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日 記のフリindex

01.0401.06

日記の フリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。e.g.http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0105.htm#20010501


2001年5月

その他

やまだないと『西荻夫婦』
南Q太『天井の下』

ジジ・リョン『最愛』

チェーザレ・パヴェーゼ『美しい夏』
谷川史子『魔法を信じるかい?』(2)
市川準『東京マリーゴールド』@渋谷シネパレス
山海塾『卵熱』@世田谷パブリックシアター
ヨンユット・トンコントーン『アタック・ナンバーハーフ』@ 渋谷シネクイント
アーサー・ビナード『釣り上げては』
古橋悌二『メモランダム』
ジョヴァンニ・パピーニ「泉水のなかの二つの顔」「完全に馬鹿げた物語」「精神の死」
THE SPRING STORM(Brand-new Page, 市島竜也, GOMES THE HITMAN)@ 東京ビジュアルアーツ
牛腸茂雄+三浦和人写真展『波紋と共鳴−「SELF AND OTHERS」のゆくえ』
有森博『ラフマニノフ:音の絵』
木田元『偶然性と運命』
ジョヴァンニ・パピーニ「<病める紳士>の最後の訪問」「もはやい まのままのわたしではいたくない」「きみは誰なのか?」「魂を乞う者」「身代わりの自殺」


31(木)
ジョヴァンニ・パピーニ『逃げてゆく鏡』河島英昭訳 国書刊行会,1992 から、「<病める紳士>の最後の訪問」「もはやい まのままのわたしではいたくない」「きみは誰なのか?」「魂を乞う者」「身代わりの自殺」を読む。

「<病める紳士>の最後の訪問」。& lt;病める紳士>の悩みがそのまま私にうつってきて、夜、横になりながら読んでいると奇妙な恐ろしさを感じた。眠りにつくのが少し怖くな る。私が眠ってしまうことで、誰かの眠りが覚めてしまったら?

「もはやいまのままのわたしではいたくない」。自分 以外のなにものにもなれないと気付いた、自分以外のなにものかになりたいわたし。自殺もできないのは、自分以外の存在として生きたいと思っているから。自 分以外のものになりたいというのが、永遠に絶対的に叶わない八方ふさがりの願望であることを改めてつきつけられた。

「きみは誰なのか?」。自分が周りを認識できない記 憶喪失になるのと、自分が回りから認識されない状態、どちらがおそろしいだろう? 孤独を経験した人は、孤独を知ったがゆえにより深く孤独を感じることになるのではないか。

「魂を乞う者」。平凡や標準はどこにある? 見つけにくいものらしい。でも私は自分を平凡としか思ったことがない。

「身代わりの自殺」。「わたし」が言ったセリフは まっとう。彼にむかつく。


30(水)
本を買う。竹内外史『集合とはなにか』講談社ブルーバックス,2001 (1976)/菊間潤吾監修『イスラムの誘惑 コンプリート・ガイドブック』新潮社,2001/坪内祐三・小谷野敦編集解説『明治の文学 田山花袋』筑摩書房,2001/『写真集をよむ ベスト338完全ガイド』メタローグ,1997/堀江敏幸『回送電車』中央公論新社,2001

『イスラムの誘惑』は、シリア・レバノン・ヨルダ ン・サウジアラビア・トルコ・イラン・ウズベキスタン・トルクメニスタン・オマーンの紹介。弱いです。カラー写真ふんだんでお金かかってる。買ってから気 付きましたが、シリア部分に江國香織のエッセイが載っています。

『回送電車』の装丁、表紙の写真部分をついつい手で なでてしまう。ぱらぱらめくった時のおだやかさ加減というか字の詰まっていないのに惹かれて、ひとつふたつを読んでみた。「山の神さまがつける口べに」 (p.83)の美しさに涙。とりあげられている小説と堀江敏幸の文章との相乗効果だなあ。美しいものを美しいままに紹介できるってすばらしい。

滅多に電話がかかってこない人間に電話が2件。あまり嬉しくないものと悲しいもの。


29(月)
牛腸茂雄+三浦和人写真展『波紋と共鳴−「SELF AND OTHERS」のゆくえ』をみに、ス タジオエビス・フォトギャラリーに寄る。映画 『SELF AND OTHERS』がNHK首都圏ネットワークで紹介されました。だそうです。牛腸茂雄の写真は、私にとってはひどく静かでしん としてて、温度を感じさせないものでした。三浦和人の写真は、『会話 correspondence』からのもの。

有森博『ラフマニノフ:音の絵』fontec FOCD3468,2000 を買って帰る。3年前の新聞の記事を読んで以来なんとなく気になっていた人。音が、耳になじみすぎるほどなじむ。

木田元『偶然性と運命』岩波新書,2001を読み終 わった。「最初からあきらめてる」「できそうにない」と前置きするのも珍しいし、引用している文章についても、はっきりと「こう」とは断言せずに、「たぶ んこう」という雰囲気が漂っていて、わからないこともあるんだなあと安心したり、そんなんでいいのかなとも思ったり。帯の文句は魅力的ですが、あとがきに 書いてあるとおり(最初に読むのもいいと思う)結論はないです。ただ、ドストエフスキーの作品とからめた四章は、それまでの章をふまえつつ、なかなか美し いまとめかた。説教くさくなる一歩手前で踏みとどまっている。

工作舎が30周年記念 で稲垣足穂『人間人形時代』を記念復刊したらし く、実物を見たら少し欲しくなりました。

買おうかどうしようか迷った本を手に取り帯を見てガーン……。著者と同じことを思ってると知るのは基本的に 嬉しいけど、今回はショック。自分で考えた言葉だったのに、あまりなタイミングなので、そうじゃなく見えてしまう。いいと思ったことに先駆者がいたってこ ういう気持ちなんだろうか。


