2009.02

世界遺産発祥の地 アブ・シンベル

 
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 このアブシンベル宮殿が、ダム建設により水没するのを救おうと世界が動いてできたのが「世界遺産制度」の誕生と
子供のころに新聞で伝え聞いていました。    現実にこの場に立つとは考えていませんでしたので感慨無量です。
大神殿(左)・小神殿の(右)二つからなっており、目の前は全長500kmに及ぶナセル湖に面しています。  これが
全景ですが、そばによるとその大きさに圧倒されてしまいます。   湖底に沈むのを防ぐために60mの高台に移築
したのですから人間の力は大変なもの、とくに神殿内部の大きさとその彫刻に肝をつぶします。



画面タッチ  王様の神殿とお后の神殿  見上げる大きさにビックリです

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神殿を裏側から見ると左写真・横から見ると右写真のようになっています。 広大なコンクリの壁に土を盛り上
げて擁壁を築き、岩山の神殿をブロックに切り分けて正確に復元したのですから一大事業です。   日本の
誇る土木事業の力が大いに貢献したと報道されたのを覚えています。     アブシンベル空港は観光のため
だけに作られたようなもので、多くの外国人が詰めかけます。  空港から宮殿までは専用のバスがピストン
輸送で観光客を運んでくれます。     集落がありますが全くの砂漠の中観光とわずかな農業の町です。

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大神殿のラムセス像は見上げる高さで迫ります。  並んだ像はラムセス王の幼年期から老年期までの
レリーフだと言われ、神様が何人もいるのかと思っていた薄学に冷や汗が出ました。  小神殿は嫁さん
の像が彫られています。       いずれの神殿も内部の彫刻が間接照明で浮き上がり素晴らしいの
一言です。      ヒエログリフで書かれた文章が所狭しと彫られていますが、これが解読されたので
すからすごいですね。  5000年前の出来事がよみがえるなんて夢のような話です。

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 アスワンダムのある町 地元の乗り合いバス    切りかけのオベリスク(長さ43m)
     
 ピラミッドの石を切り出したという石山    今日から4日お世話になる遊覧船
     
     
左はファルーカと呼ばれる帆船の船頭のお兄ちゃん、右は馬車の騎手のおっちゃん。  どちらも気の
良い人達なのだが、観光に毒されてかバクシーシ精神のためかわかりませんが、素朴な土産を売ろう
とするのが悲しくなるのです。   「何もいらないからチップをあげるよ」と場を繕うのがつらいのです。
団体で行動していれば「ワイワイ」と言っている間に終わるのでしょうが、他に誰もいないので困ります。  
「乗らなきゃいい」のですがコースの一部で、これも人助けなのでしょう。 

コム・オンボとエドフ神殿

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  船に乗っていれば次の観光地に着くのだからこんな楽なことはありません。  夕方着いたコムオンボ
神殿は川岸にあります。    この神殿での出来事ですが団体のいないところを歩く二人に警官がす
り寄り 「こちらへ来い」と手招きです。 一瞬ドッキリ何か違反をしたかな? と困惑顔をすると、この
レリーフが良いから見ろ、ここに座れ、挙句の果てに自分の帽子をかぶせて「写真を撮れ」との指示、
次に出てくるのが、ほら写真に写っている右手です。    「これでは少ない」 とチップをねだります。
観光専門のお巡りさんがこれですから、あとは推して知るべし、ということです。 
 
     
    ひと眠りして朝になると船は次の町に到着して
います。  これは川下り遊覧の最大のメリット
今度の町はエドフです。  早朝から爽やかな
空気を受けて上陸です。 ホルス神殿に詣でて
遺跡の大きさに驚嘆し、レリーフの意味が分か
らず、まごまごの繰り返しです。

 この辺は雨がほとんど降らぬ砂漠地帯ですか
ら、日干し煉瓦と言われる土を固めた資材で出
来て居るので、古代住居跡などはがれきの山。
 石材で出来たホルス神殿の保存状態は大変
良く見事な彫刻で埋め尽くされています。
  


ルクソール東岸
ルクソール神殿・カルナック神殿

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 上空から見た、ルクソール神殿の全景    ラムセス2世の石像
     
 神殿正面の夕暮れ    夕暮れの神殿横から見たオベリスク
     
カルナック神殿スフィンクス参道    兎に角、ドでかい神殿 
     
カルナック神殿で行われる「光と音の祭典」を見るために夜の興行に参加しました。  光と音は
ピラミッドやルクソールでも行われますが、砂漠気候のエジプトでは夜間は非常に気温が下がり
ますので、冬支度でお出かけください。   特に夏以外は、全く厳寒の支度で丁度良いでしょう。