◆ 壊れレポート 本誌の兄様 ◆

兄登場の新章につき、本誌感想(笑)
ネタバレ満載なので、コミックス派の方は読まない方が吉。

前の感想はこちら1 2

 


364〜366話 VS魍魎丸

「きさまごとき小さな器に収まりきれるか!」
はい、能力吸収型敵に対する王道対抗手段を兄も行ってくれました!気持ちよく殺生丸の妖力を吸い込んでた魍魎丸さん、ひび割れ入って壊れております。さすがは兄上、涼しい顔で魍魎丸の容量一杯にしてしまうくらいの妖力を放出してます。ただ、出来ることなら決め台詞は結果が出る前にいって欲しかったです。
たとえどれだけ内心で
「奈落の手下ごときに吸い取れる程度の妖力だと思ってるのか、甘く見やがってこんちくしょーー!」
などと悪態(こんなお下品な言葉では考えない)つこうとも、ちょっぴり牙が見えてしまうくらい本気で怒ってたとしても、結果が出てから口にしては、七宝じゃないけどツッコミいれらても仕方ありません。
例え誰が見ても、兄の方が格上で、強くて、格好良くて、美しくても見る目がない者はいるものです。誰とは言いませんが、何も出来ない吸い込まれるほどの妖力も持ってない、口だけは達者な某小ダヌキもどきとか。もっとも身近な邪見でさえ困ってしまうくらいです。
何か仕掛けるときは、まず最初に何をやるかヒントくらいは口にしてくださいませ。

とりあえず、魍魎丸は逃亡してしまいました。何しに来たんだ、こいつ…ただたんに四魂の欠片を奪いに来ただけなんでしょうか。
そして犬一行……今回それこそなんのために登場したんでしょう。四魂の欠片を奪われるためですか…?
かごめの四魂の欠片保管能力が皆無に近いと知ってるくせに、まだ持たせてたんですか…?
ひょっとして全員危機管理意識ゼロ?四魂の欠片を奪わせて、相手の根城を見つけるくらいの計画とかならまだしも、向こうから近付いてこない限り、鋼牙も琥珀も、もちろん奈落も見つけたためしないじゃないですか。
一体何の根拠があってかごめは「四魂の欠片を持っていったから探せる」なんて言ってるんですか…。

っていうか、かごめの頑張ってるフリはもういいです。自分の霊力に自信があるようですが、肝心なところで結果を出せないのなら意味無いです。失敗が即、死にも繋がりかねない状況で、よくもあれだけ中途半端でいられますね、と、少々苦言を述べたいところでしたが、よくよく考えてみれば、能力に自信はあっても結果を出せないのは、登場人物、ほぼ全員かも…。

お兄ちゃん……次こそは、お見送り無しで敵を粉砕してください…(涙)。




「宿主」

えーと、今週は兄上は登場してないのですが。

妖怪に寄生する宿り蛹の群発見→もともとはかなりの大妖怪に寄生していたはず→その大妖怪の気配がないが、いったいどうなったのだろう→奈落の陰謀か?
という流れになってましたので、奈落が大妖怪に狙いを付けて何か企み始めたのなら、……
兄上相手にもまた何か企んでくれますか?…というただの願望でございます。
あの境の門を通ってくる描写すらなく行方不明になってしまわれた兄上ですので、なんかもう寂しく寂しくて、ちょっとむりやり気分を盛り上げてみました。(涙)

自分の髪を囮に奈落のおびき寄せを計画中の桔梗も、宿り蛹の大量発生になにか感じている模様。相変わらずりんとした媚のない表情の桔梗お姉さまは美しゅうございます。でも時にはその美しさが切なくもあり…。彼女が女性らしい心からの笑みを浮かべる日は来るのでしょうか…。

犬一行は…これが18巻以前だったら素直にほのぼのだと楽しめたんですけどね。一行内の人間関係にもまだ微妙な緊張感があり、珊瑚や弥勒の暗い部分が身につまされる時期であったら、ほっと息抜きできる楽しい悪戯だったのでしょうが。(^^;;
とりあえず、「あんた等、迷惑かけた村の人達に謝れよ…」な気分でした。

それから、アニメオリジナルで兄上に懸想するおなごが現れるようです。一時間スペシャルとか前後編だとか(オイオイ)。
で、辻谷氏サイトでそのアフレコ風景のレポートが。
ラスト、殺生丸がその片思い女に冷たい台詞を言うそうですが、その言い方があまりにも冷たいという事でなんか「もっと優しく」という声が女性陣からでたそうです。

どうでもいい相手には冷たく接するのが殺生丸だろうが!優しさなんぞ要求してどうする!

