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冨田ファームさんで迎えるの朝。
夜に到着だったので、ファームインのまわりが
どんな景色か判りませんでしたが
こんな素敵なところ。

 

昨夜のワインの飲みすぎで
頭が痛いと二日酔いの症状の方もいたけど、
ちゃんと全員5時半に起床、しっかり化粧もして
そして長靴にツナギを来て、
ビニールの手袋もして牛舎へ出発です。


牛さん達すでにお食事、真っ最中。

これが牛が食べていた草、サイレージだ。
超簡単に言ってしまうと、牧草の漬け物。
牧草を発酵させることにより乳酸や酢酸などが増やし
牧草の腐敗を防ぎ長期保存が可能になるもの。
匂いを嗅いでみると、酸っぱい古漬けのよう。

サイレージの飼料を使った長期保存のチーズでは
酪酸菌により異常発酵を起こすことがあります。
なのでパルミジャーノ・レッシャーノやエメンタールは
サイレージの使用を禁止しています。
ん〜、サイレージの使用に関しては難しい問題です。


次は搾乳体験です。

冨田さんから絞り方の説明を受け、
ひとりずつ挑戦です。
すでにおっぱいがパンパンに張っていて、
絞らないうちから乳が「ぴゅーっ」と
細い糸状に漏れているような状態。

早くちゃんと絞ってあげないと。

順番で挑戦します。

 

さぁ、私の番!
冨田さんが絞ると「じゅー、じゅー」といい音がするのに
素人の私には同じようには絞れません。
特に左手が難しいです。

皆が搾乳体験をしている間、
ずっと静かにしてくれていたお母さん、
どうもありがとうね。

 
朝のお仕事終了!この後は、朝食だー!と、思ったら、まだたって。
この後、裂けるチーズ(ストリングチーズ)の体験です。
前日にストリングチーズ用のカード(モッツァレラより水分量を減らしたもの)をご用意くださっていて、
それに熱湯をかけ、カードが溶けて伸びたところを繊維状になるように伸ばしていきます。
この時に捻らないように真っ直ぐに伸ばすと、綺麗に裂けるチーズになるそうです。

 
朝のお仕事終了!この後は、朝食だー!と、思ったら、まだたって。
この後、裂けるチーズ(ストリングチーズ)の体験です。
前日にストリングチーズ用のカード(モッツァレラより水分量を減らしたもの)をご用意くださっていて、
それに熱湯をかけ、カードが溶けて伸びたところを繊維状になるように伸ばしていきます。
この時に捻らないように真っ直ぐに伸ばすと、綺麗に裂けるチーズになるそうです。

 

お待ちかねの朝食タイムです。
ベーコンエッグに野菜サラダ、
そして牛乳豆腐。

それから冨田ファームさんの牛乳「香しずく」
冨田ファームさんのヨーグルト「杜のヨーグルト」

 

 
牛乳はノンホモなので、脂肪が均一化されていないため、ミルクの上にクリームが浮いています。
しっかりと蓋をされたような状態なので、逆さにしても牛乳が出てきません。
箸でグルグル回して、飲みます。さっぱりしてる部分と、クリームの濃厚部分が口の中で混ざります。
ノンホモ牛乳が手軽に飲めるなんて、いいですね。

 

出来上がったストリングチーズ。
指の跡が付いているのはご愛嬌。

縦にして上から裂いてみると、
ホントに売り物のように、綺麗に裂けました。

出来たての裂けるチーズを食べるのは初めて。
シコシコ、きゅっきゅとした歯ごたえと
ミルクの味かじゅわ〜として美味しいです。

おなかいっぱいです。
ごちそうさまでした。

 

食事の後は部屋で荷造りをして、
そして売店でお買い物。

私は和製エメンタールの「カムイ・スイ」と
ミルクジャムを購入しまた。

どうもお世話になりました。

 
さぁ、出発です。
お次は、「チーズ工房 ドン・ディヴァン」さんへ向います。


これ、なんだか判りますか?
紋別空港を出てから、道の脇に生えてて
ずっと気になっていた野蕗。

1メートル50センチはあろうという大きさです。

このへんはまだこの程度ですが、
足寄(あしょろ)の方にある「ラワンブキ」は
2メートルを超えるほどの巨大で有名なのだそうです。

トトロの傘のように写真を撮ってみたりしました。



チーズ工房 ドン・ディヴァン」に到着。

ドン・ディヴァン(don・divin)とはフランス語で
「神様からの贈り物」という意味。
昨日から道中をご一緒して下さっている
内掘さんに、工房内をご案内頂きます。
私達の案内のために数日間チーズ作りも
お休みしてくださっているのです。

 



酪農家の家の土間を改造した
手作りの工房は可愛らしい。

ダブルジャケットはご自分で溶接したり
このカードカッターもオーダーして
作ってもらったものだそうです。
白カビタイプの型もお手製。

牛は飼っておらず
買われた生乳で作られています。

 
試食する時間がなくなったということで、買って横浜に持って帰ってから頂きました。
モッツァレラチーズは、ジューシーでミルクの甘みが口に広がって、美味しかったです。

ヴェロア・チーズは白カビチーズで100gの小さいサイズです。
ヴェロアとはフランス語で「ビロード」の意味。名前の通り、白いビロードをまとって外皮は少し厚め。
あえて白カビの苦味を少し効かせているとおっしゃっていて、目からうろこでした。あえての苦味かぁ・・・。
そういう方向性もあるのだなぁ・・・と勉強になりました。
食べてみると、中がトロトロになってクリームっぽい風味。外皮はほのか〜な苦味。美味しいです。