27(日)
有楽町線飯田橋駅で降りて、神楽坂をのぼってゆく。日曜日は休みのお店も多くて静か。そうそう、先 週『アタック・ナンバーハーフ』を みにいった時、前に並んでた女の子が友達に向かって「抹茶ババロアのお店(紀の善のことですね)、すごい列なんだって〜」と言っていてどんなものなのかと 思ってましたが、今日は並んでいなかったです。

大久保通を過ぎて東西線神楽坂駅までの間は、「青空市」というのをやってた。商店街の各店がテーブルを出して思い思いの売り出しをしてる。歩いているうち に雨もあがってきて、おおよそ「青空市」。近所の人は楽しくていいなあ。で、「花」(新宿区神楽坂6-8)という甘味屋さんもお店を出していて、日曜日は 休みのところなので嬉しくあんみつを買う。

その後、FLOOR!(新宿区 岩戸町19)でお茶する。まだほかにお客さんがおらず、加賀棒茶とドライフルーツでまったり。次のお客さんが来ないまま店をあとにし、小路苑(新宿区赤城 元町3-4)という植物を扱っているお店の前を通るも、ひらけているのに中に入りづらく、また今度ゆっくり来ようと思う。

大久保通から市ヶ谷まで歩く。市ヶ谷駅前にソニーエンターテインメントがあり、社員からその黒ビルに対する感謝状がはためいていた。雨の日も風の日も ……、えっとなんだっけ、忘れました。左手に釣堀があるのを発見、上から眺めた色彩が面白い。JR市ヶ谷駅 のホームに立ってみると、その黒ビルの感謝状と釣堀が良く見えていい風景だった。

新宿まで電車で移動して、コ ンランショップに行ってみた。いいね……。これいいなあと思ったマットが10万したけ ど……。


26(土)
外苑前で用事をすませついでに、アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真集をほとんど買うつもりで張り切ってShelf(渋谷区神 宮前3-7-4)に行ったものの、眺めていたらあまり欲しくなくなってしまい、やめてしまった。どうしてなのかわからない。写真集だけを見てそれが欲しい と思うことは滅多にないのかもしれない。そしてまたプ リントの強烈さを思い出す。ただ、それとは関係のないところで収穫が1つ。私は、人がうつっている写真じゃないとあまり興味を惹かれ ないみたいだ。

そこからICL(渋谷区千駄ヶ谷2- 11-1)まで歩いて「くちぶえサンドイッチ」#005をもらって、外苑前までとんぼ返り。

無料招待券をいただいたので、東京ビジュアルアーツで行われたTHE SPRING STORMというライヴイベントに行ってきました。出演者は、Brand-new Page市 島竜也GOMES THE HITMAN。一応、GOMES THE HITMAN を見るつもりで行ったのですが、Brand-new Pageが印象に残った結果となりました。転んでしまってすみません。しかし、さすがにGOMES THE HITMANは危なげない。聴いていて安心できるのは確か。

印象の残った人は、Brand-new Pageのボーカル、市島竜也バックバンドのベース、GOMES THE HITMANのドラムス。前者2人はビジュアル的に、ドラムスはその力量に惚れました。

いつからか手拍子が苦手になっている。手を叩いてから次に叩くまでの間(ま)が、まどろっこしい。家で好きな曲を聴いているときに手なんて叩かないし、く るくる回ったり口ずさんだり、そうしているほうが身体の動きも気持ちも余らない。

この間会社で「竹内結子のスクリーンセーバーに変えて〜」と部長にいきなり言われ、「本上まなみ飽きちゃいましたか?」と聞いたらそうらしい。いま私のは 井川遥。井川遥と釈由美子がいい、と女性2人に言ったところ、「女の子を見る目が甘い!」と言われてしまった。原田知世、緒川たまき、夏川結衣は「なりた い対象」ですが、井川遥と釈由美子は「見て楽しむ対象」かな〜。前者は女の視点で、後者は男の視点になっているかも。それで甘いのかも。

「リンクしました」とメールを出したところ、取材旅行から帰ってきたばかりだというのに丁寧なお返事をいただく。恐縮と感激。


25(金)
店頭でもみかけないし、だめもとで発注してみた本が届いた。チェーザレ・パ ヴェーゼ『月と篝り火』河島英昭訳 晶文社,1977。1977年発行のそのままのが! 23年前の発行かあ。

寺門琢己『かわいいからだの救急箱』メディアファクトリー,2001 も買った。目の疲れ、肩こり、頭痛などから楽になるための、自分の身体を使ったメニューの数々。とりあえず、頭痛もちとしては早速頭痛のところを見る。 「手のひらであたため寝」「耳をあたためる」というのが載っている。頭痛の時って血管がどくどくしてるから冷やすほうがいいんだろうかと思いつつ、想像し ただけで気持ち悪くなるので、いつもニット帽をかぶり、頭・おでこ・耳を温かくして横になっていた。本能的になにが一番気持ちが良いのか身体はわかってい るんだなあ。あとは耳をすませられるか、ってことか。

それから、松浦弥太郎「book bless you!」が ポストに届いていた。「GINZA」誌での連載をま とめたもの。とびらにサイン入れてくださってる。1周年記念のブックマーカーもおまけについてきた! m&co.traveling booksellers で買うことができます。

堀江敏幸『回送電車』中央公論新社/森絵都『あいうえおちゃん』理論社 は明日以降にでも。


24(木)
橋口譲 二・星野博美ページ写 真展/スチルムービー/ワークショップhttp://www.aoyamabc.co.jp/public-html/abc-fair/fair-event.html#hj

