*** 子育ち12章 ***
 

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「第 89-04 章」


『子育ちは 友の親しさ 助け合い』


■子育ち12情動■

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『子育ち第4情動』

【共生情動!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第89版では,情動知能について触れてみるつもりです。内省的知能と対人的知能,つまり自分自身を見つめる知能と,人と人との間の関わりに関する知能に分けられています。この羅針盤で考えている「私の育ち」と「私たちの育ち」に対応しています。人としての育ちの全体的なイメージを構成できる助けになればと願っています。

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《協力心》
 人は人間環境の中で,人として育ち,人として生きていかなければなりません。もう一人の自分が野放図になる自分を抑制するという自制心が必要ですが,それだけでは十分ではありません。自分が生きるために周りの人の助けを必要としますが,それは立場を変えると,周りの人が生きることに対して助けることを引き受けることになります。お互いに協力してこそ,人はお互いに共生していくことができるのです。この至極当たり前のことを,当たり前として身につけていないと,生き辛くなります。

○お子さんは,だれにでも,進んで手を貸してあげられますか?

 どんな子どもに育ってほしいかという親の願いには,思いやりのある子どもというのが上位にあります。思いやりのある子どもって,どんな子どもでしょうか? 側にいる人に手を貸してあげられる子どもです。困っているだろうなと思いやるから,手を貸してあげることができます。思っているだけなら,気持ちが封じ込められているので,完結していません。だから,手を貸してあげれば良かったと,後悔が残ります。「進んで」という気持ちを行動に転化する思い切りを,もう一人の子どもができるように後押ししてやりましょう。

○お子さんは,みんなのためなら,いやなことでもやろうと思うことができますか?

 いやなことはやりたくないものです。そのことを認めた上で,いやな気持ちを抑え込み,その上に皆のためという使命感まで持たせるのは,かなりな無理難題です。大人でもいやなことですから! ところで,好きな人のためなら,いやなことも苦になりません。もっとも身近にいるお母さんがお手伝いをして貰って,ありがとうと笑顔を返しましょう。喜んでもらえた,喜んでくれる人がいる,そのことにもう一人の子どもが気付くことができると,周りの人にしてあげるという入口が開きます。

○お子さんは,同じ友達とだけではなく,いろいろな友達と遊んでいますか?

 仲良くする友達がたくさんいなければと思うと,つらくなります。子どもの悩みの中で,友達が急に他の友達と仲良くなって,遊んでくれなくなったということがよく聞かれます。このことは同じ友達とは慣れっこになって刺激が無くなってくるから離れるという自然な成り行きです。お互いに別の友達を作っていけばいいのですが,そこでいきなり仲良しの友達になろうとしても無理です。仲良しではないが,時々遊ぶという友達,何となく知っているという友達予備軍,そんな多様な友達関係を作っておくことが大切です。



 子どもに読み聞かせをするということが推奨されています。社会的に推奨しなければならないほど,読み聞かせが日常から消えているということです。子どもにお話を聞かせるということは子守歌と並んで,子育ての基本的なパターンであったのです。同じ話を毎日せがむ子ども。本を読むという大人の感覚では意味が分かりません。どこが面白いのかと? 読み聞かせの最大の意味は,自分だけに向かって語り手の生の言葉が投げかけられているという喜びなのです。自分を見ていてくれる温もりが,言葉を温かく感じさせているのです。

★落書き★

 タコは脚を食べますが,美味しいのはメスの方だそうです。オスは身が硬くて,メスはふっくらとして柔らかいのです。では,タコのオスとメスは見分けることができるのでしょうか。タコの足には吸盤があります。この吸盤が順序よく大きいものから小さいものに並んでいるのがメスです。逆に,吸盤の大小がメチャクチャで不揃いなのが雄のタコということになります。

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