なんていうか、しっかりとした役作りが評価されずに馴れ合いムードが優先されているのかと、がっかり…。
準レギュラー役の声優さんの方が、原作のイメージを大事にして下さってる気がします。




「試される資格」

一対一でやり合う兄上と奈落。
邪魔者抜きで兄と闘う奈落がむちゃくちゃ嬉しそう!に見えるのは私だけ?(笑)

あのトゲトゲ竜の尻尾みたいな物体も本日全貌(?)初お披露目。
凶暴そうなデカ口を持つ大蛇もどきです。攻撃的なデザインの新衣装になってから、奈落の旦那、けっこう自前で闘うことが多くなったようですね。白童子と片割れを生み出したため、他に分身を作る分の寄せ集め妖怪の余裕が無くなっちゃったんでしょうか。そういえばあの身体自体が四魂の欠片製張りぼてだったか…。
なにはともかく嬉しそうな奈落の旦那。
兄の剣圧を受けてはにんまり、尻尾蛇で兄を襲ってはにんまり、瘴気の効かない兄を見てまたにんまり、というのはあまりにも腐女子的見方に過ぎるか。(笑)

真面目に兄奈落戦。兄の剣圧は奈落の結界を揺らがす程度でうち破ることは出来ません。ただ、奈落ご自慢の瘴気攻撃も兄にはまったく無効。お互い相手の手の内をまだ探ってる状態でしょうか。牛頭馬頭を跪かせ、神楽に「奈落を倒せるのは殺生丸」と言わしめての参戦だけに、最後に犬に良いとこ取りされるなんて事はないと思いたいのですが。

そして犬。鉄砕牙は切った妖怪の妖力を吸い取って強力になるという事で、自ら「自分を切れ」と申し出る宝仙鬼。ただし、四魂の欠片を持つ資格のない者には切れないどころか、自分の命も危なくなるかもしれないという話。
そして犬君、……ヒビ一つ入れられ無いどころかカウンターの金剛石つぶてを受けて血だらけだらだら。確かに持ってる刀はすごいが、本人はやっぱり半端者ってか?(--;)
いずれ主人公特権で宝仙鬼の力も手に入れるんだろうとは思いますが、なんかいくら強くなったと言われても、強くなってるのは刀ばかり、という気がしてしょうがない主人公くん。
蛇を切ったときの瘴気で人間連中に危機が迫っておりますが、まったくその事に動じない兄上。相変わらず人質の通用しないお方です。「人間ごときの命と引き替えに剣を鈍らす程甘くない」と仰る兄上。恰好良いけど、邪見も死にかけてるんですけど。(^^;;
かごめの矢で一度は瘴気も浄化されたものの、残る矢は桔梗の物だけ。襲いかかる瘴気に、宝仙鬼切るのを後回しで立ちふさがる犬夜叉。なんか言いたげな宝仙鬼、てなところで来週に続く。

犬達の因縁の相手としては、この後まだ白童子もいるわけだし、奈落との決着は兄につけさせて欲しいなぁ…っていうか、白童子と闘う理由は兄には無いわけだから関わりにならないかも知れないし、ただでも主人公一行に比べて出番の少ない兄の見せ場を犬達の出しゃばりで奪われたくないなぁなどと思います。




「最後のかけら」

今週の兄!
1ページ丸ごと使ってのご登場です、さすがは兄!

犬には余裕たっぷりだった奈落に「どこからきたんだ?」と冷や汗をかかせてしまう兄!

奈落の旦那に「弟を助けに来たのか?」とからかわれ、照れ隠しのためか、負けてる不甲斐ない弟に活を入れるためか、それとも言葉通りに父の墓を荒らした弟にお仕置きなのか、いきなり無言で犬に鉄拳制裁を喰らわせる兄!

モコモコにへばりついたままだった邪見を、父の遺体内部に降ろしてやる気配り(?)の兄!