ジョヴァンニ・パピーニ『逃げてゆく鏡』河島英昭訳 国書刊行会,1992 に収められている10の短編のうち、「泉水のなかの二つの顔」「完全に馬鹿げた 物語」「精神の死」の3つを読んだ。

「泉水のなかの二つの顔」と「完全に馬鹿げた物語」は 相似形をしている。もうひとりの“私”と出会う私の物語。しかし、もうひとりの“私 ”は、この私とイコールではなく、過去の私だったり、表からは見えない私だったりする。しかも、イコールではないが含まれあっている のも事実。私が“私”に死刑宣告を告げることは、他殺にみせかけた自殺のようなもの。それが行われたらどうなる か、それが物語の結末。

忘れることと捨ててしまうことは違う。忘れても思い出す可能性が残されている。でも、捨ててしまったらただぽっかり穴があくだけだ。

「精神の死」でも自殺を扱っている。完璧な自殺の方 法を求めた男の物語。なにも望まないことを望んでいくと、望みは自ら消えうせてしまう。

南Q太『タラチネ』『夢の温度[夏祭り]』祥伝社,2000/内田ユキオ『ライ カの写真術』ナツメ社,2001/「relax FOR GIRLS」(relax増刊 2001 06G)マガジンハウス を買って帰る。

南Q太の2つはあまりピンとこなかった。

『ライカの写真術』は、ライカを持っていないのに 買った。例えば「このレンズでこう撮れ」なんていう本ではない。だから余計に読み終えたときが怖い。

「relax FOR GIRLS」にはかわいい女 の子がたくさんで嬉しい。内山理名、梅沢由香里、酒井はな、内田也哉子、黒澤優に井川遥も! それはいいけど、Ice Cream Newsは罪、いますぐ買いに走りたい。そして、Papa Loves You! を眺めてて本当に泣いた。私は娘になったりパパになったりする。なんという写真たち。


23(水)
初めて現金書留を送った。なににせよ初めてのことというのは楽しい。ハガキを送るのに50円切手を5枚お願いすると、郵便局のおじさん(とおにいさんの中 間くらいの人)に、「これにしてみませんか」と花の切手を出された。「東京限定だから東京以外のところに送ると“おおっ& rdquo;て喜ばれますよ!」。それはいいとして、彼の口調はまるでお医者さんみたいに優しかった。はい、注射しますよ〜て感じ。

木田元『偶然性と運命』岩波新書,2001/ジョヴァンニ・パピーニ『逃げてゆ く鏡』河島英昭訳 国書刊行会,1992 を買う。

古橋悌二『メモランダム』リトル・モア,2000 を読み終わる。ダムタイプの中心的人物だった人です。去年の 12月にみた、『メモランダム』感 想)はダムタイプによるものでした。

読んでいる間いろいろ考えていたことが今はすうっと溶けてしまった。溶けて身体の中へしみこんでしまった。きれいに取り出すことはできないけれど、いつで もここにあると知っているし、思うことができる。

一番最初に読んだ、古橋悌二が親しい人に送った手紙。全く遠い存在の私がそれを読んですら、どうしようもない揺さぶりを受けるのに、近くでこれをリアルタ イムに受け取った人たちは、いったい。

この世に本当に存在する手紙の中で、こんなに美しく清らかで静かな(こんな陳腐な表現しかできないなんてイライラする!)手紙を読む機会は今までなかっ た。本当に伝えたいことは、ものすごい強さでもって伝わると信じていいのだと思った。

実はきちんとしたタイトルを知らず読んでいて、今メモするために初めて本のタイトルを見た。メモランダム。そうだよね、そうとしか、つけようがないよ。

タイトルは、中身を読み終わって見たときにつながるものでなくては、やっぱりだめです。

コアントローラテ、甘く見てたら実際甘いんだけど結構いい気分になってびっくり。「あ、ちょっと頭鈍くなってる」ってわかるくらい。


22(火)
アーサー・ビナード『釣り上げては』思潮社,2000

「読み終わった」という表現は詩集に対して適当なんだろうか。最初から最後まで目を通せば確かに読んだということにはなる。でも、詩集を最初から最後まで 通して読んだ経験は今まで一度もなかった、と思う。詩を配置する順番も考えられたものに違いないから、その順番通りに進んでいって感じられることもあるに 違いない。

けれど私の場合は、ぱらぱらとめくっては目に止まったところを気の向くままに読んでまた今度というのを繰り返したり、いつも同じ詩ばかり読んでしまうのに 気づきながらも読んでないものを読もうとはせずに置いておく、そんな付き合い方。いつか全ての詩に目を通すことになるかもしれないし、ずっと読まないまま の詩があるかもしれない、終わらない読み物。そして、読み通したとしても「終わり」とは言えない気がするもの。写真集に対してもそういう気持ちがある。


21(月)
午後から別の場所で肉体労働。そのおかげで久しぶりに珈琲工房ホリグチに 寄ることができた。「まろやか」を飲み、「ゆうき」を買って帰る。下北沢のカフェ、Onsaのコーヒーは、こちらの豆を使っているようです。

毎月買っている雑誌、「カメラマン」(モーターマガジン社)で 写真を見て以来好きになった、内田ユキオさんのページがあることを知る。→「内田ユキオのモノローグ」。 ああ〜、写真集が出てほしい。

