第３１０回正月句会 令和５年正月２８日
兼題 土竜打ち／嚔／初卯／日脚伸ぶ
５％値引きのシール日脚伸ぶ
糟糠といふも華やぎお初髪
太鼓橋横目に初卯詣でかな
年嵩といふが小六土竜打ち
電線に肩寄す烏雪催ひ
腰かがめ打てと教へて土竜ぼふ
大嚔スカイツリーを揺るがせて
歌川広重画：亀戸天神初卯詣
☆里神楽剃り跡青き天照大神
△湯気柱の中攀ぢ競ひ玉せせり
△臘梅や山の社の大草鞋
・がに股に二畝づつの麦を踏む
・大寒や鳩の出てこぬ鳩時計
・卯の札を受け門前のおしるこ屋
三楽章終え堪えたる嚔かな
大仰な土竜うつまねどんどかな
信子
☆日の暮れる空を押し上げどんどの火
・飾り焚く列神馬舎の先に伸び
・貨車の音震はす野面土竜打つ
・兄弟頬つぺ真つ赤に土竜打
・太陽へ向き先生の大くしゃみ
△くしやみする猫がまとはる外厨
△振り袖に混じり初卯の札受けて
・土竜打ち根菜を炊くお振舞ひ
・ショーウインドウの色淡き服日脚伸ぶ
・くしやみして錆茶に染まる杉木立
・日脚伸ぶ旅の土産の午後の茶話
土竜打ちマスク手洗ひ身について
ミヨ
△拍子木に祈事重ね初卯寺
△着ぶくれて合切袋を胸抱きに
・雪模様蛇口たらたら水落とし
・大くさめ来ては又散る庭雀
人声の近き戸袋冬の虫
鍬立てて一人仕事や土竜うち