自前で浮かび、奈落と対峙する様に「美髪対決、もしくはうなじ対決?」などとどーでもいい妄想を口走らせてしまう兄!(いや、本当にどーでもいい…)

今回の主役は紛れもなく兄上だと言っても良いのではないでしょうか、徹頭徹尾恰好良いです!なにやっても裏目に出てしまう犬一行とは大違い。援護のつもりで奈落の触手を飛来骨でたたっ切った珊瑚さん、瘴気が出てます、……犬に余計なダメージが行ったんじゃ…(^^;;。
それにしても、今回やられっぱなしの犬君ですが、一番のダメージは兄の鉄拳だったんじゃないでしょうか。顔面ぶっ飛ばされてるのが痛そうです。(笑)
格好良く奈落と兄が対峙する傍ら、父の腹の中からそれを見上げる犬一行。宝仙鬼に「まだ闘う力は残ってるか?」と聞かれたところで来週に続く。

……いえ、宝仙鬼も犬ももういいです…何もしないで傍観者に徹してください…。

ところで、奈落曰く宝仙鬼が持ってたかけらが「最後の一欠片」だそうです。
って事は、鋼牙の欠片も手に入れたって事でしょうか?それとも確実に手に入れる予定ありとか。
正直鋼牙はもうそろそろ退場して欲しいです。
実力的にも立場的にも、もう賑やかし以上の存在にはなれないでしょうし。かごめが恋のライバルの桔梗のことにピリピリして犬にあたりまくってる昨今、犬から見たらライバルに当たる鋼牙にいい顔するのはあまりにも調子よすぎですし……。




「破れぬ結界」

赤い鉄砕牙、風の傷、結界に跳ね返された風の傷+爆流破。いずれも奈落に通用せず。
それどころか、奈落に宝仙鬼ぶつけられて犬撃沈間近?って、その辺はおいときまして。

兄上VS牛頭馬頭!兄の完全勝利!
拍手〜〜〜パチパチさすがは兄!!

闘鬼神の一振りで牛頭馬頭まとめてすっころばせてます!すごい!
それでもやっぱり不死身の石像、「この世の刀では切れない」なんちゅー決まり文句を言ってくれますが、そこで天生牙が自己主張、意志が通じ合ってます、兄と天生牙! 正しく理解した兄が天生牙を抜くと、それが合図のように開く門。
門の中から射し込む光をバックに中央に立つ兄、その前に両側からひざまずく牛頭馬頭! あの世の者を切ることが出来る天生牙を抜くと言う事は、負けたも同然と牛頭馬頭、畏まって兄に門を通らせます。
後光(いえ、門の中からの光なんですが、そうとしか見えないりりしくも神々しい兄のお姿)を発しながら門をくぐる兄上、それを見て「奈落を倒せるのは殺生丸しかいない」と確信する神楽。やっぱりヒーローは兄じゃん!と久々に喜びまくったところで、来週に続く!でございます。

今回、兄上が問答無用に強くて格好良かったのはもちろんですが、あの剣戟で倒れたポニーテール門番が起きあがるときのポーズと、終始兄のモコモコにしがみついていた邪見に萌えました。(笑)
門をくぐるときもしがみついたままです、邪見。なんかむちゃくちゃ可愛かったです。




「届かぬ矢」

次週を待て!←って、ちょっと待て!(笑)
巻末の次週予告のページに思わせぶりな文章が!
『あの男が参戦!!!?』って、あの男って言ったら兄でしょ?兄しかいないでしょ?兄がついにご登場?しかも巻中カラーで!
さらにさらに映画第三段のポスター付き!webサンデーによると高橋先生の描きおろしっぽい……ひょっとして、兄の描きおろしのお姿が拝めるかも!
って事で、すでに心は来週に飛んでおります!兄兄〜〜〜!!!\(^-^)/

で、今週の感想もちょろっと。
今までのゲロ甘生温馴れ合い犬一行描写は、新たな決意と成長の前フリだったのか?とちょっとだけ期待を持てそうな今週の展開。
風の傷もかごめの矢もまったく宝仙鬼には役立たずでした。身体の外側をちょろっと傷つけただけ。
冥加曰く「大妖怪である宝仙鬼の妖気にかごめの霊力が負けてる」との事…。
心身共に鍛錬もせず才能だけで闘ってきたのに、「私の矢なら欠片を浄化できるはず」なんて自信ありげだったかごめの自惚れを、思いっきりぶち壊してくれました。
で、霊力が足りないなら、と短絡的に桔梗の矢を使おうとするかごめ。

おいおい、そりゃ、対奈落戦の切り札だろ!
と突っ込みを入れたところ、見事に矢にも拒絶されておりました。もーちょっと頭使えよ、かごめ…初期の弓もまともに射れなかった頃、知恵と勇気で困難を切り抜けてきたあんたはどこへ行った……(涙)
親父の遺産の鉄砕牙の威力だけで突き進んできた犬に、桔梗の遺産である霊力だけで闘ってきたかごめ。そろそろこれだけでは限界が来ているようです。
ぜひともこの戦いをきっかけに、ラブコメ小娘を脱却していただきたいものです、はい。
で、ちょっと不安な点がラストの宝仙鬼の台詞。「黒い宝玉に踊らされただけ」…黒い宝玉って、穢れた四魂の玉のことですか?それともひょっとして黒真珠?犬父、死んだフリで生きてるってオチはないですよね、予告の「あの男」は兄のことでいいんですよね、期待してまっせーー!




