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昨夜、ロベルトから「明日はアルバの朝市があるよ」と聞いていたので、ブラのチーズ祭りに行く前に寄ってみることにした。
すでに地元の人が買い物に出かけているね。

 

赤と黄のパプリカに、黄色の花のズッキーニ。
葡萄やプラムなどのフルーツ。

そして生のポルチーニ。

日本では乾燥のを買うことはできますが、
生のは八百屋さんで見かけませんね。

ソテーして食べたら旨かろう。
あぁ、スーツケースに忍ばせて帰りたい。

 

 

オレンジとブルーのこれは何?

近づいてみると、ダスキンのような埃取りだった。
そのほかにも掃除グッズも売ってて面白い。

おじいさん達、朝から休憩?

 

布屋さんでリネンなどを何枚も買い込み、
ハート付きの秋物のセーターも買っちゃった。

ピエモンテのパスタはタヤリンが有名ですが、
このままでいくと、夜までワークショップが入ってるので
レストランに食べに行くチャンスがなさそうです。

なので帰りの時間でも乾物のタヤリンが
買える店をチェックしておきます。
せめてお土産に買って、日本で旅の続きをします。

アルバの駅まで歩いて、電車に乗ろうとすると、この時間はバスしかなかった。
そういえば、時刻表の端にバスのマークが付いています。そういう意味だったのね。
バスには人がいっぱいで、私たちは乗り込むのに出遅れて、立ち乗りです。けっこう疲れました。

11時前には、またまたブラのチーズ祭りにやってきました。
昨日は初日で金曜日でしたから、混み具合も大したことなく良かったけど、今日は土曜日ですから昨日より人手が多いです。
今日は、昨日見なかったブースを中心に動いてみます。

 

黒のシックな売り場に仕立てている
イギリスの「NEAL'S YARD」のブースでは
Berkswell バークスウェルを発見。
このチーズは過去に二回しか食べたことがありません。
形が特徴の羊のチーズです。

試食させていただくと、濃厚なミルクの甘みと
蜂蜜のようなパイナップルのような風味があります。
おいしい。

 

 

これは2010年5月にDOPに認定されたピアーヴェ。
わざわざピアーヴェ・ベッキオ(古い)と書かれています。

左のピンクと黄色のが、12ヶ月熟成です。
右の茶色のは、グランリザーヴァで18ヶ月熟成です。

pecorino abruzzese。
アブルッツォ州のペコリーノ(羊のチーズ)です。
この籠がチーズの型だそうです。
最近は世界的に衛生的な関係で
籠や木の型の使用が制限される傾向にあります。
なんでも衛生第一になってしまい
すべてがプラスチックになってしまうのは
寂しいことだと思っています。
ちょっとぐらい不潔なのがいいのよ。きっと。
「頑張って籠を使い続けてね・・・」
そんな気持ちもこめてグラッツェ。

 

Macagn
あまり日本では見かけないチーズ。
ピエモンテ州のチーズです。
試食してみたかったけど、ブースに人がいない。

放牧してるとこ、作ってるとこなどの思われる映像があったので、
自分のためにリンク張ってとこ。

 

午後のワークショップ(セミナー)が控えているので
簡単なランチにしましょうか。

Olive all'Ascolana〜オリーブ・アッラスコラーナ
マルケ州の南にあるアスコリ・ピチェーノの郷土料理で
オリーブの中にひき肉や生ハムを詰めて揚げたものです。

アツアツのオリーブを求めて列ができています。
私達も買ってみます。

アツアツで旨いっ!大きめのオリーブの中に、肉なのかツナなのか?なんとなくリエットっぽい感じのペーストが詰まってます。
しょっぱくなくて、これはおいしい。白ワインが欲しくなります。
大きめの青いオリーブが手に入ったら作ってみよっと!!

 

La Cucina delle Langheというブースで、
ラビオリのトマトソースだったか、そんなのを注文。
中はホウレン草だったかな。

マーちゃんが料理の名前をつっかえつっかえ
イタリア語で注文すると
「え?なんだって?」
マーちゃん頑張って、もう一回言う。
「はい、もう一回!」と笑ってる。

今度はスムースに全部つっかえずに言えると
「は〜い、よく言えました〜♪」っ笑ってる。
後ろにお客さんが並んでたって気にせず
こういうやりとりをして楽しんでるなーって思う。



 

13時、ランチを食べた広場のすぐ近くで行われる
ワークショップ(チーズセミナー)に参加します。
「Presidia Cheeses with Primitivizia's Wild Herbs」
プレシディアのチーズとドロミテの山のハーブの勉強。
スローフード協会の会員でない私たちは20ユーロ
会員だと15ユーロ。

英語の同時通訳のヘッドフォーンを借りて参加。
これはとても集中力を要します。
「え?今なんだって?」
専門用語は難しい。

 

 

 

