サマースクール旅日記
(August.1999)

 
     
  8日(日)サマースクールのはじまりはじまり

朝6:40目覚ましが鳴る。いつものとおりすぐには起きられないのでちょっとうとうとして2回アラームをやり過ごし、腹式呼吸と手足の軽いストレッチをして、起きたのは7:00。
窓を開けてみると外は結構寒そうだ。厚めのTシャツのほうがいいかなぁと呟きながら、のろのろと身支度をして8:10頃部屋を出る。

食堂は5分ほどのメイン・ビルディングの中。Eriさんたちをはじめ大部分の人がもう来ていて、ずいぶん出遅れた感じ。急いで朝食を済ませ、もう一度ボードを確認する。

今年のスケジュール(私の場合)
8:00〜9:00 朝 食
9:00〜9:50 ダンステクニック V
10:00〜11:00 モーブ(ゼネラルクラス)
11:00〜11:25 コーヒータイム
11:30〜12:30 ダンスクラスorポスチャークラス
13:00〜14:00 昼 食
14:00〜15:00 モーブ(インテンシブクラス)
15:00〜16:00 ハイカラーミックスクラス
(ダークピンク、モーブ、ブルー、グリーン)
16:00〜16:25 ティータイム
16:30〜17:30 ダンステクニック T&U
17:30〜18:20 クリエイティブクラス
19:00〜20:00 夕 食
20:30〜 イベント

朝のゼネラルと午後のインテンシブ(申し込んでいる人だけ)以外、クラスを取るかどうかは各人の自由。次の週に来たMomoちゃんはダンスクラスのかわりにポスチャークラスを取り、Eriさんは元気良くダンスクラスを取る代わり最後のクリエイティブはパス、Chisaさんは朝のゼネラルが終わった後、毎日のようにロンドンに出て観光していた。

 
 

いよいよサマースクールの始まりだ。朝一番はティーチャー対象のダンステクニックV(指導はジム先生)。
会場のシアターはすでに人がいっぱい。何処に場所をとろうかとうろうろしていると、一番前列にいるローズがここにおいでと呼んでくれた。これ幸いと彼女のすぐ後ろにつく。
このクラスはジム先生のウォーミングアップがものすごく気持ちいい。ダンステクニックは「前はこれが出来なかったのに…」と自分の成長が良く分かり、受けるたびに感動する。

次のモーブのゼネラルクラスは、マンションハウスと呼ばれる古いお城のような建物の中(サマースクールのページの写真参照)のM1。
大理石の暖炉があって、壁や天井には金でペイントされた木彫りの装飾がある。鑑賞する分には素敵だが、踊るとなると床はワックスもはげてトゲだらけ、バランスを崩すと大理石の角で頭を打ちそうで結構危険だ。
指導はジム先生でとても嬉しいが、グリーンを卒業した上のカラーの人たちが大勢押しかけていて人でいっぱい。思いきっては動けない。それでも、なるべく最前列をキープして集中する。ノートにいっぱい書きこめるくらい新しいことを学び、充実していた。

コーヒータイムの後はナディア(ドイツ人)のダンスクラスへ。場所は体育館。
彼女は重心の移動が滑らかで、見ているだけでもほれぼれとして勉強になる。中近東風の音楽を使ったダンスは、彼女独特の滑るようなステップと大胆なジャンプが目新しく面白い。一日目なのでセーブしてしようと思いながら、バンバン動いて汗ぐっしょり。
風邪を引くと行けないので、いったん部屋に帰ってレオタードを着替えた。

昼食後、いよいよインテンシブ。再びマンションハウスだが、会場のM6の部屋は昔教会として使われていた所で、ステンドグラスもあり広くてきれい。指導担当のリリアは時間に正確なので遅れないように注意する。
今年のメンバーは少なくて、アンヌマリー(スウェーデン系スイス人、彼女も一昨年日本に来た)とスイスフレンチの可愛い年配の人(名前は覚えられなかった)とルイ(フランス)との4人。リリアはルイが来て「エキサイティング」と嬉しそう。若手男性期待の星だものね。
レッスンはリリアらしくきっちり正確。時折見せてくれるデモンストレーションがはっとするほど美しい。

インテンシブが終わったところで次のクラスの選択を迷う。ジム先生のミックスに行くべきか、来年のティーチャー試験に備えてオレンジのインテンシブをとるべきか。しかし午前中ダンスクラスで飛ばしすぎたせいか、いささかキツイ。いつも第一日目で怪我をするので(自分ではしっかりしているつもりでも、体はまだ時差ぼけしているみたい)
無理をせず、結局部屋に帰って昼寝をする。

ティータイムまで寝てダンステクニックに出ようと思いながら起きられず、クリエイティブだけ出る。
担当はマリー。2年前に見た彼女のダンスリサイタルでの振り付け「サマーソング」は斬新だった。
レッスンは、今後の自分のクラスでとても参考になる内容。面白かった。

夕食後のイベントは珍しくジム先生のお話。マーガレット・モリスの生きていた頃やケルティック・バレエ時代の学校のこと。
はじめて聞くような貴重な話らしいのに、3分の1ぐらいしかヒヤリング出来ず、もどかしく悔しい。レッスンでは不自由しない程度になったが、淡々と話されるこういうのはやっぱりダメだなぁ。通訳をしてくれそうな先生がまだ着いていないのが残念だ。来週もあればいいけれど、と思いながら宿舎に帰る。