「詩 人のナルシズム」、「なぜ写真なのかとか、どうしてライカなのか」で始まる文章での、50mmに対する思いが書かれている箇所がすば らしい。最初から読んでいってたどりつく、その流れの中でいきる文章だと思うので、切り取って引用しません。(ライカではないけれど)50mmを持ってい ることが嬉しくなる。その50mmは使っていこうと決めて買った初めてのレンズだった。でも、このごろ全然使っていないから嬉しくなる資格なんて本当はな い。

愛しくは思うけど完璧に自分のものになっているとは言えない物に対する抑えた感情。


20(日)
『アタック・ナンバーハーフ』をみに、渋谷シネクイントま で行ってきました。30分前に着くと階段に列ができていたのでちょっとあせりましたが、座ることはできました。立見も出ていました。オカマのバレーボール チームをオナベの監督が率いて大会優勝をめざすという物語で、実話に基づいたもの。

オカマのチームが自分のいる街の代表で、それで実力はあって頑張ってたら、確かに応援すると思う。映画でもそう描かれていたし。でも、その応援には、「彼 らがオカマであることを認める」というよりは、「オカマチ−ムが男性チームを負かしてゆく面白さ」という気持ちが含まれているとも思 う。たくさんの声援を受けている彼らを見ていて、そんな、せつなくもよこしまな考えを抱きもした。

みおわってみれば、そんなことも忘れあたたかい気持ちになる映画。内部の対立があったり、頭の固い悪者が登場したり、オカマの主張はストレート、凝ったヒ ネリはない。その分純粋でじーんとした。

エンドロールが流れている間、「↑実物」という文字とともに、実在の彼らの姿が映し出される。最後の最後まで席を立つ人たちがおらず、 みんな席に着いたまま。照明がつき明るくなった場内の空気はふわっとやわらかで、「面白かったねえ」というささやきがあちこちで聞こえたような気がした。 素直に、ほんとに素直に、にこにこできる映画。

Cafe & books(渋谷区神宮前3-25-13 3F)でお茶してから、千駄ヶ谷まで歩く。ICL(渋谷区千駄ヶ谷2-11-1)で「くち ぶえサンドイッチ」#004を取ってきた。やっぱり「トゥデイショッ プ」はclosed。毎週金曜日発行のフリーペーパーは、前の分が置いてないので毎週取りにいかないといけない。大変だけど、できる かぎりがんばってみる。

新宿まで歩き電車で池袋まで。

発表から少し過ぎたけど
三島由紀夫賞は、青山真治『ユリイカ』角川書店,2000 /中原昌也「あらゆる場所に花束が……」
山本周五郎賞は、乙川優三郎『五年の梅』新潮社,2000 /中山可穂『白い薔薇の淵まで』集英社,2001

『ユリイカ』の映画(感 想)、受賞記念で再上映するかな?

この1週間で買った本と雑誌。
伊藤幸子『パソコンプログラミング入門以前』毎日コミュニケーションズ, 1998
松下智『日本茶 美味しさを究める』雄鶏社,1992
「ユリイカ」2001年2月号 特集・青山真治 進化する映画 青土社
「FIGARO japon」2001 6/5号 TBSブリタニカ……トルコ特集!!!


19(土)
世田谷パ ブリックシアターで、山海塾「卵熱」というのをみてきました。こういう表現 の世界があるんだ。全身真っ白の肉体の、なめらかな動き。指先に塗った朱の色がまがまがしいほどに目立ち、時々開く口は真っ黒な空洞。音が使われているの に静か、ミニマムな動きなのに豊か、そしてどこか恐ろしい。聖と俗を同時に感じてしまった。

終わったあとの舞台挨拶がまた素晴らしかった。素に戻らない。ゆっくり膝を曲げてゆく独特の姿勢で挨拶をする。5人がそれぞれ微妙に異なる表現をしなが ら。波のようにこちらに押し寄せては頭を下げる。そのたびに拍手の音が大きくなって、3度ほどアンコール。最後は右手がしなやかに、軽く手を振るようにあ げられて、とにかくもう、肉体がとてつもなく語っていた。

バスに乗って大橋方面へ移動。降りてうろうろ太陽(目黒区大橋1-3-6)を探している間に雨が落ちてきたと思ったら、そのうちどしゃぶりに。きゃー きゃー走りながらやっとたどり着いたころには嵐のようになっていた。お店の人は雨宿りと思ったに違いない。でもちゃんと目当てで行ったのです。

雨がやみ、気持ちのいい夕方、渋谷方面まで歩いてゆく。3人ともお腹が空いているんだと実感したのは、お店に入って喋りもせずにもくもくと食べていたと き。一度でいいから魔性の女と言われてみたいって言ったら無理って言われた。魔性の女って顔立ちが猫系の気がするから確かに無理だ。

その後、アップリンクファクトリー(渋 谷区神南1-8-17 横山ビル3F)の通りにある、Cafe Madu(渋谷区神南1-8-19)でお茶して帰る。

雨は好きじゃない。でも雨上がりはいい。だったら雨を好きってことか?


