減速機構部品 ジャクソンブラザース製のボールドライブ
1975年当時、岩崎ラジオ店で類似品も売られていたが、やはり純正のジャクソンブラザース製
が一番良かった。
経年劣化によるグリスの硬化は仕方ないが、新品でも使っているうちに
グリスがニジミ出てしまい、ダイヤルの感触が悪くなった経験があり、当時から良いグリスを
探し求めていました。
言葉での表現は難しいが、ある程度の固さ、しなやかさ、弾力が欲しいです。
今では笑い話だが、ゴキブリホイホイの粘着剤やハエ取り紙の粘着剤も試した
ことがあります。
光学用ヘリコイドグリス
ヘリコイドとは、一眼レフカメラのマニュアルフォーカスリングのことです。 このグリスは顕微鏡や双眼鏡の接眼レンズにも使われています。 リングを回した時の感触は最高ですよね。以前からこのグリス を試してみたかった。
カメラレンズなど精密機器に使われる潤滑油で 耐寒、耐熱、ニジミ出しが少ない特殊グリスです。 #10~#3000まで種類があり、回した時のトルクが異なる。
今回は#3000を使ってみたので紹介します。
シマノ SPECIAL GREASE DURA-ACE
自転車のハブベアリングのグリスです。固さと粘り気の具合が良く VFOダイヤルを回した感触は良い。
20年ほど前からこのグリスを使っていましたが、今回ヘリコイド グリスを入手したので比較してみます。
外部VFOのボールドライブを取り外します。
今回は試しなので、外部VFOでやってみます。 FT-101本体は時間がある時にゆっくりやることにします。 取り外しは特に説明はいらないと思います。簡単に取り外せます。
灯油に浸します。
身近にある灯油を使ってみました。30分ほど浸すとグリスは溶け出しますが、 溶け込まなかったねばねばした塊りはつまようじなどで取り除きます。
この作業は塊りがなくなるまで根気よく行いましょう。
グリスアップ後の仕上がりに差が出るでしょう。
パーツクリーナーを吹きかけます。
灯油にも少し油分が含まれているのでパーツクリーナーで取り除きます。
#3000は一番トルクのあるグリスです。ある程度の固さ、しなやかさ、弾力があります。
粘り気があって、まるで納豆のように糸を引きます。このようなグリス は今まで見たことがありません。
グリスの色は半透明でオリジナルのグリスと同じです。
金属玉にグリスを塗りつけます。
つまようじやおでんの竹くしを使って塗ってみました。少し溢れるくらい多めに。 後で拭き取れば良いです。
軸を回してグリスをなじませます。
金属玉にグリスを塗りつけます。
軸にもグリスを塗りつけます。
ボールドライブを取り付けてトルクの計測です。
画像のように、ダイヤルノブの箇所でトルクを測ってみました。 結果は20gです。
FT-101を1975年に購入した時のダイヤルの感触は今でも指が覚えています。 新品の時と同じ感触です。いや、それ以上に良い感触です。 シマノのハブベアリングのグリスと比べて断然しなやかです。大変満足!
ユーザーによってはもう少し緩い感触が好みの方もいるでしょう。 #1500は試していませんが、いつかやってみたいです。