*** 子育ち12章 ***
 

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「第 99-12 章」


『子育ちは まねをしながら 導かれ』


■子育ち12美醜■

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『子育ち第12美醜』

【無謀】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第99版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,状況を特徴付けるキーワードとなる語を選んで育ちを展望していきます。ただ構成上に変化を繰り入れます。奇数号では美しい育ち,偶数号では醜い育ちという配置をします。育ちがずれていかないためには,避けるべきことにも目配りをしておくべきです。予め注意すべきことを知っておくと,安心することができるはずです。

《無謀とは?》
 無謀とは,「それをした結果どういうことになるかを考えないで何かをする様子」とあります。ついでに,謀とは,計画,企みとあります。はかりごとと読めば,あまり良いイメージはありませんが,そうとは限らないと思っておくべきです。無謀とは,先の見通しを持たずに事に臨むという,無茶な行動となります。無茶とは,人が訪ねてきたときにお茶も出さないことは普通ではない,あり得ないことという意味合いです。何かを行おうというとき,結果を思い浮かべているのがあり得ること,当たり前なのです。

 授業を受けるとき,どんなことを教わるのかという予測のないままでは,学びはほとんど成り立ちません。予習をすることで,何を学ぶかイメージしておき,さらにその上,何処が分からないか見つけておくと,授業に集中できます。子どもが何処が分からないのか分からないと言うとき,自分で考えていないからです。教科書を先読みして分かる所と分からない所を自覚すること,それが学習に向かう基本的な姿勢です。自分が何を聞き取ればいいのかを知り,ここが聞きたい,それが授業を受けるための謀です。

 子どもは,親の言うようには育たず,親がしているように育つと言われます。兄姉より弟妹の方が積極的な行動をすると言われます。親がしている行動を見て,行動の結果どうなるか先が分かるので,安心して真似をします。弟妹は,兄姉のしていることを見て,先が見えるので,ためらうことなく真似をします。用心深くなるのは,行動の結果が見えないときです。兄姉はどうしても失敗をすることが多くなり叱られ,慎重になります。子どもの場合は,先が見えないのが育ちですから,失敗をたくさんさせてやらなければなりません。



 小学生でも暴力行為が現れてきました。「感情のコントロールがうまくできない児童が増え,家庭での教育機能も低下しているのではないか」という指摘もあります。多くの子どもが通う塾では育てることができない育ちの課題があり,それは親の担当課題であるということが見落とされています。親は養育者であり,養っているだけでは育てを欠いていることになります。かっとなって切れやすいままに育ってしまうと,人生を過つ地雷を抱え込まされることになります。

★落書き★

 お医者さんの必須アイテムは聴診器です。その聴診器が登場する前は,病気を判断するために,患者の体を指先で軽く叩いて音を聞いたり,胸に耳を当てて音を聞いたりするしかありませんでした。しかし,女性相手に直接耳を当てるのはためらわれますし,胸が大きいとうまく聞き取れないという問題もありました。1815年にフランスの医師ラエンネックは子どもが木の棒の端を耳に当てて遊んでいるを見てひらめき,紙の筒を胸に当ててみると,心臓の音がよく聞こえたことから,筒状の道具を製作し,改良されて今の聴診器になりました。


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