『子育ちは 自分の思い 大切に』
■子育ち12課題■
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第1課題』
【主体的に決断しよう!】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第90版では,育ちの課題について述べてみるつもりです。この羅針盤で考えている「私の育ち」と「私たちの育ち」に対応して,もう一人の自分の育ちを考えて「主体的」という言葉を,また人は社会生活が必至なので,自分は他者と対等な関係を持つことができるように育つと考えて,「社会的」という言葉を冠します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《決断》
自分であるかどうかを確認できるためには,さまざまな選択の場面で,自分が決めているかということです。命令されたり指図されたりすると,人は嫌だなと感じます。それは,自分のことをもう一人の自分が決めていないからです。反抗期の子どもが,いうことを聞かなくなるのは,決定権をもう一人の子どもに返還しろという訴えなのです。言わないとしない子どもに育てたくなかったら,もう一人の子どもがしようと決断するように仕向けることです。
○お子さんは,感情的にならないように常に心がけていますか?
感情がない人というのは,どこか気味が悪いですね。でも,感情的な人というのは,付き合いきれません。感情とは厄介なものです。その感情を上手に制御するためには,対抗する理性を育てなければなりません。義理と人情の板挟みという切ない状況もありますが,落ち着いた状況というのは,もう一人の子どもが自分を掌握していることです。自分の中の感情を,もう一人の自分が冷静になれと諭すようになればいいのです。話せば分かるという平穏な心の状況は,もう一人の自分がいてこそ実現されます。
○お子さんは,しがらみがあっても,人のいいなりにはならないようにしていますか?
大人ほどではないにしても,子どもにもそれなりのしがらみがあるでしょう。友達であると思っていた子どもから,ある日無理なことを押しつけられることがあります。友達であったことを忘れがたいという気持ちから,きつく嫌だと言えないことがあります。どうすればいいのか分からなくて,暗い気持ちを抱えることになります。嫌なことは嫌だと言っていいと,支えてやることが大切です。もちろん,いいなりにならないことは,相手と場合によりますが,大人は無理に従わせようとしないことです。
○お子さんは,自分に起こることを受け入れられるようになりましたか?
わがまま気ままに振る舞えないことがあるときに,駄々をこねたり不貞腐れたりする子どもがいます。自分に対する不自由な束縛を,他人から強いられたものと考えると腹が立ちますが,もう一人の自分が今は不自由さを我慢しようと決断すると,受け入れることができます。順番待ちも,待たされるのではなく待とうと決断すればいいのです。自分で決断することが事態を受け入れることにつながります。自分に都合の悪いことはすべて他人のせいにするのは,もう一人の自分の決断力が機能していないわがままになります。
新年おめでとうございます。数え年では,子どもたちは年齢が一つ進みます。去年まで園児だった子どもが今年は1年生,小学生だった児童が今年からいきなり中学生です。学年は不連続に一つポンとあがりますが,成長はそんなに急には進みません。一年の期間中に,一年生らしくなってくるから不思議です。学校に出かけた機会には,下の学年の子どもたちを見てください。そこには1年前の我が子の姿があり,1年後の成長が実感できるはずです。上の学年の子どもたちは,1年後の我が子の姿です。
★落書き★
台所の主な器具はガスコンロですが,よく見ると左右で大きさが異なります。どちらかの火力が大きく設定されています。コンロは普通は台所の隅に置かれています。この状態で壁側のコンロの火力が大きいと、低温着火の恐れがあって危険なのです。低温着火とは,壁の内部が徐々に熱せられることで木材内部に蓄熱が起こり、火種がないにもかかわらず出火してしまう現象です。ガスコンロの購入の際は、壁がどちら側かを核にした方がよいでしょう。隙間が狭くて恐いときは,専用の防熱版を用いると安全になるようです。
|