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3日目、7月7日、七夕じゃん。今日はピエモンテ州のトリノに行きますよ。
アオスタからトリノまで行く朝8時のバスに乗るため、7時半にチェックアウトしてチケット売り場へ行くと、なんだか様子が変でして・・・。
なんと本日、電車もバスもストライキですってよ。稀に運行するバスもありそうな、なさそうな・・・。
田舎のチケット売り場ゆえ、張り紙がしてあるとか、アナウンスがあるとか、そんなサービスは一切無く、
何が起こっているのか知る由もなく、チケット売り場でチケットも買えず呆然と座り込む。
しばらく待っていたら、なにやら動きが。ストライキでもトリノまでのバスは出るみたい?もしかしてぇ〜♪
ぶっきらぼうな兄ちゃんが、「ほれ、チケットを売ってやるぞ」と売ってくれたので、バス乗り場へ急ぐ。きゃっほ〜。出発だ〜!

バスの中で試験勉強しながらも牛を見かけてはパシャ。
あっ、牛、パシャ。と写真を撮っておりました。
でもどれもこれもこんな仕上がりでございます。
高速道路の脇で牛が草を食べてます。

DOPチーズのフォンティーナはヴァッレ・ダオスタの
12の渓谷で作られたものだけがその名を名乗れますが、
それ以外の土地で作ったら、フォンタルと別名になります。
この牛さんのミルクから、この場所で同じように作ったら
フォンティーナなんだろうか、それともフォンタルだろうか・・・と
ひとりでずっと悩んでました。
牛さん、この高速道路脇は12の渓谷に入りますか?

ぜんぜん知らん手前の駅で「今日はストだからここまで」
と冷たく降ろされてしまった。ここどこよ〜!
本来ならば、ホテルのすぐそばの
ポルタ・ヌオーヴァ駅までバスは行くはずなのに、
これが噂に聞いていた、「イタリアのスト」ですか。
大きな荷物持ってガラガラ移動は嫌なので、
タクシーでホテルまで連れてってもらう。

Best Western Hotel Genioにチェックインして、
部屋に入る前に、恒例の非常口チェック。
ドアを開けた途端、物凄い非常ベルが鳴っちゃった。
心臓バクバク、部屋にダッシュで逃げ込む。
気を取り直して、さぁ〜てランチに出発!

ありゃりゃ・・・地下鉄もストで止まってます。
またタクシーのお世話になります。

エノテカ・パルラパ(Enoteca PARLAPA)
まだオーブン前みたいだけど、
お腹すいてるからさ、声かけてみたらOKだって。
当然ファーストゲスト。
嫌な顔ひとつせず、選べる日替わりメニューを
ひとつひとつそれも英語で説明してくれる優しいお兄さん。
オーダーの後すこしして、
「お湯がまだ沸いてなくてちょっとお待たせしちゃうんで、
よかったらこれどうぞ」ってハム?をくれました。
美しいって得よね、姐さん♪

 * ハム?
 * 生ハムのニョッキ
 * ラベンダーとアスパラみたいな野菜のパスタ
 * ミートローフ
    (付け合せは、ズッキーニとナスのグリル)
 * ローストビーフ
    (付け合せは、トマト)
 * エスプレッソ
 * ガスなしの水
 * 赤ワイン

料理は手の込んだものはないようですが、
どれも美味しくて満足です。
次から次へとお客さんが入ってきて大盛況のようです。
この店、有名ワインブランドは扱わず、
無名だけど名生産地の極上ワインばかりを揃えてるんですって。
いい店です。

さて、帰る前にトイレに行っときますか。
ただっ広いトイレ。
トイレットペーパーの傍に、
上から紐がぶら下がってたので
なんとな〜く引っ張ってみたら、
非常ベルが鳴っちゃった。あちゃちゃ。
一日に二度、非常ベルを鳴らす女。

席に戻ったら姐さんに
「また鳴らしたね?」と突っ込まれる。

 

トリノの駅までバスで戻ってから、今度は徒歩で市内を散策し
世界遺産の王宮とか、聖ヨハネ大聖堂などを見学。
聖ヨハネ大聖堂と言えば、トリノの聖骸布が有名です。
キリストの遺体を包み、その痕跡がネガフィルムのように残ったとされる布ですが、
研究の結果、中世の時代の布だとか言われて偽物説も根深いですよね。
真意のほどはわかりませんが、本物だったらロマンがあるのに・・・と思います。

話題は飛びますが、トリノの古い建物はどれも、一階部分が写真のように
回廊沿いに歩けるようになっています。
おかげで、夏の太陽が降り注ぐ日でも、雨の日でも楽に歩くことが出来ていいですね。

暑いので着替え用に、ノースリーブを2枚ほど買いました。

 

ホテルの部屋にいったん戻って、しばらく休みながら、ディナーの打ち合わせを。
しかし、頭が痛いのであります。
イタリアに来る1週間ほど前から、病院で処方されたホルモン剤を飲んでるせいなのかな。
鎮痛剤を飲んで30分くらいベッドで少し横になってたら、ラクになってきたのでディナーに出発。
もちろん、タクシーで。
L’Antica Sinoira
via Monti 8-10126 Torino
39 011 655738

ピエモンテのチーズとワインと料理を堪能させてくれる店らしい。
暗めの照明で雰囲気満点。
明るい店主だけど、英語が全く通じなくってね。
渡されたメニューは、太い鉛筆で書かれたイタリア語の筆記体。
まったくもって何て書いてあるのか判りません。
途方にくれていたら、ご夫婦でいらしていた隣の奥さんが
私達の席まで来て、メニューを全部英語で説明してくれまして・・・(涙)
お薦めはありますか?って聞いたら、これが美味しいよ、とか、
ワインがこれなら、肉はこれがお薦めって親切に教えてくれて。
私が店主に英語で質問したのも、全部イタリア語になおして
店主に聞いてくれました。親切な人っているんですね。
「もちろん取り分けて食べておくれよ〜♪」
「写真、どーぞどーぞ撮っちゃって〜♪」って。

ワインは、Marchesi di Barolo <Piemonte>
2005 Barbera d'Alba "RUVEI" D.O.C.

前菜として頼んだピエモンテのチーズの盛り合わせと
サラミの盛り合わせ。
フェルミエ製の有名ではないチーズがほとんどでしたが、
アルバのトリュフが入ったシェーブルとか、
ムラッツァーノ(DOP)なんかもありました。
ブルーチーズもありましたが、これはピエモンテのチーズではなく
味からして間違えなくスペインのカブラレスだと思います。
しっかしチーズの量がすごかった、7種類だしね。
いつもならチーズがこれの1/10にバゲット2切れで夕飯ですよ。
2皿目は、ピエモンテ料理の「ヴィテッロ・トンナート」
これは仔牛肉の極薄スライスに、トンナート(ツナマヨソース)をかけたもので
これもかなりのボリューミー。
姐さんはマヨ嫌いなので、トンナートは私担当。沢山はきつい
それからラグーソースのパスタだったけかな?
それと牛肉のステーキの赤ワインソース。
そしてエスプレッソ。
全体的にしっかりとした味付けで、私には少し塩がきついかな?
という気はしましたが、ワインが進むようにしているのかな。
おそらく男性にはたまらない味でしょう。
とても美味しいし、リーズナブルなので男性を含めた何人かで
ワイワイ食べ、ワインも3本ぐらいは飲むと最高です。
陽気な店主がタクシーを呼んでくれてホテルに帰しました。
明日はパルマに行きます。


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