「血の河」

鉄鶏の血で波乗り奈落(笑)。
そのままあの世とこの世の境へ一直線!その後を追って犬一行も無事に目的の地へ到着。お約束というかなんというか、四魂の欠片の気配は犬父の躯の中から。奈落の旦那は場所が特定されるまで潜んでいるのか、墓場世界では姿が拝めず。そして犬父躯へ近付いた犬一行は、謎の攻撃を受けます。よくよく見れば、父躯の腹の辺りに変な人面痣みたいな顔が……。どうやらそやつが最後の四魂の欠片を守っているよう…というところで来週に続く…なのですが。注目すべきはそこではありません!

兄上!血の匂いをかぎつけたのか、阿毘母の躯が転がる場所にご到着!

りんちゃん連れで即戦予定がないからか、兄上、なんか今回は静かな美少女顔…う、美しや〜〜〜(感涙)。
そこへ神楽登場。鉄鶏の血の流れによってあの世とこの世の境の門が開かれ、奈落と犬一行が向こうに渡った後、すでに扉は閉まってしまったと告げます。
珍しく神楽の話に興味を示す兄上。自ら神楽の側に行ったので、神楽もビックリしとります。そこで神楽はもう一つ、あの世とこの世の境を繋げる門があることを殺生丸に伝えます……って、あの火の国の門番が守ってる門のことですよね!
あの時は実現しなかった殺生丸VS牛頭馬頭戦がついにいよいよ…ですか?
奈落も白童子も(当然犬一行も)果たせなかった門破りを、ついに兄上は果たしてしまうのか?
そして無事に向こうの地へ渡れた場合、目的地は犬父の躯。ってことはだ!あの中には兄上の腕も落ちてるはず!ようやく兄上も左腕が戻るのかも……。
すっごい楽しみです!(大興奮)
兄上様〜〜〜〜来週も再来週も登場して〜〜〜〜!!!




「託された矢」

ああ、なんかお久しぶりに、殺生丸、桔梗、奈落と三大美形の揃い踏み〜〜って事で久々にちょっと燃え〜〜。(*^^*)

阿毘姫の巣周りの結界を解いた奈落。それに気が付く殺生丸。これだけの登場ですが、いよいよ参戦でしょうか、兄上。人間の血を吸って全快の阿毘姫母もいよいよそのお姿を現す模様。そして奈落の旦那は一人ほくそ笑み。人の血を吸った阿毘母があの世とこの世の境を開く鍵???
犬一行は桔梗に託された鬼蜘蛛の洞穴の土を塗りつけた矢をもって現場に駆けつけ中。いよいよ境が開のかってところで来週に続く。

久々に目の保養をしただけでなく、久々に深読み裏読みしたくなった回でございました。って事で、ちょっと犬桔的裏読みなど。

かごめがあの世の境に行った場合、四魂の欠片を見るその目を奈落に利用される事を懸念する桔梗。どうやらかごめでは奈落の相手は無理、とみてるようです。不完全な弱った体で自ら対決しようとする桔梗を止める犬君。
白霊山で桔梗が奈落にやられるのを守れなかったと悔やみ、奈落の餌食にされてしまうと心配する犬君に、自分は足手まといかと自嘲気味に答える桔梗。女として甘えるという事を知らない桔梗に、犬君、残っていて欲しいと頼みます。……たのみかた知ってるじゃないか、犬君!とちょっとビックリしたところで思い起こしてみます。