想像していたハーブは乾燥のものだったのだけど、
登場したのは、瓶詰めのペースト状のもの。
不思議な味もします。

合わせる飲み物は、ビールやワイン。
チーズで珍しいところでは9時の位置にあるやつ。
Oscypek(オスチペク)というチーズ。
燻製された外皮です。
次の写真がカットする前のチーズの姿。

 

でかっ!
ラグビーボールのような形をしています。
Spindle型とおっしゃっていましたので、
紡績で糸を巻き取る軸の形のようです。

真ん中には模様も付いています。

食べてみるとフカフカシャコシャコ、
ちょいゴムっぽい歯ごたえ。
ポーランドの南で14世紀から作られているんですって。
そのまま食べるよりも焼いて食べるほうが美味しそう。


「味の箱舟」プレシディオのブースに戻りましょう。

あら、背の高い人がいるよ。


 

ありましたよ、珍しいチーズが。
Bagoss di Bagolino バゴス ディ バゴリーノ
イタリアでも珍しいロンバルディア州の幻のチーズ。
ロンバルディア州の
山奥の小さな谷にあるバゴリーノという
極小の村でほそぼそと作られている絶滅危惧チーズです。

用意されているのは、10ヶ月程度のものだけ。
まずはそちらを試食させていただいた。
普通においしいけど、特別じゃない。
メカニカルホールも多い感じ。

このチーズ、部分脱脂したミルクを
非加熱圧搾で作られるチーズです。
16〜18sの大きさ、稀に20〜22sのもあるそうです。
最低10ヶ月の熟成で外皮をオイルで磨きます。
その味わいはパルミジャーノなどに似ていることもあり
「Poor man's grana」
貧乏人のグラナと呼ばれているそうです。

写真は3年熟成のスタジオナトゥーラ。

 

3年ものは見た目からして違う。
組織は詰まっていて、外皮は茶色で艶があり
すごく美味しそうだ。
オジサンに頼んで3年のもちょっと試食させてもらう。

旨いっ!
田舎臭いが酸化臭はなく、アミノ酸の旨みの種類が
味噌の古漬けのようで濃厚、ほのかに後味に辛みもある
とても複雑な味わいだ。
うわわ、美味しいわ。

オジサンに「モルトボーノ」と言うと、
満足そうな笑顔を返してくれる。

3年ものを奮発して大きめに買った。


これはスイスのブースで Tete de Moine 発見。
修道士の頭という意味のテット・ド・モワンヌ。
よく見るとこのチーズ専用の削る機械のジロールもある!
日本では1万円くらいするが、30ユーロで売っている。
これは買うしかないでしょう。

チーズを乾燥から守るプラスチックのケースが5ユーロでしたので
それとチーズを半分購入した。
日本だとチーズ半分で約4,000円ですが、
1kgで18.5ユーロなので8ユーロでした。安い!

安さに加えて、「ケースはプレゼントするよ」と大サービス。
うわわ、ありがとー!!

 

16時からは、本日2回目の
ワークショップ(セミナー)に参加です。

On the Verge of Extinction: Alpine Beaufort
非会員は20ユーロ、会員は15ユーロ。

今回の講師はエルベ・モンス氏。
チーズは3種類のボーフォール、ピースが大きい!


サヴォワのワインはこの4種。
 * domaine Giachino Vin de Savoie Monfarina
 * Domaine Prieuré Saint Christophe
               vin de pays d'Allobrogie Altesse
 * domaine Giachino Vin de Savoie
 * Prieure Saint Christophe vin de Savoie 
               Mondeuse2005


ワークショップが終わってから、
初日から気になっていたチーズを買いにいきます。

Capra Incavolata  〜カプラ インカヴォラータ。

このチーズは愛読書「チーズ図鑑」にも載っていて、
本物を一度は拝んでみたかったチーズです。
イチヂクの葉に包まれたものは日本でも買えますが、
さすがにキャベツは日本では手に入りません。
ちりめんキャベツの中には、山羊乳100%の
ロビオラ系のチーズが包まれています。

作っているのは「Caseificio del Nurra」という工房で、
チーズの正式名称は「LA CAPRA INCAVOLATA」。

てっきりピエモンテのチーズだとばかり思っていましたが、
HP
で調べたらビックリ、このチーズ工房は
サルデーニャ島にあるそうです。

チーズ講習の仲間にお土産に購入。


お宿でキャベツチーズの
インカヴォラータを撮った写真。
緑がきれいなうちに写真に収めておきたいからね。

 


帰りには雷にうたれ、ものすごい天気になりました。
スーパーで買ったサラダ用のグリーン野菜に、ボーフォールの残りのチーズや、果物を部屋で食べて簡単に済ませます。
せっかくアルバに泊まっているのに、いつもチーズでお腹がいっぱいの状態で、レストランに行かれないのが残念です。
明日はチーズ祭り3日目、私達のブラ最終日です。

 


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