8月1日 [百錬抄]
今夜より彗星乾方に見ゆ。
8月2日 丁丑 霽
戌の刻、彗星戌方に見ゆ。軸星の大きさ半月の如く、色白く光芒赤し。長一丈七尺余。
[皇帝紀抄]
今夜西方に彗星出現す。
8月13日 戊子 晴
二日より去る夜(十二日)に至るまで彗星連夜出見す。仍って今暁、百日の泰山府君
御祭これを始行せらる。
8月15日 庚寅 霽
鶴岡八幡宮の放生会、舞楽・御経供養例の如し。今夜彗星の光讒に一尺余り。二日よ
り毎夜出現すと。
8月16日 辛卯 天快晴
馬場の儀流鏑馬、射手十六騎、一人として中たらずと云うこと無し。次いで競馬・相
撲等有り。
8月20日 乙未 小雨灑ぐ
去る月二十三日の地震、今度の彗星等の御祈りこれを加え行わる。三万六千神祭は国
道朝臣、天地災変は親職。この外天冑地府・七座の泰山府君等これを行わる。また鶴
岡別当法印不動護摩を修す(七ヶ日)。
8月23日 丁酉
彗星猶坤方に見ゆ。長五尺。
8月29日 甲辰 晴
彗星の変見えざるの由、司天等これを申す。