桔梗が新生奈落にやられたとき、側に居もしない様子を見にも戻らないで、なにが守れなかっただ悔やむふりすんな!とかさんざん腹を立てたのですが、ひょっとして犬君的には自分が矢面に立って奈落と対決することで、桔梗を安全な後方においていたつもりだったのかな…とか。
本人は桔梗は後ろで自分を待ってると思ってたのが、実のところ、白霊山付近まできててびっくり。泡くって急いで奈落を倒そうとがむしゃらにやったのに、結局は奈落に出し抜かれて桔梗をやられて放心……?殺生丸に指摘されるまで、犬君は奈落は自分の方を優先して狙うと思っていたのでしょうか。
前にかごめを現代に戻して安全確保しようと思ってた犬ですから、案外、自分が前に出て闘って、ずっと離れたところに置いておくのが女の守り方だと思ってたのかも……。
奈落は桔梗を一番危険視してたわけだし、桔梗は大人しく後方にいるタイプじゃないし、その辺が犬君の甘さというかぬるさなんでしょうが、犬君は自分なりに桔梗を守ってたつもりだったのかな…とか。それで今回は学習して前もって桔梗に大人しくしてるように頼んだとか?
そうなると、なだめすかされていつでも最前線連れ回されてるかごめの立場はどこだ?って気がしないでもないんですけど。

で、さらにかごめの立場はどこだ?と思ったのが、託された矢です。
使いこなせるかどうかはかごめ次第。今のかごめでは、最終兵器となりうる矢を使いこなせないと桔梗は考えているようです。
矢を使うのに必要な物といったらなんでしょう。奈落を絶対に倒す、という覚悟とか?
鬼蜘蛛の土が奈落にダメージを与えられるのは、鬼蜘蛛が桔梗に生きていて欲しいと願い、桔梗を殺した奈落を憎んでいるからでしょう。とすると、いくら生まれ変わりとはいえ、「桔梗と私は別の人間」と思っているかごめに使えるんでしょうか?
しかもかごめは、「犬が好きだから、桔梗の死を望んでも仕方ない」と心の奥で居直ってるわけですよね…そういう相手に使われて効力を発揮する物?
使えるとしたら、かごめが桔梗と自分が同一人物であると認めるとか、桔梗の意志を継いでるとか、何かしら桔梗に歩み寄る心境でなければ駄目なんじゃないでしょうか…。なんか、結局、託された矢を使いこなせずに奈落に最後の欠片を持っていかれるのかなという気もするんですけど…そうなったら、後は琥珀の死とか、なんか大破局が来そうな感じですね。(--;)
やっぱり丸く収まって欠片を犬達が手に入れるという展開になるのかな…兄はこれからどう絡むんでしょう。
桔梗贔屓としては、結局かごめでは奈落に抗しきれなかった、という展開希望なんですが、あんまり夢は見ないでおきます…。

ところで、犬一行の女性陣、なんか自分達が気遣われることに慣れすぎて、人を気遣うことを忘れてるような気がします。犬と桔梗が会ってたことにむっとしてるけど、桔梗はこの間まで生きるの死ぬのって目にあってたし、犬がその心配をしてることはよく知ってたはずでしょ。無事な姿を見て安心したって言ってるんだから、立て前だけでも、不安が解消されたことを喜んでやれよ、とか思いました。




「297話 あの世とこの世の境」

  「運命が…この男を選ぶのか?」 ←今週の扉の煽り文句。

「無論、とっくに選ばれてます!」と答えた兄上ファン、私の他にもいます…よね。(^^;;

カワウソ妖怪の父の身体を探す犬一行。匂いをかぎつけたものの、犬君、その側にもう一つ別の存在がいることに気が付きます。曰く「ややこしい奴――」
判ってるじゃん!犬君!
そーよ、兄はややこしいのよ。なに考えてるんだか判らなくて、敵だか味方だか全然判らなくて、でも優しかったり冷たかったり通りすがりに助けたり助けなかったりとなにをするか判らない、とにかく犬君には今一つ考えの読めない複雑怪奇な兄なのよ!まちがってもほのぼの兄弟げんかして現代から来た小娘に弟と同じ扱いで「止めなさいよ〜」なんて呼びかけられるような兄じゃないのよ、わかってる?(…誰に呼びかけてるんだ?それは当然…)

犬君一向現場に到着しますが、残念ながらカワウソ父…絶命していたようです。首をくっつけようとして出来なかった甘太くん、……当然ですが号泣です。それを横目にさっさと立ち去ろうとする兄上、「どうしてここにいる」と詰問する犬君。会話拒否の兄上。そーよ、これが兄よ、自分が言いたいことしか話さない、無愛想でぶっきらぼうなのが兄なのよ!まかり間違っても自分の感情を吐き捨てたり言い捨てたりしたらダメなのよ、判ってる?(以下略)
そんな時、天生牙のことを思い出して甘太の父親を助けて欲しいと頼むかごめ。当然のごとく拒否の兄上。その兄の前に震えながら立つ七宝。ガタガタしながらも、甘太の父を助けて欲しいと言いますが、やっぱり無視の兄上。そーよ、これが兄なのよ!女子供に懇願されたくらいじゃ心を動かされないのが兄なのよ!判ってる?(以下略)?

