*** 子育ち12章 ***
 

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「第 88-07 章」


『子育ちは すると定めて できるまで』


■子育ち12信条■

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『子育ち第7信条』

【目標の達成に努力する!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第88版では,子どもが育ちによって身につけていく能力の具体的な形を考えていきます。人間としての複合的な能力を過不足無く獲得しなければなりません。もちろん個性的な能力の伸長は大事ですが,人間としての基礎的な能力のバランスが生きていく基盤になります。能力獲得のペースは子どもそれぞれに違いますが,成人までにはすべての力をそれなりに獲得できるように,側にいる大人がちゃんと導いておくようにしましょう。

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●はじめに,目的と目標の違いを確認しておかなければなりません。目的とは,その成就に関して運とでも言うしかない不確定な要素を含むもので,少し遠くにあるものです。矢が的に当たるためには,人の制御を離れた矢が風任せに飛んでいく区間があるということです。一方で目標とは,人の成す営為の中で可能となることであり,運が入る余地はないものです。つまり,努力すれば実現できることです。努力目標といいますが,努力目的とはいわないことを,想起してください。頑張ればできることが目標なのです。

●例えば,お金持ちになりたいという目標は有り得るでしょうか? 目標にしたいのであれば,子どもの場合,この1年で10万円蓄えるということが,合理的な目標の設定の仕方です。お金持ちになるという目標はあり得ません。それは夢というべきかもしれません。実のところ,お金持ちになるのは他の目的のための手段でしかありません。正しい目標とは,その実現が可能であり,成就が確認できる形でなければなりません。次の試験では80点を取るといった,努力できる目標を立てるようにすればやる気が出てきます。

●子育ちにおける目標は,さまざまな能力の獲得です。○○することができるようになるという目標が設定されます。言葉を覚えることが先行するので,言うだけのことはできます。しかし,言ったことを実践できなければ能力にはなりません。子どももそのことは知っていて,したつもりになります。しかし,積もりが実現しない状況に直面してしまうと,泣き出したり壊したり八つ当たりしたりします。その自分の弱い現実から逃げずに向き合う根性を養うようにしましょう。くじけないように,励ますことが大事です。

●目標の達成に必要なことは,ひたすら努力することしかありません。諦めないこと,我慢すること,焦らないことなど,子どもの状況に応じて相応しいアドバイスがなされますが,子どもに求められることは「継続する」ということです。練習という努力を続けることでしか能力を得る方策はありません。何もせずに無為に過ごしていては,身につくものは無駄な贅肉でしかありません。授業中にぼんやり過ごすという癖がつくと,積み重ねた時間の中に詰まっていたはずの努力が失われていきます。後悔しても取り返せません。

●かっこよくありたい,楽をしたいといった偽りの目標をもつことがあるかもしれません。しかし,それが達成されたとしても,幸せが保証されることはありません。このような非本質的な疑似目標は本当に幸せをもたらしてくれる,より重要な本質的な目標の妨げになることがあります。道に迷うことになるので,子どもが何を目指しているのかを,本質的な目標は年齢や資質によって異なりますが,大人はきちんと見届けてやらなければなりません。

●今私たちの暮らしは,時間の面で,とてもせっかちになっています。時間に追われているという感覚さえ失っています。特に子どもは「今でなければいや」という気持ちが強く出てきます。待つということをしつける必要があります。ただ,待つといえば,何もせずに待つというイメージが強くありますが,今している行動がたっぷり時間を掛けないと結果が出ないという,何かをし続けながら待つということを教えることが大事です。今していることを積み上げていくプロセスがある,それが努力であると悟らせましょう。



 夏休みの計画が想定通りに進んでいるでしょうか? 計画は目標の一覧表です。計画を立てたら,それですべてが出来上がった気になっていないでしょうか。それは有言不実行です。計画も目標である以上,その実現を目指して努力を継続しなければ,計画倒れに終わります。目標は誰でもない自分に対してもう一人の自分が強制力を発揮すべきことなのです。自分を甘やかしていると,その付けを背負うのは自分になるので,後悔しないように,側にいる大人が努力をサポートしてやらなければなりません。

★落書き★

 寝起きの顔を見られるのは嫌ではないですか? スッピンだからというほかに,顔がむくんでいることもあります。人の細胞には絶えず動脈を通して水分が運ばれていて,余分の水分は静脈が回収して,一定の水分量に保たれています。長時間体を休めていると,細胞内に水がたまってしまいます。顔は最も水がたまりやすい場所なので,長い時間休んだ後の顔がむくみます。むくみを直すためには,さっさと起きて,歩くなり,家事をするなり,直立して行動するのが一番だそうです。

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