【父親と母親】
次に,中学生の親の養育行動やその意識の変化について,調査結果を見ていきます。
1.服装などの校則違反の父親対応?
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1.厳しくしかる 2.穏やかに注意する 3.何も言わない 4.母親に任せる 5.他の家族に任せる 6.その他
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子どもが校則に違反した服装や髪型をしたとき,「厳しく叱る」父親は29.7%であって,初回,前回,今回とかなり減少しています。その分「穏やかに注意する」割合が増加しています。父母ともに厳しさから穏やかな注意にシフトしていることが特徴です。
父親が厳しさを失っているのは,校則というものへの考え方に依るのかもしれません。
平成5年を見て気がつくことは,「その他」が突出していることです。校則は学校側が関わるべきことと突き放しているのであれば,「言わない」の回答になるはずです。校則違反ということに全く無頓着だということなのでしょう。子どもにとっては,親が自分を見てくれていないということほど情けないことはありません。とやかく言われなくていいかもしれませんが,実のところはたとえイヤなことであっても言われることの方が救いになります。父親のこの放任が子どもの心に寂しさを植え付けていったかもしれません。