拒絶されてしょんぼりしている二人をみて犬君、「無駄だ。殺生丸は人助けするようなお人好しじゃねえ」と…うんうん、判ってるね、犬君。でも君も知らないことがある。「その刀は殺生丸には使えねぇ代物だ」…いや、使えているんだよ、犬君よ。兄もこの台詞にはなんか言いたそうだけど結局しらんぷり、面倒くさいのか使えないふりで立ち去ろうとしたとき…来ましたよ、天生牙。兄、無言で天生牙を引き抜き、あの世からの死者をぶったぎります、犬君、兄が天生牙使ってるよ、よっく見たまえ!

無事生き返ったカワウソ父、死んでた間に行っていた場所について語ります。素朴でいい親父でした。白い霧、そして散らばるたくさんの骨。「これがあの世か」という話を聞き終え、兄、無言で立ち去ります。一応かごめが礼を言いかけますが無視です。そーよ、これが兄よ!助けたんだか偶然なんだか助けられた方にも今一判別つかない、まかり間違っても「助けた」なんて断言されるようじゃいけない、「助けたのかな〜いや、たまたまかな〜〜どっちかな〜〜」と助けられた方を悩ませるくらいが兄なのです!常に自分の価値観で判断し、それが必要な行動だと思ったら周りがどんな反応を示そうと崩さない。結果的に誰かを助けた形になっても、それを誇ることもないし礼を求めることもない。基本的に人の反応なんか気にしない、たとえ天生牙が騒いだとしても、そこに振るうかどうかは自分の判断。天生牙の意志に流されて従ったりはしないのです、判ってる?(しつこい(^^;;)

白い霧、たくさんの巨大な骨。同じ光景を白童子も見ていたようです。そして兄上は、それがどこの場所だかわかったようす。そして犬君も、「いったことがあるかもしれねぇ」と…。そうです、あそこです。因縁の父の墓のある場所なのか?なんてところで来週に続く。

くー!やっぱり本物の兄上はいい!すごくいい!(感涙)
と、もだえたあとは少し落ち着きましょう。ぜいぜい。ところであの場所って「父の墓」というよりも、妖怪の墓場かなんかだったんでしょうか。黒真珠はそこへのショートカットというかハイパーリンクというか。兄は今のところ積極的にそこへ行く理由はないはずですよね、四魂の欠片追いかけているわけでも、そこに最後の欠片があることも知らないわけだし。でも、天生牙がわざわざ知らせたという事で、行ってみる気になるかも知れません。兄なら黒真珠ルート以外も探せそうですけど、積極的にあそこへ行かなきゃいけない犬君一行は生身の人間もいるわけですし、やっぱり黒真珠ルートを使わなきゃいけないんでしょうか。その場合、人頭杖無しで道は開けるのか?ひょっとして、犬君の方から兄を訪ねていく、なんていう展開もあるのかも。ちょっと楽しみです。

それにしても今回の話、アニメにするときは色々と変更を余儀なくされそうですね、このまんまやったら、今までのアニメオリジナルと矛盾してしまうし…。
アニメオリジナルでは、兄、犬君の前で天生牙使ってるし敵である豹猫姉弟助けたことになってるし…。まあ、すっかり忘れて原作まんまの展開って事もあり得ますけどね〜。




「296話 首のない妖怪」

やっと来た!!!(感涙)

殺生丸様、ついにご登場です!お待ち申し上げておりました!
邪見とりん、双頭竜、お留守番しながら夕食風景。りんちゃん、キノコ焼きながら、「殺生丸様どこ言ったの?」と邪見に聞いております。白霊山以来無口度が増した殺生丸、2人を置いてどっかに行ってしまったらしくため息つく邪見。そんな邪見に「ため息つくと幸せが逃げてくよー」というりんちゃんのけろりとした顔が可愛い。(笑)その頃殺生丸様、一人「刀が騒ぐ」と…刀って事は天生牙の方ですよね?来たか、来たのか?いよいよ出番が近い?ふっふっふ。

