第232回四天句会
平成20年10月15日

   
兼題 新蕎麦 草紅葉 コスモス
席題 体育の日       
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ご興味のおありの方はお探しください



  美子
目鼻立ち呆けし地蔵草紅葉
コスモスや車椅子の首揺ら揺らと
新蕎麦や熊出没の注意書
銀鼠の無地を選びて雲秋思
体育の日なり奉納祓ひ太刀

  正
百選の水荒使ひ走り蕎麦
山鳩の鳴けばコスモス揺れにけり
山門へいたる脇道草紅葉
盆栽の柿のほのかに色づけり
体育の日五輪選手の子と遊ぶ

  利孟
墓開ける石屋一礼秋桜
水まはす程に青みて新そば粉
草紅葉わけて山へと遍路徑
秋の雨タイルの花は回し組み
体育の日ゴルフウィドウは銀座まで

  義春
新蕎麦や村に正午のアナウンス
コスモスの揺れあひ雲の湧きにけり
八幡平の沼まで染めて草紅葉
木犀の香り官舎といふ住居
体育の日年に一度のジョッギング

  比呂四
体育の日両手に妻の荷を持ちて
一啜りしては舌打ち走り蕎麦
踏み入りて迷路のごとき芒原
一面の暮色に染まり草紅葉
コスモスを手折り一輪持つ少女

  恵一
コスモスの崩るるままに競ひけり
漣や蜻蛉は水に影のこし
伝来が理解できない
新蕎麦や戸隠山に月のぼる
晩鐘のひびき微かに草紅葉