*** 子育ち12章 ***
 

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「第 91-06 章」


『子育ちは 言葉と意味が つながって』


■子育ち12反転■

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『子育ち第6反転』

【整理と混乱!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第91版では,子育てと子育ちが反発してしまう心配をを考えておきます。子どものためを思って良かれと作用をしても,子どもからは良くない関わりになってしまうということです。親はしつけのつもりで関わっていても,子どもからは虐待となっていることがあると言われるようなことです。保護するのが親の務めですが,過ぎると過保護となって,育ちを疎外してしまいます。どんな点に注意をすればいいのか,羅針盤の12の視座から考えてみましょう。

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《整理》
 子どもは見たり聞いたり感じたりといった経験をしています。それが経験としてもう一人の子どもに蓄積されるためには,言葉という形でラベル付けされる必要があります。経験の整理戸棚にラベル付けされて記憶されたものだけが,経験知となります。暑いという経験をするから,「暑い」という言葉を覚えることができます。子どもと一緒に汗をかきながら,「暑いね」と言葉掛けをすることで,言葉を伝授することが教えるという育てです。
 子どもはやりっ放しにしがちです。家の中が乱れてきます。「きちんとしなさい」というお母さんの言葉は届きません。「どうして何度も言わせるの」という切ない思いも,子どもには伝わりません。子どもは,「きちんとすることってどういうこと?」と戸惑っています。どうすればいいのかという指導がないので,立ち往生しているだけです。普段からきちんとしている家に住んでいる子どもは,散らかると気になって,いつものようにしようとします。きちんと整理する経験をしているからできます。

《混乱》
 子どもが絵を描きます。配置や大きさがめちゃくちゃで,まともな絵になっていません。「ここは違うでしょ!」というチェックがあちこちに入ります。もう一人の子どもは自分が何を言われているのかが分からなくて唖然としています。上下左右の位置関係,大きさの対比などといった物差しを使わなければならないのですが,それは論理という理屈に従うということです。親には,理を整えることがまともな絵の描き方であるという思いがあります。子どもの絵は理屈ではなく心象であると考えると,ピカソの絵の世界に通じそうです。
 話している言葉を忠実に書き出していくと,文章としては読めません。話し言葉と書き言葉という言い方がありますが,言葉の違いよりも,話と文章の違いというべきかもしれません。文章は言葉が整理されて並べられます。話では,言葉が思いつくままに並んでいくので,論理の流れから逸れていきます。子どもの話が要領を得ないのは,整理されていないからです。「ちゃんと話しなさい」というだけでは子どもは混乱するだけです。5W1Hに沿って整理するように教えておかなければなりません。



 熱中症にならないように,水分の補給をこまめに,という注意がされます。暑いと汗をかき,体の水分が不足するので,補給しなければということです。ところで,最近の子どもは,生まれて以来,空調管理された環境で暮らしているために,暑いという環境にあって汗を流すという経験がありません。そのために,汗をかく機能が退化してしまい,汗をかけなくなっている子どもがいるということです。汗をかかないから体に熱がたまりやすくなっているのです。外で汗を一緒にかく,お父さんの役割であったのですが?

★落書き★

 学用品の中に定規があります。ところで,似たものとして物差しというものもあります。どちらも線を引いたり、長さを測ったりする文房具で同じものなのでしょうか? 実は違うものです。定規は直線や曲線を描くために使用される文房具です。線を引きやすいように作られています。一応長さも測れるようにはなっていますが,目盛りが定規の途中から始まっています。物差しは長さを測るための文房具で,起点となる0から測れるように,端から0までの余白がないように目盛りが始まっています。

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