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6日目は晴れ。
朝、早目に起きてパラドールの庭を散歩する。
塀をネコが歩いていたので「ネコさん♪」と声をかけた。
ネコさんは立ち止まり、「なに?」とこちらを向く。
「おはよう、ネコさん♪」と言ったのに、
プイッと顔を正面に向けて歩いていってしまった。
つれないわ〜。

 

ホテルを出て15分程度でコルドバの街に到着。
川にかかっているのは、ローマ橋。
全長250m、世界遺産に登録されています。

 

右の門が旧市街の入り口の門です。

 

世界遺産のメスキータの外壁。
メスキータとはスペイン語でモスクを意味します。
まず最初はキリスト教の聖堂として建てられ、
その後、イスラムの勢力が強くなり、モスクに改造され、
増築を繰り返し2万5000人が収容できるほど巨大なモスクとなりました。

内部は赤と白が印象的な、2重の馬蹄状のアーチ。
赤いレンガと白の石灰岩を交互に配した構成。

メスキータ最大の見どころの「円柱の森」
約850本もの円柱が林立しています。
それはそれは圧巻です。
でも建設当初は、もっと多く1014本の円柱があったそうです。

南側には豪華なミフラーブ(メッカの方向を示すもの)
きらびやかなアラベスク模様で装飾が施されており、
荘厳な雰囲気に包まれています。

アーチの森を進んでメスキータの中央部分まで進んでくると、
今までの雰囲気とガラっと変わったロマネスク様式の
カトリックの聖堂が現れます。

これはレコンキスタ(国土回復運動)完了後の16世紀半ばの話です。
コルドバ市議会はメスキータの芸術性と歴史的遺産の価値を認めて、
改修しないことを決めていたのですが、
スペイン統一の国王も兼ねていた神聖ローマ帝国皇帝カール5世が、
カトリック聖堂への改修の許可を与えてしまいます。
1000本以上あった円柱が850本になったのはそのためです。
改修した3年後、この地を訪れてメスキータを初めて見た皇帝は、
「もし、前もってメスキータのことを知っていたなら、
決して改修の許可を与えなかっただろう。
どこにでもある建物の為に、世界にひとつしかない建物を壊してしまった」
と後悔したのだそうです。
カトリック聖堂の部分も美しいけど、やっぱり違和感あるよね。

外に出てきました。左のアーチの出口だけが開いていますが、
モスクとして使われていた時代は、それ以外の19の出入り口が開いていて
光が差し込むモスクだったそうです。
カトリックの聖堂になってから、5つの出入り口以外を残し
残りはすべて閉じてしまったのです。
カトリックは暗い聖堂でなければならないからだそうです。
当時の光が溢れるミフラーブを、見てみたいですね。

「オレンジの中庭」と「鐘楼」

メスキータの周囲の「ユダヤ人街」。
狭い路地に花が飾られた素敵な空間。
レコンキスタ後、追放令によってユダヤ人は姿を消し、
今では名前だけとなっているそうです。
正確には「かつてのユダヤ人街」ですね。

花の小道
有名な撮影スポットで、狭い路地に観光客でごった返しています。
奥には鐘楼が見えます。

この後、フリータイムが30分ほどもらえることになりました。
美味しいオリーブオイルを買おうと思い、歩き出したところに、
ツアーでご一緒のお婆さん2人が私のところにやってきました。
迷子になって集合場所に戻れなさそうで怖いから、
私についていってもいいかとお願いされたので、一緒に過ごすことになった。
「どこでも行きたいところに行ってくださいね、ついていくだけなので・・・」

私がオリーブオイルを試飲して選んで買うと、お二人も同じものを何本もお買い上げ。
「若い人が選ぶものに間違いはない♪」とのこと。
「ついていくだけ」とおっしゃっていたわりに、
顔用のクリームが買いたい、切手が買いたい、ギターのCDが買いたい。 (ぷぷっ)
私が臨時の添乗員&通訳となり、お二人の買い物のお手伝い。
まぁ、これも、旅の面白いところね。
とても喜んでくださったので、お役に立てて嬉しいです。

フリータイムが終わり、ランチです。
チキンとポテトのランチ。
ツアーのランチに期待をしてはいけません。

食後、バスに戻り、スペインの内陸のラ・マンチャ地方に向けて出発です。
280kmの移動だそうです。

最後のひまわり撮影会。
ここのひまわりは背が低くて、撮影しやすい。
この旅でおそらく一生分のひまわりを見せてもらった。

ラ・マンチャまでの移動の間、
添乗員さんがドン・キホーテの一説を読んでくれています。
西欧では聖書の次に読まれている本だそうですが、
私は読んだことがなく知らなかったので、私なりに理解する。
騎士道物語を読み過ぎて頭がおかしくなった老人は
自らを伝説の騎士ドン・キホーテだと思い込み、
年老いた痩せ馬ロシナンテを伴って世界を救う旅に出る。
風車を巨人だと思い込み戦うなど、ちょっと痛い人の話・・・。
違ってますか?
ははは。
途中のトイレ休憩でドン・キホーテの像を発見。

山際にポツポツと突起物が見えるのわかりますか?
あれが、ラ・マンチャ名物の風車です。
 

コンスエグラの風車。

乾いた大地に風車。
ドン・キホーテが巨人だと思って挑んだのはここではなく
カンポ・デ・クリプターナの風車のようですが。
でも私にはどちらでも構わないので良し。

見たかったラ・マンチャらしい景色に感動。

この後、またバスで153km離れたマドリッドまで移動します。

マドリッドでは2泊しますが、シェラトンです。
スイートルームで、広々したお部屋で快適です。
ひとりじゃ持て余すほど広い。

 

冷凍庫も完備しているので、チーズを持ち帰るための
保冷剤も冷凍できるので、今回はホテルに頼まなくてよいから嬉しい♪


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