『子育ちは 先ずは行動 経験を』
■子育ち12課題■
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『子育ち第7課題』
【主体的に行動しよう!】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第90版では,育ちの課題について述べてみるつもりです。この羅針盤で考えている「私の育ち」と「私たちの育ち」に対応して,もう一人の自分の育ちを考えて「主体的」という言葉を,また人は社会生活が必至なので,自分は他者と対等な関係を持つことができるように育つと考えて,「社会的」という言葉を冠します。
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《行動》
朝起きてから夜眠るまで,人は何かしらの行動をします。したいことばかりしているわけではありません。したくなくてもしなければならないことがあります。面倒だから止めておこうという選択をしがちです。しかし,面倒だからしよう,そういう決断をする道もあります。そして,その方が真っ当な生き方,真っ直ぐな育ち方になります。物事に真面目に取り組むためには,もう一人の自分がしようと決める必要があります。言われて嫌々している姿は,不貞腐れて見えるので,次は相手にされなくなります。
○お子さんは,自分の勉強に心から打ち込んでいますか?
食べたいおかずを調理するために冷蔵庫から材料を取り出します。材料が不足していると,おかずはできません。ところで,子どもが成長して自分の道を選ぶときに,自分には何ができるかということが条件になります。できる力が備わっていないと,道の選択は不可能です。材料がないのにおかずを作ろうとしても無理なことと同じです。できる力は勉強をすることで身につきます。勉強した内容そのものではなく,問題への対処の仕方を勉強することが,できる力を育ててくれているのです。すすんで勉強すべきです。
○お子さんは,自分の足りない部分を認め,補い高めようとしていますか?
能力を備えようとするとき,できないことが何かを見つけなければ,始まりません。できないことが見つかれば,そこをしっかり学べばいいのです。問題の解決は,問題を発見することで可能になります。自分に足りないところはどこか,それを見つける方法の一つが試験です。できないところがどこかをはっきりと教えてくれます。子どもが勉強で,どこが分からないか分からないということがあります。迷って地図を見る時,現在地が分からないとどうにもならないことと同じです。現在の足りない部分の認知が大事なのです。
○お子さんは,いったん決めたら最後までやり通すことにしていますか?
生きていく中では,がんばる場面が付きものです。子どもは能力を身につけるために,できそうでできないところでがんばることが求められます。なんとかできそうな状況では,がんばれという励ましの声が掛けられます。そのがんばるということは,止めようと思うときに,もうちょっとだけ続けようとすることです。3回やってできないから止めようと思ったとき,もう1回やってみようとすること,それが最後までやり通すことにつながっていきます。子どもがもうちょっとと言っているときは,続けさせましょう。
人は暮らしていく中で,いろいろな役割を果たしています。向き合う人によって,その役割は変わってきます。親の前では子どもであり,子どもに向き合うときは親になります。夫に向き合うときは妻であり,妻に向き合うときは夫になり,仲間であり,上司であり部下であり,隣人であり,同窓生であり,ときには旅人になります。それぞれに役を演じているとつらくなります。誰にも真っ直ぐに向き合うためには,してほしいことを,先ず自分からしてあげようとすることです。ただし,してあげたのにとは思わないことです。
★落書き★
アメリカの第12代の大統領セオドア・ルーズベルトが,ルイジアナ州とミシシッピー州の境界線をめぐる論争の決着を付けるために,南部に出かけました。休日に狩りをすることになっていましたが,地元の人が気を利かせて予め子グマを捕らえて,撃てばいいだけにしておきました。ところが,大統領は哀れに思い,発砲せずに帰りました。この話が美談として国民の喝采を浴びました。その話に便乗してニューヨークのおもちゃ店が,子グマをモデルに作ったのがテディ・ベアなのです。テディとはセオドアという名前の愛称です。
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