18(金)
Nさんが、アーサー・ビナード『釣り上げては』思潮社,2000 という本を貸してくださった。来日して10年のミシガン州出身の人が日本語で書いた詩集。

COCO CAFE et bar(渋谷区神宮前5-46-4 2F)からCafe & books(渋谷区神宮前3-25-13 3F)とはしご。Cafe & books では、オープンテラス席に座る。いい季節だな〜。初めてホットワインを頼んでみた。たっぷりな量の、軽くスパイスの効いた温かいワイン。いい気持ちに酔っ てしまって、喋りすぎた気がする。

でも帰るときにはやっぱり喋りたりてないと思う。


17(木)
はいっ、ミ ラクル便利なんです。『東京 山手・下町散歩』昭文社

ポケット地図は他にもあるけれど、微妙に遊びを感じられて好きです。「カフェオレ大福」なんてのがいきなり登場してたりするし。見開きでカバーする範囲も ちょうどいい。行きたい場所の住所を調べて、この地図で探し、鉛筆で印をつけるか小さな付箋に場所と住所を書いて当該ページにペタッと貼っておくかして出 発。そんな感じで使ってます。これを眺めていると「こことあそこって近いんじゃん」と気付くことが多くって、ついつい散歩コースが長くなってしまいます。 歩きすぎにご注意。私が使ってる古い版のは、二色刷でちょっと地味、字も小さめ、おまけに大江戸線に対応していません…& hellip;。ところで、『神奈川 横浜・鎌倉・箱根散歩』昭文社 も出ましたね。

Nさんからメールが届いた。今までに2通送ったらしいのですが、全然届いていなかったのです。3度目の正直で届いた内容ったら、もうどうしよう、終わりに 「おやすみなさい」なんて書いてあるよ! (おまけに「良い夢」をとまで) 私、Nさんには「おやすみなさいマニア」だとは言ってないのに!


16(水)
会社が休み。

JR原宿駅で下車し、ICLで「くち ぶえサンドイッチ」#003を手に入れて、明治通りまで戻り原宿を目指す。瑞穂で大福を買ったころは大雨。そのまま明治通りを渋谷方面へ歩き、渋谷シネパ レスまで。原宿駅からの所要時間は45分程度。

『東京マリーゴールド』@渋谷シネパレス。合コ ンで知り合ったタムラに惹かれるも、留学中の彼女がいることを知ったエリコは、その彼女が帰ってくるまでの1年間でいいから付きあって欲しいと持ちかけ る。エリコの「なにやってんだろ」というつぶやきからすると案外冷静なのかと思いきや、1年の期限が近づくにつれ狂おしさにのみこまれそうな様子。タムラ のほうの気持ちも良くわからない。電話番号を渡したのも彼のほうからだったし、1年という期限を知りつつ部屋を借りることを提案したのも彼。

1年の期限が間近という時、レストランで交わすせっぱつまった会話が痛々しい。田中麗奈(エリコ)の微妙な表情を見ていると、ちくっとした痛みを感じる。 同時に、エリコはそこまで深みにはまっていたのかーという驚きも感じた。二人の恋が日常・生活レベルで描写されていたせいもあり、穏やかで安定していて通 い合っていると思っていたのに、それはやっぱりエリコの一人よがりだったのかと。

1年後の結末は、ちょっとしたどんでん返し? でもでも、私には彼の心理と行動がいまいちわからなかったよ! どうしてそんなことをした(言った)んだろう。思い当たるどうしての理由を考えてみると、馬鹿だなあ、と言うほかないんだけど… …。

それはそうと、映画の中の「野球をしましょうCM」素晴らしくいい!!!


15(火)
本日付朝日新聞夕刊に、カンヌ映画祭での是枝裕和監督『ディスタンス』評が載っていた。ちらっと読ん だだけなのでうろおぼえですが、好意的な評だと「ブレッソンやタルコフスキーのようだ」というのがあったとか?

ウィリアム・アイリッシュ『黒いアリバイ』稲葉明雄訳 創元推理文庫,1977 を読む。が、1人目の死の描写があまりにむごたらしく気持ち悪くなってしまった。どうやらこれがあと3人くらい続くようなので読めないと判断。結末を知 る。……意外な結末ってのを楽しむ作品だったんだろうな。

谷川史子『魔法を信じるかい?』(2)集英社りぼんマスコットコミックス, 2001 を買う。2巻以上になる長編て初めてなんですよね。この人の短編には「まっすぐ強く思う気持ち」を感じられて、そのストレートさと言えないもどかしさを凝 縮して楽しめるのが好き。でも、この長編の中での「気持ち」って、元彼に対しては恋・愛で言ったら愛、ときめきというよりは大切って感じになってきている し、死神くんに対しての気持ちにも突き抜けた明確さがない。そのうえ天使まで出てきて、ますます「気持ち」が拡散してくように思える。う〜ん、ようはドキ ドキが足りないのだ。


14(月)
甘いものは人生の楽しみの一つだけど、まだあまり欲しくない。それなのに、月曜日の習い事に行った際、広島のもみじまんじゅうを出していただいちゃった。 こんなこと滅多にないのに、なんでよりによって今日なんだ。食べたらおいしかった。

この先生とやりとりしていると、私ってツッコミじゃなくてボケなんだなあと感じる。先生江戸っ子だし。余裕ないから真面目に答えてるんだけどなあ。江戸っ 子じゃないけど、もう1人、私にそう感じさせる人がいる。2人もいることないのにな。

昨日、外から実家に電話したとき、つながったようなのによく声が聞こえない。しょうがないので再度掛け直した。すると留守電になっちゃう。それを2度繰り 返してあきらめて家に帰ってきた。留守電が3件入ってる。全部無言。しばらーくしてから思った。あれっ、もしかして「実家」ではなく「自宅」にかけてたの かもしれない! たぶんそう。きっとそう。

帰りの山手線では一番前に乗る。出入口のドア越しに立って外を見ていたら、いつもよりクラクションが多く鳴る。運転席を見やると、その先、線路のわきに黄 色い旗を振ったり手を振ったりしている人が次から次へとあらわれる。それに毎回応えるためのクラクション。これは、ときどき見ることができる、すごく好き な風景。手を振られる側もいいけど、手を振る側もいいね。

