第186回原宿句会
平成16年12月3日  秩父夜祭吟行

   

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  正
秩父夜祭明くれば嫁ぐ法被の娘
夜祭の秩父を統べる大花火
凍星の秩父に屋台囃子かな
秩父路の美酒を傾け冬花火
冬花火吾にも捨てし夢ありき

  白美
夜祭の百の提灯神の恋
秩父山車曳くや煮込みを掻つ込みて
犬抱きて厳冬長瀞川下り
冬銀河映す秩父の湯船かな
夜祭やにわか桟敷の営業所

  美穂子
御神馬の藁の草履や冬祭り
山車の灯に神の出会へる秩父祭
星あまた加へ秩父の冬花火
夜祭りの絵巻拡げて山車曳かる
紅葉から紅葉への橋瀞下る




  美子
凍天や武甲山は星の中にかな
牛筋を喰らひて客の息白し
秩父祭果てて社頭に植木市
銘仙の郷の今昔木守柿
肚抜きし猪軒先にももんじや

  利孟
手を振りて囃せる勢子の息白し
鳥渡る屋台太鼓の急調子
寒灯し積み上げ秩父屋台なる
見送りに踊る海老蛸秩父山車
湯気競ひ合ひ客を呼ぶ露店かな