その頃、首無し妖怪退治真っ最中の犬一行。白童子に首を切られてしまったカワウソ妖怪の子供に出くわします。カワウソ妖怪、首は切られたものの、その首が川を流れて滝に消えてしまったので、白童子、首を持たずに行っちゃったようです。で、その首を拾ったカワウソ少年、父の身体が消えてしまったため、その身体を探しているとのこと。その身体に首をつければ生き返るのではないか、でも、首をつける前に身体のほうが殺されてしまったら……と不安がる妖怪少年を励ます七宝。原作の方では七宝が戯言はくと犬の鉄拳制裁が下りますので、アニメと違ってないがしろにされてる感じはしませんね。かごめもおすわり連発なんてみっともないことはしないし…ラブコメ度が下がると、犬一行も普通に見ていることができます。白童子は集めた首から情報収集中。でもあんまりよく分からないようだ…。

さて、肝心のカワウソ妖怪の首無し身体。人里付近にさまよい出て、村を守る人間に攻撃を受けます。血の匂いを感じて急ぐ犬一行。そして、傷だらけになったカワウソ妖怪の身体は、殺生丸の前に…てなところで来週に続く。

白童子が見たあの世とこの世の境と思われる場所の風景。光るポワポワが飛び、斜めに傾ぐ険しい岩山群。……どこかで見た気がしませんか?黒真珠の中、犬兄弟の父の墓のある場所も確かこんな風景だったような…。やっぱりそろそろ兄の出番っぽいです、期待してます、ふっふっふ。




「282話 桔梗の命」

犬君、桔梗が死んだと信じられなくて呆然としてます。
そして兄上に八つ当たり。「桔梗を見殺しにしたのか」と。蛮骨が骨になった時に奈落に怒ったのを見たときも感じたけど、犬君って本当に目の前のことに感情的に反応するだけなのね…。
兄、冷ややかに「殺したのは奈落で、助けられなかったのはお前だ」と、告げます。
ごもっとも、兄上。鋭すぎる事実です、というか、落ち込んでる主役にそういう傷口に塩をすりこむような台詞をズバンと言い切れるのは、敵一味か貴方だけです。あ、兄はもともと敵方か。(^^;;
確かに兄上と桔梗は関係ないものね、命を助けられたのはりんちゃんであって兄上じゃないし。当事者じゃないのに、自分の不甲斐なさを棚上げにしてる当事者に責められるいわれはないという事でしょうか、兄上。 判っちゃいるが、桔梗ファンとしてはちょっと手を出してあげて欲しかったです…。最後に「私にかみついてる暇があるなら奈落を追え」とこれまたごもっともな発言を残し、兄退場。ほんと一貫してるなぁ…。
犬君の落ち込みについては同情しないけど、桔梗は助けて欲しかったよ〜〜〜〜と、こっそりまだ隠し玉が無いのか期待をかけてみます。(涙)

1人残されて立ちすくむ犬夜叉。駆けつける仲間達。壊れた弓を見て、桔梗に何かあったことを察するかごめ。 そして、場所を変え、鋼牙も交えて奈落について話し合いをしている面々ですが、1人桔梗をさがす犬夜叉。奈落の瘴気すごいです、川に流れ込んでも衰えず、動物や魚が溶けて骨になってます。
悩む犬君。

「どうして、1人で戦おうとした?」桔梗はいつも1人です、あんたは当てにならないし。
「どうしておれが行くまで待たなかった?」いや、奈落の方が勝手に来たし。あんた来ないし。
「おれがもう少し早く駆けつけていれば」うん、そうだね。助けられなかったのは、貴方です。

ちょっと考えれば、欠片を持ってないかごめよりも桔梗の方が危険な立場だったのは判ったはず。白霊山の様子を見た後、桔梗の様子を見に村に帰るかと思ったけど、それもしなかったよね、犬君。「桔梗は大丈夫だ」と思い込んでませんでしたか?それともかごめの気持ちを憚ったんでしょうか?
どっちにしても、犬君は桔梗をかごめの後回しにした、そのツケがここに来たって所でしょうか。犬君がいくら落ち込んでも同情はいたしません、居心地のいい仲間とかごめの方を選んだ結果なんだから。

結局、何も見つけられず悄然として戻ってくる犬君。寝ないで待ってたかごめに、どう見ても無理してる顔で「もういい」と言います。私はどうすればいい…?とかごめが悩んだところで、来週に続く。