Nさんから戻ってきた奥泉光『葦と百合』集英社文庫に は、メールアドレスを書いたメモがはさんであった。妙にドキドキしながらメールを書く。5行にも満たない。

結構ちょっとしたことでドキドキできるみたいだ。


13(日)
チェーザレ・パヴェーゼ『美しい夏』河島英昭訳 晶文社, 1973。薄っぺらいし、そのまま読んでみることにし、読み終わる。 「美しい夏」と言われれば、その言葉の前に“過ぎ去った”と加えたくなりますが、そういう感じの話でした。解説 に、この作品が書かれたとき(1940)のイタリアの時代背景の説明があるのが丁寧。何も知らなかったジーニアが何かを知ったように私も苦さを知りまし た。05/13/01 02:09:30

このあとまた眠れなくなって、シードルの小瓶を開けたり、横になってはまた起きて、あちこちうろうろ歩き回っては座り込み、ぼーっとする。朝の4時を回る と窓の外は明るくなってきて鳥の声も聞こえ始める。この時間どれくらいの人が起きているのだろう。電気をつけるかつけないか少し迷う微妙な明るさの中、明 けてゆく夜を静かに過ごすのも悪くない。

自然に眠くなるまで待つ。朝6時くらいから朝の11時くらいまで眠る。自然に目が覚めた。

水で手を洗っていて冷たさが気持ちいいと思った。いい季節だなあ。外を少し歩く。早いとこ甘いものが食べたくなりたい。


12(土)
朝8時に起き掃除と洗濯をしてきれいさっぱりしたところで昼過ぎから夜8時まで眠った。夢を見た。

「これで必ず泣いてしまう」というものが一つでもあれば楽なのにと思うことがある。吐きたいけれど吐けない苦しいとき無理矢理飲む水のようなもの。たぶん 今は泣きたい気分なのだろう、でも別に悲しいわけではない。ただ自分が中途半端な人間で死ぬときに後悔しそうで誰からも好かれていないような気がして言葉 に飢えているくせに山積みの本の前でぼーっとしていたりするだけだ。誰からも好かれていないような気がするのは自分に愛が足りないからに違いない。自分に 対する愛も他人に対する愛も。自分を愛せない人を誰が愛してくれるのか。

会話しなくちゃ。

日記を書くより手紙を書くほうが難しく、手紙を書くより返事を書くほうが難しい。

やまだないと『西荻夫婦』祥伝社,2001、淡々と さみしくなる。さみしさを思う。思い出す。最終話の文章(漫画ではない部分)が一番ストレートに響いてくる。南Q太『天井の下』祥伝社,1999、第三話を何度も何度も読み返 す。最後のセリフに泣きそうになる。でも泣かない。第四話と「さすらい」もいい。

ジジ・リョンのCD『最愛』(FORWARD:00- 20121)、元気そうなキャラクターに反したメラコンリックな歌声に軽く衝撃を受け、その声質にあった曲が続くのが心地よいせつなさを伴う。

タンスに寄りかかると目の前は本棚で『美しい夏』の 文字が横に読めた。チェーザレ・パヴェーゼ『美しい夏』河島英昭訳 晶文社, 1973


10(木)
久しぶりに会社へ行った。やっぱり外に出るってことは違う。気分が晴れてくる。横になってばかりいると肺に睡蓮の花が咲きそうで。なんてねー。

6日の朝から胃が重く前日の大福のせいかしらんと思っていたら夜になって嘔吐と下痢が始まり言葉どおり一晩中それが続き気付けば7日の朝で冗談めかして体 重はかると2kg減ってるので驚いて電車に乗って隣駅の総合病院に行きたかったけどもうその道のり考えただけで気が遠くなるので這うようにして一番近くの 内科へ行くとノドが少し赤いねなんつってにっこり言われるくらいでいったい原因はなんなんですかと聞く余裕も気力もなく薬もらって帰りぐったり横になって 食事はと言えばバナナは半分食べるのがせいいっぱい改めてGREENS>生茶であると確信し栄養ありそなプリンを食べればただ苦く感じ。

減った2kgは内部の2kgなんだなあと感じるのは見かけが変わらないからで(Nさんに“だけ”は、ちょっと痩 せたと言われた!)、それにしても外に出せるものを2kg分もヒトは持っているものなんだと思うと……すご いなあ。

・熱は7度台しか出ず

・スーパーに入ると考えただけで吐き気がするのに、TVにうつるおいしそうなものは食べたく思う、でも、からだが食べたくないと言う

・もっと水分とれるようにおいしい飲物を用意すべきだった

・食べ物が胃に入ってないのに太田胃散なんかを飲んだのは失敗だった?(そのままで飲んだあと、苦しくなって吐いたのはそのせい?)

・メロンて素敵

以上6日から9日までの様子でした。


7(月)
いまだかつてないようなボロボロの経験してます。ネタ的には面白いけど昨日は死ぬかと思うほどつらくてまいった。いやー疲れた。まだちゃんと書けそうにあ りません。


5(土)
ねーむーれーなーいーよーう。いま、豆乳+黒ごまきなこ+砂糖+ブランデーを温めて飲んでいますが……。こ んな時間も珍しいのでタイムスタンプ。05/05/01 04:07:43

それからあとも眠れず、あきらめて朝の6時すぎまで雑誌を眺めて過ごす。少し眠くなってきたので布団に入り、朝の9時起床。思ったよりパッと起きられた。

さて、散歩の開始駅はJR原宿駅。千駄ヶ谷方面へ歩いてゆく。ICL(渋 谷区千駄ヶ谷2-11-1)の「トゥデイショップ」 はclosed。フリーペーパーの「くちぶえサンドイッチ」#002を入手する。続いてすぐ近くの Pour Annick(渋 谷区神宮前2-22-12)へ。赤い糸という素敵な器があった。

