*** 子育ち12章 ***
 

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「第 89-07 章」


『子育ちは それくらいなら できそうと』


■子育ち12情動■

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『子育ち第7情動』

【実現情動!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第89版では,情動知能について触れてみるつもりです。内省的知能と対人的知能,つまり自分自身を見つめる知能と,人と人との間の関わりに関する知能に分けられています。この羅針盤で考えている「私の育ち」と「私たちの育ち」に対応しています。人としての育ちの全体的なイメージを構成できる助けになればと願っています。

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《目標追求力》
 人は夢に向かって生きていこうとしますが,夢を夢に終わらせてしまうのが普通です。何が足りなかったのかというと,夢・目的につながるステップである目標を設定できなかったことです。努力目標と言いますが,努力目的とは言いません。目標の設定ができなければ,努力のしようがないのです。夢を実現するために今できることは何か,それが目標です。何をしていいか分からない,あるいは夢ばかり追いかけている,それは自分を夢に近づける目標という歩みが自覚できていないということです。

○お子さんは,自分でやると決めたことは,やり遂げるようにしていますか?

 やると決める前には,あれこれと考えて,やった方がよいと判断します。本当はしたくない,面倒と思ってはいても,やらなくてはいけないともう一人の自分が決めています。もう一人の自分に従うことが自制力であり,自分を生かす力になります。今日から勉強を頑張るといった願いを決めて,やり遂げようとしてもうまくいきません。そのときは,例えば,「1時間の勉強をする」といった形の目標を立てて,その努力をすれば,やり遂げることができます。先ずはここまで,という限度を目標化するとやり遂げることができます。

○お子さんは,やると決めたことを,すぐに止めるのはよくないことと思っていますか?

 やると決めたことをすぐに止めるということは,決めたことが今までにやったことがないという場合に起こります。はじめからしないのではなく,やりかけていることが続かないのです。はじめて訪れる所に行くときは遠くに感じますが,帰りは近くに感じます。初めてのときは行き先までの道筋が見えないからです。ひたすら歩き続けていれば必ず到着する,そう思いきることが必要です。今の子どもたちに欠けている耐える力,それはやりかけていることをただ続けることであり,それががんばるということなのです。

○お子さんは,目標のためならば,どんなに大変でもやり抜く気持ちでいますか?

 子どもがお母さんの後を一所懸命に追いかけている姿を見受けますが,お母さんとの距離が離れていると座り込んで泣き叫んでいます。少し努力すればなんとかなると思うときは努力できますが,少々の努力では届かないと思うときは諦めてしまうものです。目標はスモールステップでなければなりませんし,目標の設定が適正ならやり抜くことは容易いはずです。傍から見て大変そうに見えても,本人にはそうでもないということになります。逆に傍から楽そうでも本人には無理ということもあるので,指導は用心を!



 今日は何をしようかな? 何にもすることがないから,ゲームで暇つぶし。それが束の間の休養に限られているのであればいいのですが,のべつまくなしになれば苦痛です。その苦痛を打ち消すためには激しい刺激が必要になり,気持ちが荒れていきます。どんなことでもいいから,何かをしようという目標を持つことが大事です。そのためにもっともよいことは人の中にいることです。そこにはしてみたいなということがたくさんあるからです。人は人の中で生きているのです。

★落書き★

 耳の遠くなった姑に,本人には聞こえないと思って悪口を言うと,しっかり聞こえていることがよくあります。これは,姑が耳が悪くなったフリをしているわけでも,悪口だけが聞こえる超能力を持っているわけでもありません。相手の耳が遠いからといっても,さすがに悪口を言うとき,人は誰でも思わず声を落とすものです。その低い声が案外とお年寄りに聞こえてしまいます。耳が遠くなるというのは,高い周波数の音が聞こえにくくなったということで,低い周波数の音に関しては正常に聴き取ることができる場合が多いのです。甲高い声でどうぞ?

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