ち12基礎力■

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『子育ち第7基礎力』

【教授力を身につけよう!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第87版では,子どもが育ちによって身につけていく能力の全体を考えていきます。人の育ちは複合的な能力を過不足無く獲得しなければなりません。もちろん特別な能力を伸ばすことも大事ですが,人間としての基礎的な能力が生きていく基盤になります。育ちのペースは子どもそれぞれに違いますが,成人までにはすべての力をそれなりに獲得できるように,側にいる大人がちゃんと導いておくようにしましょう。

●《願望》子どもはいろんなことをしたいと思っています。登りたい,走りたい,書きたい,読みたい,歌いたい,食べたい,触りたい。勉強ができるようになりたい,お母さんを喜ばせたい,犬を飼いたい,ゲームを買いたい,家を買いたい? 簡単に適うことなら,とっくにしているはずです。おいそれとできないから,願いになります。願いを持つかどうか,それが意欲の分かれ道です。そこで道を誤ると,「どうせできないから」と,あきらめの袋小路に迷い込みます。正しい道筋とは?

●《現状》願いと現実は乖離しています。したくてもできないという現実があります。今時の子どもの現実を見る目は,かなり鈍くなっています。例えば何かを作りたいという場合,素材や道具がすべて揃っていないと,できないと判定してしまいます。あれが足りない,これが不足していると言います。頭の中で考えることに現実を合わせようとします。発想が逆です。現実に発想を合わせることから,ことは始まります。足りないのは当たり前であり,足りないものを見つけること,それが,できる道への切符になります。

●《問題》現実を良く見て,何が足りないかを見極めたら,そこを補いさえすれば,ことは進みます。現実の中に潜む問題点を見つければ,手の打ちようがあると考えることができます。繰り返しますが,あれがないからできないのではなく,あれがないと分かったからできる,そう考える前向きさが意欲です。勉強の面で,どこが分からないか分からないという子どもがいますが,問題点を見つけ出さなければ,先に進むことはできません。そのときは,できるところまでやってみることです。つまずいたところが問題点です。

●《目標》足りないモノがあれば代替物を見つけること,力不足であるなら鍛錬すること,費用が不足なら節約して貯めること,問題を解決するためにすることを見つけます。そのすることが目標になります。努力目標というように,目標は努力が可能なすることです。願いを実現するために目指す目標を持つ,それが目標力です。何となく願っているだけでは,ことは成し遂げられません。することは何かを具体的化できなければなりません。子どもには少し荷が重いので,大人がサポートしてやりましょう。

●《継続》今時の子どもに足りないこと,それは根気です。何が何でもやり遂げるという根性です。ちょっとやってみてできないと,簡単に諦めます。ちょっとでできることしかやっていないと,成長は望めません。うまく事が運ばないことを,繰り返しできるまで続ける,それが目標に向けた努力です。実際には,一生が努力の継続なのですが,そこまで思わなくても,一つ一つの目標をクリアできるまで続ける,その生真面目さが必要です。見えないところで努力している,それが願いを実現している人の秘密です。



 人の活動は多方面に向かいます。だからといって,人一人が多方面で活動できるわけではありません。得意な分野と苦手な分野ができるのが普通です。できないことがあっても構わないのですが,それは条件付になります。割と良くできる得意な分野があること,いわゆる専門的な力を一つだけ持ち合わせていることです。それがないと,生き辛くなります。2番じゃダメですか,というくだらない発想があったようですが,身の回りの小さな社会で任せてもらえる力を備えた方がよいでしょう。

★落書き★

 明治19年に東京上野の漬物屋さんで、大根,なす,かぶら,なたまめ,しいたけ,うど,しその野菜を7種類で,縁起を担いで福神漬けと名付けられた漬物が作られました。日清戦争で軍用食糧に採用されて,味を覚えた兵隊さんが故郷に伝えて普及しました。明治初期になって日本郵船の一等食堂で福神漬けがカレーライスに添えられて以来,この組み合わせが全国に広まっていきました。


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