神宮前の間をつっきるように南下し、オー・バカナルが右手に見えてきた。左手に、できたばかりっぽい、Division零(渋谷区神宮前3-24-5 2F)という鞄屋さん+カフェがあったので入ってみた。使いやすそうな鞄があったので買う。すぐにAssist On(渋谷区神宮前3-23-1 3F)も見つかった。

オプティシァン・ロイド(渋谷区神 宮前4-26-35 FARM 2F)へは少し迷いながらたどり着いた。眼鏡を試してみるけれど、やっぱりお金に余裕がないと気持ちを入れて探すことができないなあと思った。

瑞穂(渋谷区神宮前6-8-7)に行く。お店の奥で、柏餅の葉っぱの追加注文の電話をしている声がする。そういえば、子供の日なのに店頭に柏餅が見えな い。娘さんらしき人に「あの、柏餅はないんですか?」とたずねると、「売り切れてしまったんです」と言ったあと奥に確認してくれた。すると「あるわよ」と 答える声がし、できたての柏餅を出してくれる。豆大福と一緒に買った。

明治通りに戻り、cafe SEE MORE GLASS(渋谷区神宮前6-27-8 京セラビルB1F)で、お昼にした。そのまま明治通りを渋谷方面へ歩いてゆく。羽當(渋谷区渋谷1-15-19)の場所を確認。今度来たい。渋谷駅を抜 け、目指すは東急百貨店本店(渋谷区道玄坂2-24-1)。ここの6Fに入っている、キチネリアへ。目当てのトートバッグが見当たらずあきらめる。お蕎麦 の福田屋(渋谷区道玄坂2-25-15 2F)の場所と本日の休みを確認し、歩き続け、旧山手通りへ入る。ただただ歩く。

西郷山公園に到着。ミニピクニックをしている人がちらほらいる。公園入口には、エスプレッソ屋さん、そば粉クレープ屋さん、粥&麺屋さんがいて、どれもお いしそうだった。ECRU、マダムトキなどを左側に見て、さらに旧山手通りを歩いてゆく。ハリウッドランチマーケット前は行列で、入場制限(?)してた。 八幡通りを北上し、ラフェンテ代官山(渋 谷区猿楽町11-1)へ。ボダムショップを 見たかったので。

ORDINING&REDA へは、プラース代官山(渋谷区代官山町20-23)が見つけられず、少し迷った。やはりトートバッグを目当てに行ったものの、マチの幅を見てあきらめた。

かなり人ごみが激しく、不案内な道だったせいもあり、歩いていて疲れてしまった。猿楽珈琲(渋谷区猿楽町23-3 B1F)で休む。同じB1Fに降りて、まっすぐ進むと猿楽珈琲、右手には別の珈琲屋さんがある。猿楽珈琲のほうが「静かに話してください」と注意書きがあ るせいか、すごくすごく静か。席が個室ぽく仕切られていて落ちつく。

駒沢通りを恵比寿駅方面へ歩き、BLAUW&WIT(渋 谷区恵比寿南3-6-7)でTシャツなどを買う。恵比寿南交差点を右に進んでいくと、恵比寿ガーデンプレイスのほうへ出る。松浦弥太郎さんによる、アメリカ橋での ブックストアーを探してみた。車に本を並べている最中で、近寄ってみると「こんにちは」と言われる(ご本人かどうか、わからず)。 「こんにちは」と返しながら見せてもらうことにした。フィニイの『レベル3』とか、都筑道夫のこういうのがあるんだ〜て本があったりして、ところが値段を 見たらぶっとぶ価格だったので、あきらめました。

来た道を戻り、Le jardin de julien…&bis(渋谷区恵比寿南1-16-3) で食べる。本屋で、南Q太『天井の下』祥伝社,1999/やまだないと『西荻夫 婦』祥伝社,2001 を、なんとなく買ってみた。

家に帰り、ひといきついて、お茶をいれ、瑞穂の柏餅と大福を食べる。めちゃうま!

今回は住所も表記してみました。散歩のお供は、『東京 山手・下町散歩』昭文社、 です。これがあれば、23区内の(たぶん)どこへでもゆけます。


4(金)
午前11時に起きたあと、午後3時から午後8時半まで寝ていたという、情けない休日。こんなに天気が良かったのに、おてんとうさまに叱られちゃうよ!

おまけに、まともに声を使っていない。

夜になってごそごそ起きだし、地図と首っぴきで明日の散歩ルートを練る。また食べすぎになりそう。


2(水)
目覚ましを止めたのだと気付いたのは、それから1時間20分あとだった。

夜、電話を取ると、しばし無言のあと、「○○○だよ」と姪(4歳)の声がする。明日会って、からかえるのが楽しみ。「○○○はチビだからね〜」と言った ら、「チビじゃないもん。△△△のが小さいもん」と比較級使ってて感動した。

『日本国憲法』童話屋,2001 小さくて薄くて持ち歩きに最適かと思いきや、もろわかりなので恥ずかしく、電車の中では案外読みにくい。中学時代に授業で覚えさせられたなあと思い出す。

まるで生き急ぐようにカフェに行っているなあと思うし、そうでないとも思う。

普段、頭の中には、なにかしらの単語がゆきかっていて、なんにも考えないでいる状態は滅多にない。だけど今日は不連続的にそんなときが訪れて、そのあとで 「あー、いま、なにも考えてなかった。からっぽだった」と気付く。ぼーっと過ごすというのは、こういうことを指すんだろうか? よくわかっていない。ぼーっと過ごすというのは、もっと幸福感を伴うものだと思うのに、そういうのを感じられないから。

