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2月24日(水)
朝からローヌを代表するワインメーカー
「M.シャプティエ社」を訪問です。 ポカポカとした日差しで、久しぶりにいいお天気です。
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可愛い金髪女性の案内で畑へ向かいます。
現在の社長、ミッシェル・シャプティエ氏が
1977年、先代から引き継ぎ
最初にしたことは畑の調査。
その時の畑は長年の化学肥料により、
力を失い、ひどいことになっていたそうだ。
まずは畑の再生が第一と考え、無農薬による有機栽培に加え、
星座や月の満ち欠けによって植える時期を決定したりする
バイオダイナミック(ビオディナミ)を取り入れて、
現在のような飛躍を遂げたのだそうです。 たしかに畑は雑草も生えているし、
でんでん虫(エスカルゴ)も2匹発見しました。
みんな、生きています。
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上の写真は、バスにカメラを忘れて携帯で撮りましたが、なかなかきれい。
大きなお部屋で日本語のDVDを拝見した後は、お待ちかねの試飲です。
いくつか試飲した中で、一番美味しいと思ったのは、エルミタージュ“Chante
Alouette” 2006。マルサンヌ100%。
美味しかったので、更に熟成感があるよと薦められた、同じくにシャンタルエットの2005年を2本、購入しました。 エチケットを触るとプチプチと点字があるのが分ります。 点字のエチケットは1995年ヴィンテージからの採用。
これはシャプティエ家の友人の盲目のシャンソン歌手が、私が買ったのと奇しくも同じワイン「エルミタージュ・ブラン・シャンタルエット」が
お気に入りで、「いつもテーブルの上にこのワインがあることが確かめられれば!」と言ったことが事の始まりだそうです。 さて次は、大型バスに乗り込んで、サンマルスランのフェルミエ(農家)に向かいます。
途中のドライブインで簡単なランチを済ませたあたりから、パリパリパリと霰が降ってきました。
どうりで急に寒くなってきたわけだ。
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霰霰は止んで、今は雨。
La Ferme de Pantinay に到着。
農家の中にあるチーズ工房兼、チーズ屋さん。
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まずは山羊小屋を案内していただきます。 まず入り口でショッキングが出来事が。
干し草に紛れて、うっかり踏みそうになったのは、
今朝、死産だったという赤ちゃん山羊。
入り口に放置されていました。 山羊は可愛いだけじゃない、
こういう現実も農家にはあるのです。 こちらの山羊もアルピーノ種とサーネン種。
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次は牛小屋にも案内していただきます。
それぞれが自由に小屋の中を歩きまわったり、
水を飲んだりしています。
しっかし、かなり臭い臭い。
それもそのはず、
足元には、大きな牛の落し物。 nonbeさん、軽く踏んでるよ。
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そう、ここで飼われている牛はモンベリアード種。
コンテなどが作られる品種で、
CPA受験生の超重要品種! どて〜んと横になって、寛いでいるね。
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こちらがチーズ工房。
中に入ることはできなくて、ガラス越しに見学。
狭い工房が乾燥室も兼ねてるみたいです。
こちらで作られているサンマルスランも牛乳製。
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チーズ屋さんの中で、恥ずかしがり屋のイケメン君が
私たちの質問に答えてくれています。 カードはこうして入れるんだよ、と
カードを入れる動作をしてくれています。
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試食に出してくださったチーズたち。
こちらのサンマルスランは牛乳製ではあるけれど
昔ながらの青かびをまとわせて、
カチカチに熟成させるやり方です。
最近は、流行のとろとろ熟成か主流になってますが、
こういうサンマルスランも美味しい♪
地元の人は、こういう昔ながらのタイプを好むそうです。
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写真の小さい一口サイズのおつまみチーズ
「フロマージュ・アペリティフ」と
サンマルスランと、SECHONS4つ入りを
購入しました。 今日の見学はすべておしまい。
ホテルに戻ります。
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今夜は有志の7名でディナーに向かいます。
リヨンは食の都なので、たくさんのミシュラン星付きレストランがあります。
いくつかの候補があがりましたが、やはりリヨンに行ったら一度は行ってみたい「ポール・ボキューズ」に決定。
この日のために、ドレスも用意してきましたから。
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リヨンからタクシーで20分くらいのところにあります。
1965年に3つ星を獲得し、
44年も維持している驚異的なレストラン。
一部のBlogなどで批判的な記事を読んだりしたので、
過大は期待をしないで出掛けてみました。 外観は、ディズニーランドのアトラクションのよう?
もっとシックな外観をイメージしてたので、
ちと面食らう。 外からもキッチンが見える。
・・・というより、かなり意識して見せている。
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暖かな灯りに、暖炉の火もユラユラと見える席です。 「ここで写真を撮っても大丈夫ですか?」と聞いたら、
笑顔で「もちろん!」と気持ちよく答えてくださいました。 メニューは全部フランス語です。
英語で「お手伝いします」といろいろ説明くださいます。 コースは3種類、130ユーロ、165ユーロ、215ユーロで
下のふたつは、いくつかから選べるようになっています。
215ユーロはテーブル全員でしか頼めません。
大いに迷う。
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さて、どうしましょうか・・・と相談した結果、
せっかく来たのですからケチケチしないで、
ポール・ボキューズの看板料理が揃っている、
Grande Tradition
Classiqueの
215ユーロ (26,000円位)のコースに決定です。
ワインはまず、マムのコルドン・ルージュで乾杯し、
Châteauneuf-du-Papeの白と赤を一本ずつ。
nonbeさんのセレクトです。
ワインリストにはシャンパーニュと
ローヌのものしか無かったそうです、
地元のワインと料理を合わせて欲しいのですね。
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これはメニューにありません。
スープです。
何のスープだったかな?