桔梗が死んだとは思ってないけど、やっぱり助けが必要な状況であるとは思います。でも、今のままの犬夜叉とかごめには助けて貰いたくはない、等とも思います。助けるとしたら、今のぬるま湯の状態をどうにかしてからにしてください…。

それにしても、桔梗はこの白霊山周辺で、上人と睡骨の二人の魂を救ってます。それなのに桔梗本人には救いがないってのは、悲しすぎます。




「281話 新しい身体」

祝!兄上登場!
って、喜べばいいんだか、
哀!桔梗追悼!
って泣けばいいんだか、ちょっと訳わからなくなってる回。

桔梗の弓ごと身体を引き裂く奈落。刃に傷つけられた肩が割れ、壊れます。……そう、壊れるんです、怪我じゃなくて。骨と墓土で出来たまがい物の身体。こうやって目で見ると…けっこう衝撃的です。
桔梗を攻撃できるようになったことがご自慢の奈落の旦那。桔梗は神楽が連れて逃げた物は、桔梗を慕う人間の心であったのかと、悟ります。
死魂が抜けだし、動けない桔梗の背後に走る亀裂の底は、溶岩のように濃い瘴気。奈落が伸ばした触手が桔梗を貫き、そして、桔梗の身体は亀裂の底へ…。犬よ、やっぱりお前は間に合わなかったのね…(恨)

そこに現れる殺生丸。亀裂に落ちた桔梗を女一匹呼ばわりしてます。りんちゃんの命の恩人だってのに、やっぱりそれかい!りんちゃんがお礼を言ったから、もういいってか?保護者の責任っちゅーものをどう考えているのじゃ、殺生丸!……何も考えてないのね…いや、それが兄上だからいいけど。
対峙する奈落は…いきなり、タメ口!
「殺生丸」と面と向かって呼び捨てしてます、邪見もその態度のでかさにビックリしてます。挙げ句の果てに奈落の旦那ったら、兄上がわざわざ呼びもしないのに来てくれたことに感激したのか、「そんなにわしに興味があるか」なんちゅーぼけた台詞をかましてくれます。

興味があったのはあんたの方だろ!

邪見と一緒にツッコミを楽しむ回なんですか?今日は。(笑)

態度がでかくて余裕の奈落に、襲いかかる殺生丸の剣圧。身体をボロボロにされながらも笑い、そして結界を張り、剣の威力を跳ね返す奈落。
防御してるのに、僅かに押される殺生丸。足下に隠れてる邪見が妙に羨ましいとか思ったり。
攻撃に転じた殺生丸に頭を半分に割られながら、「わしは死なない」と言い残して消えていく奈落。新しい身体の力を自分で試したか、と渋いお顔の殺生丸。やっと到着する犬夜叉は、殺生丸から「奈落はお前よりもあの女の方を殺したかったようだ」と聞かされ、壊れた弓を目にして呆然…。
どこかの木の上では神楽が赤ん坊を持てあまし気味。やっぱりこれから子育てしなきゃないんだろうか。
そんな神楽に赤ん坊が言います。「桔梗が死んだ」と…。そして来週に続く。

奈落ジュニアはワカメヘアじゃありませんでした。
なんか賢い獣郎丸みたいな顔つきとでも言えばいいのか?白目白髪の悪党面の赤ちゃんでした。無双とも違う感じだから、鬼蜘蛛の心というよりも、完全な新キャラと思った方がいいのかも。奈落の新しい身体は張りぼてっぽいし、繋ぎが必要な生身の部分を全部こっちに移したんでしょうか。なんかよくあるファンタジーの魔王様の「心臓は別の場所に保管してある」てなものを連想してしまいました。
桔梗は――一応、死んだことになってますけど、ここまで来てあんな簡単に死ぬわけはないと思いますが。……ただなんとなく、消えた方が幸せなのかな…って気がします。身体は文字通りの作り物だし、惚れた男は別の女を守るのに忙しいし。自分で「危ないときは呼べ」なんていったくせに、犬君、間に合いませんでした。桔梗は亀裂に落ちる瞬間に犬夜叉の名だけを思い浮かべたのに。待っていてくれる人も居ず、帰る場所もない桔梗が不憫です。この世にいたって良いことないじゃないか!というか、この人、生前も復活後も本当に良いことない…。(涙)

27巻も本日発売。七人隊壊滅の序曲が聞こえる今回。兄上登場で浮かれつつも、次の刊ではみんな終わりかと思うと寂しい。本誌で読むよりも単行本でまとめて読む方が、なんだか、くるものがあります。