*** 子育ち12章 ***
 

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「第 91-13 章」


『子育ちは 我と周りの マッチング』


■子育ち12反転■

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『子育ち第13反転』

【育成と作成】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第91版では,子育てと子育ちが反発してしまう心配をを考えておきます。子どものためを思って良かれと作用をしても,子どもからは良くない関わりになってしまうということです。親はしつけのつもりで関わっていても,子どもからは虐待となっていることがあると言われるようなことです。保護するのが親の務めですが,過ぎると過保護となって,育ちを疎外してしまいます。どんな点に注意をすればいいのか,羅針盤の12の視座から考えてみましょう。

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《育成》
 親は子どもがちゃんと育つように,あれやこれやとお膳立てをします。子ども部屋を確保して勉強机などの環境を整えてやります。でも,子どもはすんなりと勉強に励んではくれません。「折角ちゃんと準備してやっているのに」と,思い通りになってくれない子どもが恨めしくなります。何かのきっかけがあると,「どうしてきちんとできないの?」と,子どもを責めてしまいます。子どもはああすればこうなるというモノ作りではありません。親の思う通りにならない,それは子どもが育っているからです。
 環境が整うことは必要ではあるのですが,それだけでは物事は進みません。する気が発揮されなければ,動きません。バスの中でお年寄りがそばで立ったからといって,思いやり行動にはなりません。席を譲る気になって,行動が実現します。テスト前になると勉強をしますが,一夜漬けはその場限りでしかなく,ちゃんと残りません。番号のメモを見て電話を掛けますが,掛けた後で番号を覚えていることはありません。でも,何度も掛けると,覚えます。宿題などのせざるを得ない状況に日々応じていく,それが育ちです。

《作成》
 ゲームなどの機器ではリセット機能が備わっています。子どもは人が死んでもリセットすれば生き返ると思っている,ということが言われます。大げさですが,全く的外れでもありません。しなければならないことを,後ですればいいと先送りにします。後でリセットすれば済むと,時間を自由に移動させることができると錯覚しているからです。今日の時間を明日取り返すことなどできません。今の時間はリセット不可能です。3歳は今しか,3年生は今しかないのです。自分を機械扱いしないように,時間の流れを感じさせましょう。
 大人が与えた豊かな物的環境の中で,子どもは自分が周りをコントロールできるような錯覚を持ちます。暑ければクーラーのスイッチを,寒ければヒーターのスイッチを,のどが渇けば冷蔵庫からジュースを,まるで王様暮らしです。周りすべてを自分の気に入るようにできると思っています。その思い込みが「してくれない」という他のせいにする甘えを引き出します。人は周りとの関わりの中で決して主役ではありません。周りに適合するように自分を変えていく,それが生きているということ,育っていくということです。



 いじめを受けている子どもが決まって言うことは,親には打ち明けないということです。親が嫌いだからではなく,大好きだから,心配を掛けたくないから,弱い自分を知られたくないから,といいます。ある意味で,親を見くびっています。親との関係が揺れ動くという心配をさせています。親に対する絶対的な信頼が構築されていないようです。子どもは弱くていい,ありのままでいいという,親の懐の深さを子どもに信じさせることが,子どもを守る父親のやらなければならない役目なのですが?

★落書き★

 ワインを飲まれますか? 赤ワインと白ワインがありますが、元は同じブドウなのに。ワイン造りはブドウをすりつぶすところから始まります。赤ワインはそのまま手を入れずに皮と果肉を残したまま発酵させます。そうすることで皮と果肉の間にあるタンニン成分によってワインは赤く染まり,渋みと酸味が生まれます。一方,白ワインは、発酵前に皮と種が取り除かれて,タンニンが含まれていない分,さっぱりとした味わいになります。

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