2010.9


ベルリンの壁と        ポツダム宣言の宮殿


戦中派の末席を汚すものとして、ポツダム宣言受諾の(太平洋戦争が敗戦に至る経過)顛末
  特に、最後の終戦に至る部分を知っておきたいと思い立ち、ドイツへ飛び立つ事にしました。   
70有余年使って来た健康なはずの足が、フランクフルトのバカデカい空港を歩くうちに突然
踵に激痛が走り、歩行困難になってしまったのは「たたりじゃ〜」と考えたくなるような出来事でした

現地のお医者様にお世話になり、杖を利用してなんとか歩行できるようになりましたが、その杖のお陰で
ヨーロッパの福祉国家レベルを拝見する良い機会となりました。   駅や空港では「車いすを使うか」と
声をかけて頂き、観光施設ではトイレも至近距離の障害者用の物に案内されビックリ!、いずれも辞退
しましたが、日本ではどうだろうかと考えさせられてしまいました。

 
 
 ルフトハンザが、この九月から完全就航させたA380を利用してみました。 ジャンボの横に
あって、改めてその大きさにビックリする総二階建ての飛行機です。     こんなでかい
飛行機が空を飛ぶのですから、終戦から65年の今日まで、時代は変わったはずです。
到着時に荷物を受け渡す「ターンテーブル」が2ヶ所稼働するのですからご想像下さい。
(画面タッチで映像転換   東西ドイツの象徴ブリンデンブル門)
 
 
 気まま旅(語学ダメ人間の)の極意は、駅のそばに宿を取り日本語解説付きの遊覧バス
を利用する事です。   今回の宿はベルリン在住の方に教えて頂いた「駅目の前・ブリン
デンブルグ門まで徒歩圏内の、NH ホテルに致しました。  OKネットの投稿回答を信じ
本当に良かったと思います。  観光にビジネスにぴったりの近代的利便性の高い物です
(画面タッチで映像転換   フレデリックシュトラーゼ駅前風景)
     
 残念ながら、記念すべきものが第二次世界大戦の遺物がほとんどで、ベルリンと言えば東西ドイツを忘れる
事が出来ません。   観光バスの多くもそうした歴史の跡をたどる事となります。  この塀を乗り越え脱出
するために犠牲となった多くの方の記念碑が建てられていました。  隠さずに堂々と後世に残し反省材料
とする、ドイツ国民の強い意志が感じられる場所です。
     
 東ベルリン地区の川沿いに残る長い壁が市民画家による「イーストサイドギャラリー」として、反戦を訴える
壁画と共に保存されています。      風刺画やら平和を象徴する絵で飾られて居ました。  塀の向うが
川になっていて、川の反対岸は西ベルリンとして栄えていたのが、そのまま感じられる場所となっています。
     
 町の中心路上のいたる処に二本線の煉瓦が埋められています(赤線で表示)ここに延々とベルリンの壁が
続いていたのです。  こうした戦火を全面的にかぶったドイツが、昔をしのぐ勢いでヨーロッパをけん引する
経済大国になったのですから、同じ敗戦を経験した日本人として同慶の至りであるとともに、手を携えて世界
平和を訴え、勤勉に働き復興を成し遂げ、戦前以上の繁栄を勝ち取った実績を生かして行きたいものです。


ポツダム
     
 ポツダム中央駅はベルリンから約35分、Sバーン(東京の山手線のようなもの)の終点駅ですから安心
して乗っている事が出来ます(勿論ポツダム行きに乗るのですよ)。  日本で言う「駅中商店街」が出来
ていて、郊外にしてはなかなかにぎやかな駅です。   多くの宮殿がありますが、足を悪くしてしまい自由
がきかなにので、今回はポツダム宣言が米・英・ソ連のトルーマン・チャーチル・スターリンによって協議
決定された「ツェツィーリエンホフ宮殿」だけをおとずれることにしました。   乗り物の便もあまりよくない
ので、タクシーを利用する方が良い場所です。帰りはホテルになっている宮殿で呼んでもらう事が出来ます

Sバーン・Uバーン(地下鉄)・バス共通で24時間使用できる切符(ABCゾーン共通を買えばポツダムまで
行けます)があり大変安くて便利です。ベルリンの観光遊覧バスの券も直ぐ買え24時間乗り降り自由す、
黄色のバスが一番多く15分待つと次のが来ますから、見たい時・見たい場所に降りて見物が出来ます。
     
 宮殿の屋根はまるで悪魔をにらみつける閻魔さまのようにも見えます。  この屋根の下の一室で日本を
終戦に導くポツダム宣言草案が練られていたのです。  庭にはスターリンを喜ばすために植えた当時の
ソ連のマーク「赤い星」の花が丁度咲いて居ました。  平和が一番こうして市民が日本から訪れる事さえ
出来るのです。               内部の様子は撮影禁止ですので残念ですがお伝えできません。
ベルリンを後にして、ついこの間まで内戦で揺れ、独立したクロアチアを訪れる事にしました