さて、次に向うのは、
チーズ工房・アドナイ」さん。
「アドナイ」とは旧約聖書に出てくる神様のこと。

工房は牛舎を改造して作られています。

代表の堤田さんからのお話。
「この後、サッカーの試合なんだよね」と
サッカーの格好をされてお話をしてくださいます。

牛は飼わず、町内の酪農家さんから買われています。
「ウォッシュチーズは一番作るのが簡単なんだ」
「特別なことはしてない、適当にやってんだ」
「モルジュは水道水と普通の塩だよ」

チーズを食べてみれば適当になんて作られていないことは
すぐにわかるのだが、多くを語らない堤田さん。

でも、チーズは生乳の力などではなく、
「作り手の腕で決まる」
これが本当におっしゃりたかったことだろう。


私達のためにご用意くださったチーズや
堤田さんお手製のパンやヨーグルト、
そしてレモネード。

四角いお皿の上でパンに乗ってるのは、
白カビタイプのチーズで
*Sayuri

丸いお皿でパンの上に乗っているのは
ウォッシュタイプのチーズで
*マンステールタイプ

最近はウォッシュを作るのを控えているとのこと。


チーズは12時カラ時計まわり

*スカモルツァ・ビアンコ
*スカモルツァ・スモーク
*カチョ・ペペ
*トム・ド・アドナイ
*ミモレット・アドナイ
*フォンティーヌ・いずみのチーズ
*カチョッカバロだったかな?

記憶力・・・微妙。

全体的なレベルが高く、驚いた。
こんなに色々なタイプを作られていて
それがこんなにレベルが高いなんて・・・すごい。
特に、フォンティーヌは美味しいと思った。


アドナイさんの後、道の駅で買い物したり、スーパーマーケットに寄ってもらい、北海道の食品などを買い込み、たのしー。

今夜のお風呂は「ホテル日の出岬」でオホーツク海を見ながらの露天風呂へ。

お風呂の後は、足のマッサージや全身マッサージ機でほぐしてもらい極楽極楽。

お風呂の後は、海の方まで散歩して、ピクニックみたいなこと。
牧草地ではないのだけど、それっぽいものがあり、ノースプレインファームの吉田さんにご教授いただきます。
「これがチモシー、ルーサン、ケンタッキーブルーグラス・・・」と牧草の名前は知っていてもどんな草か知らなかった私たちに
わざわざ草を摘んできて教えてくださるなんて、なんて優しいの♪


オホーツクの海まで散歩。

ヤドカリの抜けた巻き貝を拾って、
手に持っていたら、中からヤドカリがにょ〜。

驚いたのなんのっ。
オホーツクの海に私の悲鳴が響きました。


本日最後のチーズ工房「ブルーグラスファーム」さん。
酪農家の渡辺さんが平成15年に立ち上げたばかりの
新しいチーズ工房です。

放牧は行っていません。
工房のすぐ近くが牛舎なのですが、
匂いが少なくて、皆おどろいていました。

チーズは裂けるチーズと、種類は少なめ。

 


これ、な〜んだ?

目が光っているよ。
今回の旅で2度目の遭遇。
キタキツネ。

野生なので、一定の距離より近づくと
あっという間に草の中に逃げてしまう。

 

 
今日のお宿は、美深町にある松山農場の「ファームイン・トント」。村上春樹「羊をめぐる冒険」の舞台とも噂されるそうです。
羊を1050頭も放牧している農家の宿。。
夕闇迫る中、羊が放牧されている放牧地の先に、白樺の木に囲まれ、オレンジ色の暖かい光が漏れるロッジ風の建物。
なんだか夢でも見ているような気分になる、素敵なファームインが見えた時には軽く興奮しました。


帆立の前菜に、羊のミルクで作られたグラタン、
グラタン、美味しかった。
そしてジンギスカンですが、実は私、羊肉が苦手でして・・・。

野菜食べるから大丈夫よ!・・・と言ってたんですが、
皆があまりに肉を美味しい美味しいって言うから
薄めの肉を選んで食べてみたんです。
そしたら、
「・・・・美味しい♪」
6枚、食べることが出来ました。快挙!


食後には松山牧場の柳生さん、そして明日おじゃまする「チーズ工房羊飼い」の田中さん、
吉田さん、内堀さんを交えて羊乳チーズについて、羊のチーズを試食されていただきながら語り合います。
模索中だとおっしゃる羊乳チーズの熟成方法についても、貴重なお話を聞かせてくださいました。
真摯にご自分の目指すチーズに向かって努力を続ける日本の若き生産者達に、
私のような食べる専門の人には出来ることは少ないけれど、ずっと応援していきたいと思いました。

今夜も夜更けまで語らいは続いていたようですが、私は睡魔で途中で撃沈。また明日。


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