【中 学 生】
まず,中学生の行動や意識の変化について,調査結果を見ていくことにします。
1.勉強する理由?
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1.よい成績をとりたいから 2.希望の学校や会社に入る 3.社会の役に立ちたい 4.いろんなことを知りたい
5.ついていけないと困る 6.学校に行っているから 7.周りが勉強しろと言うから 8.なんとなく 9.その他
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勉強の理由付けとして,「希望する学校や会社に行きたいから」と「よい成績をとりたいから」が上位2位です。ただ成績が減少し,学校や会社指向が増加する傾向が見られます。また「ついて行くため」が減り「学校に行っているから」が増えています。他者意識が薄れて学校という場所を理由にするのは,孤独化の現れと読むことができます。
両親と将来や人生の話をしていると思っている中学生は「学校や会社」を目指していますが,話をしていない中学生は「ついて行く」と「なんとなく」を選んでいます。また異性に非常に関心のある中学生が「学校や会社」と回答しているのは注目したい点です。
将来人生の話は「今の成績ではダメだ」という心配のためではなくて,楽しさを与えるような話にして欲しいものです。
ところで,平成5年の「学校会社」が突出していますが,これは明るい未来を目指すことがまだ可能であった社会的気運を反映しています。しかし,その後の状勢は先行きの暗雲が漂い,平成10年の減少が示しているように,必ずしも思い通りには未来を見通せなくなりました。こんなはずではなかったという思いが7年後の今,19歳から21歳に成長した子どもたちにはあるのかもしれません。