思い出したら、書き足します。
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Escalope
de foie gras de canard poelee au berijus
鴨のフォアグラのポワレ ぶどう添え
なんて美味しいんでしょう。
あまりこってりした物が苦手な私が
満面笑みの幸せの味。
今風ではなく、かなりクラシックな感じの濃厚さ。
すばらしく旨い!
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Soupi aux truffes noires V.G.E
(plat cree en1975 pour l'Elysee)
ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領に
1975年エリゼ宮にて捧げた、伝説のトリュフスープ。
イッテQの番組でベッキーがお金がなくてコレだけ食べてたっけ。
単品だと これだけで80ユーロ(約1万円)します。
今までいろんなスープを飲みましたが、
一番贅沢で複雑なお味のスープです。
サクサクのパイに穴を開けると、立ち上がる湯気と共に
トリュフの香りが広がり、フォアグラの風味が濃厚です。
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Filets
de sole Fernand Point
舌平目のソテー、フェルナン・ポワン風。
ポール・ボキューズの恩師フェルナン・ポワンの得意料理。 焦がしてあるバターソースが濃厚です。
舌平目の味は淡白ですので、
これぐらいがいいのかもしれませんが、
私には、ちょい塩味が強いように感じました。
でも、とても美味しいです。
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Granite
des vignerons du Beaujolais
ボージョレワインのグラニテです。
タストヴァンに入ってます。
ボージョレーだけではなく、
アルコール度数が高いような気がしましたので、
他のアルコールが入っている感じ。
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丸いボールの登場です。
Volaille
de Bresse en vessie “Mere fillioux”
ブレス鶏の豚膀胱包み AOCであるブレス鶏、食べてみたかったのよ。 パンパンに膨らんだ膀胱の中には、
ブレス鶏が丸ごと入っています。
でもこの時は、“vessie”が膀胱だと知らず
紙包みかな?と思っていたんだから。 次の日に通訳のK子さんに「膀胱」と聞いて驚いた!
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「胸肉と腿肉の、どちらがよろしいですか?」と聞かれ、
濃厚なのが続いていたので、胸肉でお願いした。
モリーユ茸がふんだんに使われています。 ふっくらとした中にもしっかりとした歯ごたえもあり、
ソースも物凄く美味しかったのだけど、
量が多くて、頑張ったのですが全部は食べられず、
1/3程度、残してしまいました。
もったいない。強靭な胃が欲しい。
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Selection
de fromafes frais et affines "Mere richard"
リシャールのチーズセレクション。
じゃ〜ん。チーズの登場です。。
写真を撮り忘れましたが、もうひとつチーズのテーブルがあり、
そちらにはギロチンの上にロックフォールもありました。
どれも状態がよさそうで、美味しそうです。
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食べたいチーズをいくつかお願いして、切ってもらいます。
今までほとんどのフランス語を理解できず、
すべて英語でやりとりしていた私達が、
とつぜん水を得た魚のように、
フランスのチーズ名をそれも原語のフルネームで
お願いするものだから、給仕さんが驚いていました。
なんだろう、この日本人たち、
チーズだけ、やけに詳しいぞ。って?
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私がお願いしたのは3つ。
* サンネクテール
*
ルブロション
*
サンマルスラン
サンネクテールはナッツの風味バッチリ。旨し。
リシャールさんとこの
「サンマルスランとろとろ熟成」は格別。
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Delices
et Gouramandises
Petits Fours et Chocolats
デセールは、これだけではありません。
他にはもテーブルが2つくらい来まして、
甘いもの大好きな女性陣は
目をキラキラさせて、あれも、これもと
悩んでお願いしてました。
でもこの時は、チーズとは違いフランス語の名前は分らないので、
指でコレ、コレ、みたいな感じ。ははは。
全員に付いて来るクレープは一口だけ食べてみました。
超、甘い。
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私が選んだのは、コレだけ。
選んだ理由は、一番小さいから。
モカ味の硬めのシューって感じかな。
美味しい。
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コース料理の途中、ポール・ボキューズさんがMOFのコックコートを着て、にこやかに登場されました。
テーブルをひとつひとつまわってご挨拶されています。
もちろん私たちのテーブルにも。
80歳を超えて現在は総監督というお立場のようですが、彼がいるというだけで違うのでしょうね。
私たちから頼んだわけではなく、給仕さんが「カメラありますか?」と聞いてくださって
一緒に写真をとってくださいました。こういうのって、結構、嬉しいものです♪
給仕の方も、ソムリエさんも、みな素晴らしいサービスでしたし、量こそ多すぎですが、料理も素晴らしかった。
44年間、三つ星を守るということは、料理だけでなくそういうサービスも含めてなのでしょう。
若い時は新しい風を吹き込んだポール・ボキューズさんが、今は伝統の料理を提供している。
新しい料理もいいけれど、クラシカルな昔からの伝統料理を次の世代へ伝えようとされているように感じました。
給仕の方にタクシーを2台お願いしたら、白い手袋をしたすごく格式の高い黒塗りのタクシーが来ました。
行きにホテルで頼んだタクシーとは全然違います。(行きのタクシーの助手席には、チラシが散乱してました)
それなりに、いいタクシーを使っているんですね。(値段も高かったですが・・・)
こういうところも、3つ星の理由なのでしょう。
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