【第2章】居場所の確保

〜あなたのお子さんには,自分の居場所がありますか?〜

 《2.1》 子どもの居場所とは,どんな場所ですか?

 子どもが園や学校に通いはじめると,母親は「やっと手が掛からなくなった」とほっとします。ほっとしたということは,子どもはいない方がいいということです。気持ちの上で子どもを邪魔にしています。父親も子どもに「おまえたちのために苦労している」と言うことがあります。そう言われた子どもは父親にとって自分はお荷物なのだと聞き取ります。中学生なら父親に「頼んでいない」と逆らうでしょう。もし父親の言葉を受け入れたら自分の存在が否定されてしまうからです。「子どものため」とは親にとって禁句です。
 子ども部屋があります。親に「勉強は?」と追い込まれます。窓に面した机に座っていると子どもは隔離された窓際の孤独感を味わいます。寂しさという小さな不安を抱えると人は守りに入ります。これでは育てません。子ども部屋とは寝室です。過ごす場所は家族の気配が漂う居間のはずです。勉強に限らず,学校に行かなければとか,成績を上げなければとか,子どもはさまざまなことに追い立てられています。居場所とはありのままの自分を受け入れてくれる親とのつながりが実感できて安心する場所のことです。

答 「居場所とは子どもが安心できる場所です。親が安心することではありません」