なにも考えてないときって、表情も顔の内側で停滞していて外に出ないような気がする。エネルギーがないから気持ちがどこにも飛んでゆかない。そんな私の顔 はハタから見たら不機嫌に違いなかった。好きなカフェにいたのに。

目覚ましは起きたい時間にセットするとは限らないのでした。


1(火)
好きではない服を着ていったら、隣の部の女性に「きょうの格好すごく好き!」なんて言われちゃった。「え〜、きょうはすごくいやなんです。嫌い」と答える と、「ありゃー、悪いときに言っちゃたなあ」とにっこりされた。隣の部とはいえ、少し離れて真正面という位置にいる人で、私のほうこそいつも彼女のことが 気になってて、ちらちら見てばかりいるのだった(誇張)。

こたつをまだ片付けられないでいる。ときどきつけちゃったりして。


30(月)
池袋まで出て、La Familleで お茶する。シフォンケーキのお店で、ショーケースの中にはいろんな種類が並んでる。チョコ、シナモン、かぼちゃ、やさい、チーズ、紅茶、オレンジなどな ど。シナモンとコーヒーを頼んだ。コーヒーはカップ+ポットでおかわりまで付いてきて得した気分。雨の日にシフォンを食べてまったりと。

ほんというと昨日今日と、歩いていても楽しくなくて、どうしてそうなのかはわからない。考えるのは面倒。

1日2日と休みを取って9連休にしたNさんに、「じゃ、9日間会えなくて残念だけど」なんて言われて、そのとおり張り合いのない朝になりそな明日あさっ て。


29(日)
cafe8で 昼食を食べた。ごはんがおいしかったし、落ち着いていて素敵なところだった。手頃な大きさのスプーンとフォークが俄然欲しくなる。探すともなしに探しなが ら、表参道経由で神宮前のほうへ抜け、Bio ojiyan cafeでお茶してから千駄ヶ谷へ向かっていると雨が降ってきた。傘なんて持ってない。ICLでしばらく雨宿りをして過ごす。松浦弥太郎「トゥ ディショップ」というコーナーができたようです。「くちぶえサンドイッチ」というフリーペーパーと、しおりにマーガレットのハンコを 押して持ち帰りました。雨は止む気配がないので、あきらめて、ちょぼちょぼぬれながら歩きつづけた。

結局、柳宗理のスプー ンとフォークをBPQCで 買いました。

雨にずっと降られっぱなしなのに、なんとなくだらだら帰りたくなくて、買い物もしたのに楽しい気分がない。傘をさして歩いていたら違ったんだろうか。

Tmiさんより。「オーディオ道場公式 サイト」


28(土)
JR御徒町駅で降り、秋葉原を経由して神田方面へ出た。

「かんだ やぶそば」に行く。風情があって上品な雰囲気のところ。待合室は混雑していたけど、わりあい早く席に着け、せいろと天抜きを頼んだ。若草色のお蕎麦。天抜 きは、天ぷら蕎麦の蕎麦抜きと言えばいいの? 芝えびのかき揚げの天ぷらが、おつゆにひたったお吸い物というか。おーいーしーいー。

続いて、「神田まつや」へ。ここは、もっと庶民的な雰囲気で、大きなテーブルにどんどん相席を作っていく。平日の陽が高いうちからお酒を飲んで過ごしてみ たいところ。そして、それが「贅沢してる」ではなく、「一日の終わりにお疲れさん」といった感じになるところ。社交場なイメージがある。ざると、そばがき を頼んだ。たらい(?)の中で、お湯につかってるそばがきは、木の葉の形をしている。温かいつゆと薬味でいただく。そばがきを食べたのは初めて。むちむち した食感が楽しいな。ちくわぶに通ずるものを感じた。

「近江屋洋菓子店」、甘味の「竹むら」、ホットケーキの有名な「万惣フルーツパーラー」も制覇したいところですが、私の胃袋は宇宙ではないので、またの機 会にあきらめました。

靖国通りをまっすぐ歩いて、古書店街へ。が、本屋には全然寄らず。おみやげにしたかった「大丸やき茶房」は、残念ながら閉まってる。さて、ここから茗荷谷 で中国茶を飲みに行こうと思う。歩いてゆくか、電車に乗ってしまうか。とりあえず、「李白」でカフェオレを飲みながら地図を見て考えた。大した距離じゃな さそうだし、歩いてしまえ。

水道橋駅を抜けて、後楽園、東京ドームを眺めながら、春日通りをひたすらまっすぐ歩く。茗荷谷駅前の「茶楽」という中国茶のお店に到着。情 緒ある雰囲気が素敵。奇古堂の凍頂烏龍茶と、かぼちゃのケーキを頼んだ。一煎目を淹れてもらい、「10〜12煎目まで楽しめますので、ごゆっくりどうぞ」 と説明をいただく。出された器が、ものすごく繊細で、相当高級なものなんだろうなあと少し緊張してしまった。それにつけてもお茶はおいしく、香りは甘く、 またもや眠くなる……。思うに、烏龍茶を淹れる時のあの手続きで集中し、そのあとちびちびまったりお茶を飲 むというその繰り返し、緊張−弛緩ともいうべきものが心地よいリズムになって眠さを誘うのかな〜、なんてね!

茗荷谷から池袋まで、これまた歩くことにする。銭湯に行く人を3人見た。洗面器に詰めて歩いてたので。

結局、今日の電車賃は池袋から御徒町までの片道160円也。歩いたルートを大雑把に言うと、御徒町−秋葉原−神 保町−水道橋−茗荷谷−池袋てな感じ。それにしてもよく食べました。いや、食べ過ぎまし た!


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